School of Humanities and Social Sciences早稲田大学 文学部

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コースの紹介

Sociology

社会学コース

人間と社会の関係を理論的・実証的に探る

人間の行動に関する実証的な調査研究を基礎として、社会の構造と変容を明らかにする。

それが社会学の使命です。より平たく言えば、人と社会のかかわりについて考察し、人びとの社会生活のあり方を探求する学問です。たとえば、「ニート」の増加を若者の生き方の変化とみるなら、それを導き出した社会の影響に目を向け、若者を大人にさせない社会とは何かを追究する必要があるでしょう。あるいは、携帯電話の普及が人びとのコミュニケーションのあり方を変えたとするなら、それは人間関係が広がったのか、もしくは閉じたのか、両方の視点から検証を試みなければなりません。そうした実証研究をとおして理論化し、事象について光のあて方を変えることで、社会学はその背後にあるさまざまな真理を浮き彫りにします。

人びとの社会生活は、さまざまに錯綜した空間と時間のなかで営まれています。人は、家族や地域社会をはじめとするさまざまな集団の一員でもあり、そのなかで他者とのコミュニケーションを保ちながら、それらを互いに形作り支えています。他方、それら集団は、相互に関連しあいながら制度化されているばかりか、過去に遡り未来へと続く歴史のなかで、政治、経済、教育、文化などといったより広範な社会制度ともつながることによって構造化され、つねに変動の波にさらされています。社会学の取り扱う分野が、家族、産業、労働、都市、環境、宗教、コミュニケーションなど多岐にわたり、それらの現代における姿だけでなく、歴史的な視点からも接近しようとするのはそのためです。

本コースでは、自ら社会生活を探求していくために求められる社会学の基礎から、専門領域での研究に必要な技法まで、幅広く学習することになります。

進級者受入方針

社会学は、錯綜した場所と時間の中で営まれる人々の社会生活のあり方を探求する。人は同時に家族・地域社会・ある組織の一員であり、その中で他者とコミュニケーションしつつ、それらを形作り、また形作られている。また、より広範な社会制度との関係の中で、構造化されると同時に変動の波にさらされている。

社会学コースでは、過去の社会学的営為を振り返りつつ、社会学の現状を見据え、様々な切り口から社会生活を探求する道筋をつけた上で、実証的調査研究を行ったり、理論化作業を行ったりする。そして、実証的調査と理論とは密接に関係づけうる。

そのため本コースでは、社会の諸現象に真摯な関心を持ち、その関心を深めて客観的分析にまで推し進める持続的努力を惜しまない学生を迎え入れたいと思う。その努力の中には、社会現象についての幅広い知識習得の努力とともに、量的・質的データを適切に収集分析する技能や理論的分析能力を習得しようとする努力が含まれる。

教育課程編成方針

2年次生

社会学コースの2年次においては、社会学学習の基盤となるべき、以下のような二種類の必修講義がある。「社会学概論1・2」では、社会学的な思考を、先人たちの業績を通じて明らかにしていく。また、「社会調査法1・2」では、実証研究の方法論・技法を講義形式で学習する。これらの科目に加え、「社会学演習1・2」も特色ある科目として挙げられる。「演習1」では、古典的・理論的文献の講読を通じて、社会学に必要な知識を養う。「演習2」では、実証的・経験的な研究法の学習を通じて、実際の社会に関する分析能力を身につける。これは、20名前後の限られた人数で実施する演習形式であり、理論的または経験的な分野において定評ある先行文献を素材として、履修者それぞれが発表を行い、その内容と特徴について全員で討議していく。これらの必修科目を中心にして、他の様々な選択必修科目を履修することによって、3年次に向けて社会学の学習を着実に進めてゆく。

3年次生

3年次の中核をなす「社会学演習3・4・5」では、専門文献の輪読・研究レポートの報告・ディスカッション・社会調査・フィールドワークなどを通じて、社会学の個別領域・テーマを深く学ぶ。
また、3年次だけに限らず、2年次から4年次にかけて学んでいく選択必修の講義には、以下のようなものがある。「社会統計学1・2」では、統計学の基礎的知識を学習し、計量的な分析の方法を学習する。「社会学特論1・2」は、社会学の理論と方法の関連を明らかにする講義である。多数の「社会学研究」は、社会学の個別領域に関する講義である。「社会学原典講読1・2」では、社会学の文献を原典で読み、専門的な英文などの諸外国語の読解力を磨く。「データ解析1・2」では、社会調査における量的・質的な分析を学習する。「社会調査実習1・2」(配当年次は3、4年)では、社会調査を実践し、社会調査の全過程を実習する。このような学びの中から、来るべき卒業論文への道筋を見いだすことが出来るだろう。

4年次生

社会学コースの4年次においては、「社会学演習(卒論)」が中心的な位置を占めている。同じ演習に属する4年次生との切磋琢磨や、「社会学演習3・4・5」の3年次生との知的な交流も続けながら、4年次生は各自、それぞれの関心と方法に基づいて、自分で主体的に設定したテーマについての卒業論文完成へ向けて、継続的な努力を続ける必要がある。その過程において、2年次、3年次において既に学習・習得した知識や技能が活用されるはずである。したがって、そのような活用が可能であるように、2・3年次における履修科目を選び、積極的に学習しておくべきである。

演習テーマキーワード

社会学コースの演習テーマについて紹介しています

  • 社会システム論
  • 知識社会学
  • 集団論
  • 家族社会学
  • 集合行動論
  • 計量社会学
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