開催日時
2015年6月8日(月)12:15-12:50
場所
早稲田大学19号館(西早稲田ビル)7階713教室
参加資格
WIAPS専任教員・助手, WIAPS受入の交換研究員・訪問学者・外国人研究員, GSAPS修士課程・博士後期課程在学生
報告1
報告者
市川 紘子 (アジア太平洋研究センター助手)
報告テーマ
米国による対中文化政策の黎明期:1900年代~1920年代の在華高等教育機関の経営に着目して
要旨
本研究は、米国の対中文化政策の黎明期について議論する。具体的には、1900年代初頭の在華高等教育機関である燕京大学の経営方法を一次資料から解明し、米国による対中文化政策の起源と性質を考察する。当時の在華高等教育機関の経営を中心的に担っていたのは、宣教師である。宣教師たちは、中国を半植民地化する帝国主義的アプローチを採用する一方、信仰心の強調とエキゾチズムに満ちた中国像を米国社会に伝えることで、大学の運営資金を獲得していた。このような宣教師たちの活動は、当時の米中関係の歴史的政治的状況と文化的状況の複雑な関係性を体現するものであった。