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アクセシビリティ支援の現在地
Tue 30 Jul 24
Tue 30 Jul 24
2024年4月、「改正障害者差別解消法(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)」が施行され、全ての大学等で障がいのある人への「合理的配慮の提供」が義務化されました。
これに先立ち、早稲田大学では2023年12月に「早稲田大学障がい学生支援に関する基本方針」を改正。また、「障がい学生支援室」の名称を「アクセシビリティ支援センター(ARC)」に変更し、障がい学生が他の学生と平等に学習機会を得られるような体制づくりを進めています。
障がい学生支援室が本学に設置されたのは2006年。以来、支援活動を学生が担う制度を充実化するなど、支援の強化を進めてきました。本特集では、障がい学生、支援学生、職員や卒業生への取材を通じ、アクセシビリティ支援の現在地をお届けします。
(本記事は早稲田大学広報誌『CAMPUS NOW』No.252 2024年7月号より一部抜粋、再構成しています)
合理的配慮の提供とは
「合理的配慮の提供」とは、行政機関や事業者などが、その事務・事業を行うに当たり、個々の場面で障がいのある人から「社会的なバリアを取り除いてほしい」という意思の表明があった場合に、その実施に伴う負担が過重でない範囲で、社会的なバリアを取り除くために必要かつ合理的な対応をすることとされています。
SPECIAL INTERVIEW

内なる意志を伝えるから、周囲がサポートしてくれる
河合純一さん(公益財団法人日本パラスポーツ協会 常務理事/日本パラリンピック委員会 委員長)
生まれつき左目の視力がなく、中学生で全盲となった河合純一さん。5歳から始めた水泳で、6大会連続でパラリンピックに出場し、21ものメダルを獲得した、パラリンピック界のレジェンドに、学生時代のエピソードや卒業後の活動についてお話を伺いました。
LEARN TOGETHER, LIVE TOGETHER





#5 学生と向き合い、共に歩む
ARC 身体障がい部門コーディネーター 浮川祐希
ARC 精神・発達障がい部門コーディネーター 吉野智子
ARCには身体障がい部門、精神・発達障がい部門があり、部門ごとに修学上の合理的配慮に関する相談受付や調整を行っています。各部門でコーディネーターを務める職員に、支援の内容を聞きました。

#6 アクセシビリティ支援センターの障がい学生支援方針
スチューデントダイバーシティセンター長
国際学術院 准教授 秋葉丈志
ARCを管轄するスチューデントダイバーシティセンターの秋葉丈志センター長が、障がい学生への支援方針について説明します。

#7 学生時代の支援を糧に、社会で活躍する卒業生たち
板原 愛さん(2017年法務研究科修了)
若林 亮さん(1998年政治経済学部卒業)
小野克樹さん(2021年アジア太平洋研究科修了)
自身の障がいや支援を受けた経験を生かし、社会で活躍する3名の卒業生の姿をお届けします。
WASEDA Lab 研究者たちの挑戦

脳と神経の世界から進む多様性への理解
人間科学学術院 教授 大須理英子
脳や神経に由来する個人レベルでのさまざまな特性の違いを、多様性と捉えて相互に尊重し、社会の中で生かしていこうという「ニューロダイバーシティ」の考え方が今、社会で認知され始めています。脳科学を専門とする大須理英子先生に、その最前線を伺います。
UDマップで見るキャンパス

早稲田大学では、ユニバーサルデザインの考えのもとに、だれもが安心して過ごせるキャンパスづくりを実現するため、建物入口、スロープ、エレベーターなどのバリアフリー情報に加え、「だれでもトイレ」や保育関連施設などに関する情報を掲載した各キャンパスのユニバーサルデザイン(UD)マップを作成、公開しています。