ドイツ語ドイツ文学コースでは、ヨーロッパ統合の中核をなすドイツ、ハプスブルク帝国の伝統をくむオーストリア、独自の路線を歩むスイスといった多様なドイツ語圏の文化に、ドイツ語を通してアプローチします。文学・言語・思想を基本としますが、都市文化論・大衆文化論・表象文化論・メディア論・ジェンダー文化論など、さまざまな文化研究の手法を積極的に取り入れます。したがって文学に限らず、映画・演劇・音楽・美術・建築はもとより、環境政策・生活文化・サブカルチャーなども含め、ドイツ語圏の文化全般を対象とした幅広い研究が可能です。
また、これらの研究に必要なドイツ語の読解能力だけでなく、ドイツ語を聞き・話す実践的な能力の育成にも力を入れており、ネイティブ教員の指導のもと、ドイツ語技能検定試験準1 級合格を目指して、着実に力のつく系統的なカリキュラムが組まれています。ドイツ語圏の教育機関や大学への留学も盛んで、多くの学生が在学中に1年間これらの教育機関・大学で学んでいます。30年来の提携校であるボン大学をはじめ提携大学も数多く、長期・短期ともにカリキュラムも充実しています。長期留学を目指す学生には、ドイツ語圏各地の最新情報を提供しながら、言語知識の習得と一体化した異文化理解・異文化コミュニケーション能力の育成を集中的に行うなど、サポート体制も整っています。
授業はそれぞれの専門分野での十分な実績を持ちつつ、先端領域の研究にも意欲的な専任教員と、国際経験豊かな早稲田大学内外の専門家が担当します。伝統豊かなヨーロッパの生活や文化に触れることは、その後の人生においても大きな糧となるでしょう。
勉学意欲が旺盛で知的好奇心に富む学生を歓迎する。特に、ドイツ語という大学入学以前には殆ど学ぶ機会のない外国語を比較的短期間のうちに習得して、ドイツ語圏(ドイツ,オーストリア,スイスなど)の文化を探求したいという意欲にあふれる学生が望ましい。ヨーロッパのドイツ語圏という豊かな異文化に触れて、圧倒されたり、押し戻されたり、飲みこまれそうになりながら、時流に流さない自らの価値観を形成していくことの出来る学生を求める。
春期必修の「ドイツ語ドイツ文学演習1(研究入門)」、秋期必修の「ドイツ語ドイツ文学演習4(ドイツの文学)」の他、各自の興味に従って演習科目を履修すると同時に、「ドイツ文学概論」、「ドイツ言語文化論」、「ドイツ文化特論」、「ドイツ比較文化論」、「ドイツ語圏の文学」、「ドイツ語圏の思想」、「ドイツ語圏の文化」といった講義科目、更にはレベルⅡの選択外国語(ドイツ語)を履修する。
春期必修の「ドイツ語ドイツ文学演習7(ドイツの文化)」、秋期必修の「ドイツ語ドイツ文学演習6(ドイツの言語)」の他、各自の興味に従って演習科目を履修して専門的な知識を深めると同時に、レベルⅡ~Ⅲの選択外国語(ドイツ語)でドイツ語を読み・書き・聞き・話す能力の向上に努める。
指導教員の担当する春期・秋期必修の卒論演習に参加し、じっくり時間をかけて卒業論文を書き上げるのが4年次の勉学の中心となる。なお、選択外国語(ドイツ語)のうち「ドイツ語会話・作文」(レベルⅢ)は当コースの必修科目である。
ドイツ語ドイツ文学コースの演習テーマについて紹介しています