特集 Waseda Vision 150 早稲田大学の現在地、未来を見据えて
早稲田大学はアジアのリーディングユニバーシティを目指し、「Waseda Vision 150」に沿ってさまざまな改革を進めてきました。特集ではVision策定から5年間の成果を振り返り、2032年に本学が目指す姿を再確認します。
PART. 2 Visionの体現者
「Waseda Vision 150」の下で、この5年間にさまざまな取り組みがなされてきました。
留学やリカレント教育、社会連携などの取り組みに関わった“Vision の体現者”に、活動の内容やその成果を聞きました。
若手研究者の育成に尽力し、研究でも成果を残す
2014年度「次代の中核研究者育成プログラム」採択者 文学学術院・十重田裕一教授
日本文学・文化を国内だけでなく海外の優れた研究者とともに世界の中で再想像するというテーマで、プログラムに取り組んでいます。主に力を注いできたのは、①博士論文のアドバイス、② 研究機関への就職支援、③テニュア(期限のない雇用資格)獲得支援です。
②については、博士号を取得して間もない方々を研究員として雇用し、共同研究をしながら就職支援をしています。すでに国内外の大学に5名の方の就職が決まり、また、研究成果として書籍も今秋刊行されます(ロバート キャンベル・十重田裕一・宗像和重編『東京百年物語』1〜 3(岩波文庫、2018年))。
③については、海外の研究機関に所属する若手研究者を約一ヵ月招へいし、共同研究、学術交流を通して、テニュア獲得を支援しています。今年度も、ハーバード大学など3大学の助教授を招へい予定です。
企業や社会と連携し、学生の成長を促す
教職員 教育連携課・塩月恭課長
教育連携課では「人との出会いが自分を動かす勇気になる」を合言葉に、企業や社会のニーズと学内のシーズをコーディネートし、学生の人間的な成長を促すプログラムを開発・運営しています。企業や自治体との課題解決プログラム「プロフェッショナルズ・ワークショップ」「地域連携ワークショップ」、全国各地の校友会と連携して行う「先輩に会いに行こう!」、学生に具体的な行動を促す「fumidasuワークショップ」などがあります。
今後の目標は、各プログラムの運営に、より多くの学内外の方が関われる仕組みをつくり、学生のサポート環境を充実させることです。プログラムを経験した学生がやがて社会で活躍し、次のプログラム運営の協力者となり、後輩を成長させる好循環が数多く生まれることを願っています。
教育連携課とは
「グローバルリーダーの育成」の実現には、理論的なアプローチに加えて、実践的アプローチの推進が不可欠です。
そこで、2016年度に、企業や地域社会と連携した教育(社会連携教育)を推進すべく、教育連携課が設置されました。