The Ishibashi Tanzan Memorial Journalism Award石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞

2024年3月25日

第24回(2024年度)の応募・推薦に関する情報を公開いたしました。
詳細は以下の「応募・推薦について」をご覧ください。

 <応募・推薦 受付期間:2024年 4月16日(火)~ 2024年 5月31日(金)>

ニュース

応募・推薦について

応募・推薦について

制定の趣旨

建学以来、早稲田大学は「学問の独立」という建学の理念のもと、時代に迎合せず、野にあっても進取の精神で理想を追求する多数の優れた人材を、言論、ジャーナリズムの世界に送り出してきました。

先人たちの伝統を受け継ぎ、この時代の大きな転換期に自由な言論の環境を作り出すこと、言論の場で高い理想を掲げて公正な論戦を展開する人材を輩出することは、時代を超えた本学の使命であり、責務でもあります。

このような趣旨にのっとり「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」を創設しました。

本賞は広く社会文化と公共の利益に貢献したジャーナリスト個人の活動を発掘し、顕彰することにより、社会的使命・責任を自覚した言論人の育成と、自由かつ開かれた言論環境の形成への寄与を目的としています。

賞の名称には、ジャーナリスト、エコノミスト、政治家、また本学出身の初の首相として活躍した石橋湛山の名を冠しました。時代の流れにおもねることなく、自由主義に基づく高い理想を掲げ、独立不羈の精神で優れた言論活動を展開した湛山は、まさに本学の建学の理念を体現した言論人であるといえます。

石橋湛山 (1884-1973)

石橋湛山 Tanzan Ishibashi東京・芝二本榎に生まれ、幼年時代は山梨県の寺で育ちました。甲府中学を出て早稲田大学に入学、哲学を学びわが国にプラグマティズムをもたらした田中王堂に出会います。卒業後ジャーナリストを志して東京毎日新聞に入りますが間もなく退社し、東洋経済新報社に転じます。その後の幅広い評論活動は実に精力的で、積極財政論、反戦反軍思想、小日本主義思想をおのれの立場とし”野に石橋あり”の声は常に高いものでした。ジャーナリストとしても、またエコノミストとしても卓抜な存在だったといえます。

湛山の言論活動は終戦の翌1946年に第一次吉田内閣の蔵相に就任するまで実に30年に及びます。早稲田大学はその業績に対して1957年に第1号の名誉博士の学位を授与し讃えました。石橋湛山は終戦後、政界に身を転じますが、困難な時局にあってわが国が進むべき道を的確に指し示すことのできる政治家として、1956年には自民党総裁となり総理大臣に就任しました。病のため在任期間は短かくはありましたが、その緻密な思考と見識、倫理観は今日なお重要な岐路に立つわが国において一層の輝きを増しています。

湛山は「東洋経済新報」に拠って経済評論を中心に、ひろく同時代の政治・文化・文芸までも論じました。彼をはじめとして言論界、マス・メディアの世界には、多くの本学校友が活躍しています。

実業之日本社を創立した増田義一(1869-1949)、「東洋時論」主宰の三浦銕太郎(1874-1972)、博文館編集主幹の坪谷水哉 (1862-1949)、国民新聞編集局長の馬場恒吾(1875-1956)、朝日新聞の美土路昌一(1886-1973)、中日新聞の小山松寿 (1876-1959)、中央公論社で「婦人公論」を創刊した嶋中雄作(1887-1949)、毎日新聞主筆でのちに早大総長となった阿部賢一 (1890-1983)ほか、枚挙にいとまがありません。早稲田四尊のひとりである高田早苗は読売新聞主筆として活躍し、創設者・大隈重信も「大観」 「新日本」といった雑誌を主宰しています。

「大正デモクラシー」の時代は、種々の言論が自由に咲きほこった時代でもありました。「学問の自由」を標榜する早稲田大学の出身者が、多く言論界で活躍したのもうなずけます。

賞の概要

選考方法

推薦・応募いただいた作品の中から、本賞選考委員会にて審議のうえ決定します。

対象部門

本賞には以下の3部門を設けています。

公共奉仕部門

国際化・情報化が進展する社会の現実を見据え、すぐれて高度な公共性を帯びた全地球的レベルの課題、たとえば環境、福祉、人権、教育といったテーマに関し、問題発掘的、政策提言的なジャーナリズム活動を対象とする。本賞の基本理念に照らして一貫した批判精神に支えられ、日本の社会におけるあらゆる官僚主義を排するという明確な視点と問題意識に立脚したものが望まれる。

この部門の審査における選考基準としては、公共性、国際性、在野性を基軸とし、新奇性、批判性、提言性、持続性などの諸点も考慮される。

草の根民主主義部門

地域社会・地方自治が直接的にも、間接的にも、国の内外における政治的、経済的、文化的なシステムと密接に連関しているとの認識に立ち、コミュニティの深部もしくは周縁に生起しつつある普遍的な課題を発見・発掘・提示するジャーナリズム活動を対象とする。

審査における選考基準は、公共奉仕部門で述べた基本的方向に沿って行なわれるが、この部門では特に地域共生性、地域創造性が求められる。

文化貢献部門

社会における文化的活力を象徴するユニークな作品、及び各地域において継承され、再創造されている伝統文化を積極的に評価し、社会に発信することを目指したジャーナリズム活動を対象とする。

審査における選考基準は、上記二部門と基本的には同じであるが、この部門ではとりわけ当該活動の文化に対する創造性、啓発性及び民俗に根ざした大衆性などの諸点も考慮する。

これまでの授賞作

歴代授賞作品

賞の贈呈

Veritas nihil veretur nisi abscondi

大賞受賞者には、正賞(賞状)、副賞(記念メダル)および賞金(50万円)を贈呈します。また奨励賞(賞状・メダル・賞金10万円)を出す場合があります。

thumb3鋭いまなざしで時代を見据える石橋湛山の顔を表面にレリーフしました。裏面は、大隈講堂時計塔を中央に配し、ローマ時代の哲学者セネカの言葉と伝えられるラテン語 “Veritas nihil veretur nisi abscondi”(真理は隠蔽される事を恐れる以外は何事も恐れることはない)の文字で縁取っています。また、受賞者の氏名がメダル側面に刻印されます。

平山郁夫画伯による原画デザインは、早稲田大学會津八一博物館に収蔵しています。

贈呈式

贈呈式を開催するほか、授賞の事実を本学の発行する下記4誌に掲載し、広く顕彰いたします。

また受賞者には、本学のジャーナリストを志す学生のための記念講座でご講義いただく機会を、別途設けることにしています。

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