研究テーマ
国際連盟から国際連合へ
From the League of Nations to the United Nations
代表者
篠原 初枝教授
(1)研究目的
1945年に設立された国際連合には、多くの点で国際連盟からの連続性が認められる。国際連盟が失敗に終わったとされるなかで、第二次世界大戦後の国際組織をどのようなものとするかについては、すでに1943年ころからイギリスを中心になされていた。このような連続性の系譜をたどることで、戦後の国連に何を求めたかを明らかにする。
(2)研究の意義
国際機構史はいまだ研究蓄積の浅い分野である。二つの大戦を経て設立された国連がいかなる議論の経過を経たのかをたどることで、普遍的国際組織の課題を1945年という史的文脈に位置付ける。また現在、国連の安全保障問題における機能不全を指摘する声があるなかで、歴史からの教訓として、何が読み取れるのか現在の国際情勢への示唆を考察する。
(3)運営方法
科研費グループを中心とした研究会を主宰する。各人が個別のテーマに沿った論文を書くと同時に、共同での学会。発表などをめざす。海外研究者来訪の機会をとらえて、ワークショップを開催する。
(4)期待される成果
各メンバーが英語での論文出版、あるいは、日本語による編著を最終的にはめざす。