Research Theme 研究テーマ
SDGs の主要な目標である、日本および海外の水循環(水道、下水道、工業用水道、地下水など)をめぐる問題について、経済・経営など社会科学的見地から研究を行います。
具体的には、国内上下水道問題の調査・研究および海外の水事情に関する経済・ビジネス・政治制度の研究等について、必要に応じて共同研究・受託研究により外部資金を獲得して、研究を進めていくことを予定しています。
Research Director 所長
Member メンバー
- 坂野 慎哉 商学学術院商学部教授
- 佐藤 裕弥 総合研究機構主任研究員(研究院准教授)
- 鈴木 彩子 国際学術院国際教養学部准教授
- 高瀬 浩一 商学学術院商学部教授
- 田村 泰一 商学学術院大学院経営管理研究科准教授
- 宇野 二朗 北海道大学大学院公共政策学連携研究部教授
- 大住 英俊
- 小松 源 三友プラントサービス株式会社専務取締役
- 濤川 進
- 松村 敦由
- 若松 亨二
研究キーワード
水循環、水道、下水道、地下水、水ビジネス、民営化、開発援助
研究概要
(1)共同研究・受託研究
・日本の水道事業は、ほとんどが地方自治体により運営管理されていますが、一部に民間企業が運営管理する水道法に基づく水道事業があります。公営や民間で管理される水道事業が今後どのような方向で運営管理されることが望ましいのか等について、利用者や経営者の視点から検討し、安定的な経営が可能か調査研究を行います。
(2)国内上下水道問題の研究
・日本の上下水道事業のインフラは老朽化が進展しており上下水道施設の「持続」が懸念されています。さらに、電力事業・ガス事業の規制改革も進展していることから、ドイツなどの例に見られる電気・ガス・水道などを複合的に事業展開する「マルチユーティリティ」が注目されてきています。そこで国内の上下水道事業の検討においては、マルチユーティリティ化の実現可能性なども視野に入れて研究することと致します。
※本研究テーマは前記「(1)の共同研究・受託研究」と融合させ、共同研究・受託研究と必要に応じて連携して行うことを想定しています。
(3)海外の水事情に関する経済制度等の研究
・開発途上国の発展には水インフラの整備が欠かせない状況に置かれています。国連 SDGs(目標6「安全な水とトイレを世界中に」)にも掲げられている通り、これらは重要な取り組み事項となっています。こうした中で本研究所はカンボジア王国における日本の ODA による水道支援の活動の一部を担ってきています。そこで海外の水事情に関する経済制度等の研究として、後出「社会貢献活動(1)国際貢献事業」における実際の現地での活動と併せて、カンボジア王国側の行政官・王立プノンペン大学等の研究者および日本側の ODA プロジェクトの実務に携わった当事者等と共同研究を行うことを予定しています。
そのほか上記の研究活動とともに、下記の教育活動および社会貢献活動も本研究所の活動として実施することを予定しています。
教育活動
(1)寄附講座の継続による教育活動
本研究所が中心となって設置・運営している「株式会社日水コン寄附講座『水ビジネス論』」(商学部設置・全学部オープン科目、春学期火曜日2限、2020年度・2021年度・2022年度の3か年連続開講)をさらに充実強化して、研究所の研究活動の成果などを含めて学部生向けの授業を今後も継続して開講する予定です。
社会貢献活動
(1)国際貢献事業
国際協力機構(JICA)を通じたカンボジア王国の上下水道事業の経済制度設計及び制度運用指導について、随時 JICA からの要請に応じて実施する予定です。
(2)シンポジウムの開催
本研究所を設置後3年間連続してシンポジウムを開催してきた。その後、新型コロナ感染症対策のため開催を見合わせてきたが、今後の新型コロナ感染症の収束状況を見極めて、年1回程度のシンポジウムを開催することを検討していきます。
(3)その他
国(厚生労働省、国土交通省他)や地方公共団体等の依頼に応じて有識者委員会などの委員として活動することを予定しています。