研究テーマ
アジアにおける国家と宗教
State and Religion in Asia
代表者
見市 建教授
①研究目的/②研究の意義/③運営方法/④期待される成果
①本研究は、アジア諸国における国家と宗教関係について、実証研究を踏まえて、理論的な発展を目指すものである。
② 国家と宗教関係については、とりわけ世俗主義をキーワードにした研究が積み重ねられている。しかし、世俗主義の研究は従来からヨーロッパやラテンアメリカのキリスト教圏に偏向していることが指摘されてきた。アジア諸国に関しては近年になっていくつかの論集が出版されたが、理論的な課題は大きい。そもそもアジア諸国では、「世俗」が意味するところがキリスト教圏とは大きく異なり、国家の世俗主義の形態も然りである。しかし、例えば、宗教の領域をめぐる交渉といった世俗主義の概念は、アジア諸国の分析においても有用である。本研究は、世俗主義を中心とした、国家と宗教関係の理論を整理しながら、各国の実証研究を通して新たな理論枠組みを構想することにある。
③④ 研究代表者がまとめ役となり、諸理論のレビューと行いつつ、部会メンバーは各国の事例研究を進める。理論と実証研究を付き合わせることで、それぞれの研究の枠組みを鍛えて出版を目指すとともに、比較研究や理論的発展を志向する。