Graduate School of Asia-Pacific Studies早稲田大学 大学院アジア太平洋研究科

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第12回アジア太平洋研究センター(WIAPS)研究会

開催日時

2012年12月10日(月)12:15 – 12:50

場所

早稲田大学19号館(西早稲田ビル)7階713会議室

参加資格

WIAPS専任教員・助手, WIAPS受入の交換研究員・訪問学者・外国人研究員, GSAPS修士課程・博士後期課程在学生

報告1

報告者

平川 幸子 氏(早大アジア太平洋研究科助教)

報告テーマ

「二つの中国」と日本方式―外交ジレンマ解決の起源と応用

要旨

本書”「二つの中国」と日本方式―外交ジレンマ解決の起源と応用”(勁草書房、2012年)は、対立や競争ではなく、融和し協調する東アジア地域の姿を描き出したものである。戦後の中国分裂と冷戦の波及から生じた事実上の「二つの中国」ジレンマに対する周辺諸国(日、米、豪、マレーシア、シンガポール、タイ、フィリピン等)の外交的対応を検討した。中国との正式な外交関係に加えて台湾との民間経済社会関係を両立する枠組みを、1972年の日中国交正常化で初登場したことから「日本方式」として定義し、その起源と地域的規模での普及過程を外交資料に依拠して分析した研究である。東アジア諸国が、中台両者との関係を実質的に維持する制度的枠組みを迅速に実現できた共通の理由として、イデオロギーを超えた現実主義、機能主義的な発想や工夫が優先された事実と、その基盤となった柔軟な外交的伝統が指摘された。冷戦の象徴であった「二つの中国」問題を、周辺諸国が外交的技術によって中国の国内問題に平和的に移行させるプロセスを解明することで、アジア冷戦史の新たな側面を開くことを試みた。

Dates
  • 1210

    MON
    2012

Place

早稲田大学19号館(西早稲田ビル)7階713会議室

Tags
Posted

Mon, 10 Dec 2012

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