特集 学生の未来を拓く早稲田の奨学金
学生を経済面から支援する奨学金は、進学だけでなく、留学や起業など学生の挑戦を後押しする大きな力となります。
早稲田大学が学内に設置している奨学金は、全てが返済不要の給付型で、学生の状況に合わせて独自のメニューを多数そろえています。
特集では学内奨学金の豊富なメニューを紹介し、学生の意欲に応える大学の姿を紹介します。
寄付者からのメッセージ
奨学金寄付者の皆様から、学生支援にかける思いを語っていただきました。
好きな研究に専念できる環境を
照田喜美枝建築学奨学金/照田喜美枝大学院進学支援奨学金 照田喜美枝さん
奨学金設立のきっかけとなったのは、私の父である故・照田一二三が墨田区に造営した自宅(照田家住宅)が2008年、創造理工学部建築学科の中川武研究室の協力で、国の登録有形文化財の指定を受けたことでした。この時、日本の近代都市住居の保存と活用を研究する大学院生を支援したいと強く思い、「照田喜美枝建築学奨学金」を設立したのです。その後、総長をはじめ、教職員・学生の皆様とのお付き合いを深める中で、より多くの学部生が経済的な心配なく大学院に進学し、好きな研究に専念できるように支援したいと考え、2017年、新たに「照田喜美枝大学院進学支援奨学金」を創設しました。
学生の皆様には、在学中は勉強を存分にして、卒業後には国内外で世のため人のために活躍していただくことを期待しています。皆様の夢を実現するために奨学金が少しでも役立てられれば、これほどうれしいことはありません。
皆様のご活躍を心から応援しています。頑張ってください!
永く勤務した機械工学科への気持ち
オリーブ・佐々木洋子奨学金 佐々木洋子さん
私は約40年間本学職員をつとめましたが、そのうち14年間、理工学部機械工学科連絡事務室に勤務しました。先生方、学生の皆様にとても良くしていただき、今でも卒業生との交流が続いています。その恩返しになればという思いで寄付をし、この奨学金を設立しました。
この奨学金の特色は、当時の学生には私の名前よりニックネームだった“オリーブ”の方がわかりやすいということで「オリーブ・佐々木洋子奨学金」とその名を冠した点、また奨学金設置後に卒業生、先生方からもご寄付をいただいている点です。OB・OGの会である早稲田大学機友会のニュースレターに投稿し、卒業生に声をかけてきました。その結果、実際に多くの皆様からご支援いただき、おかげさまで2017年度からはさらに奨学金給付額を増やすことができました。学生と卒業生の絆を結び、学生を支援する輪がどんどん広がる―この奨学金がそのきっかけになったら幸いです。
起業をキャリアの選択肢のひとつに
鈴木啓太起業支援奨学金 鈴木啓太さん
在学中に起業を志す学生の皆様に対して、少しでも学業および事業に特化していただける環境づくりの一助になればと思い、本奨学金の設置を早稲田大学にお願いいたしました。
現在卒業される皆様の多くは、企業や官公庁への「就職」を目指すものと思われます。それ自体は全く否定されるものではありませんが、実は自然の流れとしてそのように進路が確定されているとすれば、個人的にはとても不思議なことです。本奨学金を通じて、皆様が起業もキャリアの選択肢のひとつとして考えていただければ幸いですし、あるいはすでに内在する起業家マインドの啓発のお役に立てれば、これほどうれしいことはありません。