石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞記念講座2019の講義録である『ニュースは「真実」なのか』が出版されました。
この書物は、「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」を記念して、早稲田大学の学生のために開講されている講義をもとに編まれたものです。講師陣は、早稲田ジャーナリズム大賞の前年の受賞者を中心に、第一線で活躍されているジャーナリストの方々から構成されています。
また、第19回「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」贈呈式が12月3日に行われました。
第19回「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」贈呈式 式辞・講評 はこちらよりご覧ください。
「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」記念講座 2019
『ニュースは「真実」なのか』
2019年12月3日発行 (早稲田大学出版部)
目次
はじめに 早稲田大学 瀬川至朗(早稲田大学政治経済学術院教授)
Ⅰ 今につながる歴史を追い続ける
旧優生保護法を問う 遠藤大志(毎日新聞仙台支局記者)
先人に学ぶ草の根民主主義とジャーナリズム活動 湯本和寛(信越放送記者)
テレビドキュメンタリーの役割とは何か 三村忠史(NHK大型企画開発センター チーフ・プロデューサー)
歴史のなかから沖縄を考える 松岡哲平(NHK沖縄放送局ディレクター)
Ⅱ 事実を隠す力に抗う
#Me Too ジャーナリズム 伊藤詩織(ジャーナリスト)
「組織ジャーナリズム」の明日を考える―森友学園問題・加計学園問題の報道をケースに 長谷川玲(朝日新聞ゼネラルマネージャー補佐)
国際政治を「現場」から見つめる 島袋良太(琉球新報社会部記者)
日産のカルロス・ゴーン 転落劇の取材 ハンス グライメル(オートモーティブニュース)
Ⅲ 人々の現在を可視化する
Life なぜ私は、福島を伝えつづけるのか 笠井千晶(ドキュメンタリー監督/ジャーナリスト)
孤立する人々―刑事事件から見えてきた家族の変容 小田克朗(読売新聞東京本社社会部)
連載「つながりなおす 依存症社会」の取材から 小松恵永(信濃毎日新聞編集局報道部次長)
Ⅳ 個と組織の連帯が生むジャーナリズムの形
会社の壁を越えたコラボレーションと調査報道―パナマ文書・パラダイス文書取材日本チームの経験 澤 康臣(共同通信編集局特別報道室編集委員)
言論の自由の砦としてのファクトチェック 楊井人文(ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)事務局長/弁護士)
ジャーナリズムと情報公開制度を使うということ 三木由希子(特定非営利活動法人情報公開クリアリングハウス理事長)
「日報隠蔽」で感じたジャーナリズムの新しい可能性―組織から個の時代へ 布施祐仁(ジャーナリスト)/三浦英之(朝日新聞記者)
あとがき 瀬川至朗