世界トップクラスの大学になるという決意と覚悟 田中愛治新総長就任記者会見を実施しました

2018年11月5日、本学大隈会館において田中愛治新総長の就任記者会見を実施しました。同日付で早稲田大学第17代総長に就任した田中総長は所信を表明し、早稲田大学の今後の方針について、約1時間にわたり詳細に説明しました。

「総長としての初めての仕事です」と挨拶し、会見に臨んだ田中総長は、大学院での教育をすべてアメリカ合衆国で受けたこと、体育局(現:競技スポーツセンター)空手部出身であること、主要国際学会の会長を務めたことなど、これまでの総長とは異なる自己の経歴を紹介したあと、引き続いて「世界で輝くWASEDAをいかに実現するのか? 研究大学として早稲田大学がめざすべき方向」とのタイトルで、早稲田大学の今後の目標と方針、総長としての役割などについて、自身の考えを述べました。

田中総長は「世界で輝くWASEDA」になるには、世界トップクラスの大学になるという「決意と覚悟」が必要とし、アメリカの大学が1970年代に世界のトップクラスになったのは、1930年代に、当時のトップだったヨーロッパの大学に追いつくという決意を固め、さまざまな施策に取り組んだからだと説明しました。「世界の超一流の研究者を採用するためには、時間と労力を惜しまない」というハーバード大学のエピソードを紹介し、早稲田大学も、40年後に世界のトップクラスになるという目標に向かって、教員も職員も「自分より優れた人材を選び、採用する」ことから取り組むとしました。

さらに、田中総長は「世界で輝くWASEDA」に向けて、2012年に策定され、現在進行中の「Waseda Vision 150」を継承した上で、新たなグランドデザインを構築すると表明。「たくましい知性」と「しなやかな感性」を土台に、「研究の早稲田」「教育の早稲田」「貢献の早稲田」の三つの柱を据えるとしました。

「たくましい知性」と「しなやかな感性」について田中総長は、「答えのない問題に挑戦する力」と、「性別、国籍、言語、宗教、信条、価値観の異なる人に敬意を持って接し、理解する感性」と解説。それぞれを育み、涵養することができる研究・教育環境を整備していきたいと話しました。

「研究の早稲田」については、優秀な若手研究者を育成する環境の整備を掲げ、学生への体系的な教育の提供、大学院生に対する体系的な学術研究方法のトレーニングの実施、より質の高い研究の継続などによって、世界に羽ばたく人材に育てることとしました。また、「教育の早稲田」については、社会に出ても必要とされるアカデミックツールを学ぶ「基盤教育」の整備、専攻する分野以外の学問の考え方などを学ぶ「教養教育」の提供を通じて、世界で輝く学生を育てることを目標に掲げました。そして、「貢献の早稲田」では、フィールドワークやアクティブラーニングを導入した教育など、人間的力量を育成する複数の教育プログラムを整備することによって、「たくましい知性」と「しなやかな感性」を備えたグローバルリーダーの育成につなげるとしました。「貢献の早稲田」について田中総長は、創設者・大隈重信が1913年に宣言した早稲田大学の建学の精神そのものであると説明。現在でも70%近くの学生が在学中に一度はボランティア活動に参加していると、建学の精神が今も確実に息づいている状況を話し、早稲田大学の学生には、人類社会に貢献する人材になってほしいと理想を語りました。

こうした施策を通じて、早稲田大学が世界のトップクラスの大学を目指す中で、総長の仕事は「旗振り役」と、田中総長は自ら規定。全教職員と進むべき方向や価値観を共有し、牽引したいとしました。

田中総長の方針説明のあと、会見は質疑応答に移り、「Waseda Vision 150」で掲げた数値目標の見直しや入試改革などに対する報道関係者からの質問に、田中総長はひとつひとつ丁寧に答え、予定時間をオーバーして就任記者会見は終了しました。

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WASEDA University

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