2024年度第1回 GMPフォーラム
日時:4月30日(火)15:05〜18:30
場所:15号館201教室
第1回フォーラムでは、日本の公的長期介護保険の持続可能性についてプレゼンテーションとディスカッションを行いました。今回はフォーラム前に、異なるゼミや学年の生徒同士でチームを組み、商学部の富先生から出題された事前課題(シナリオ1)に取り組みました。シナリオ1では公的介護保険の強みと弱みを分析し、公的な制度を維持するべきか、市場化するべきかをコンサルタントの立場から考えました。そしてフォーラム当日は事前の動画選考を勝ち抜いた4チームが、日本の公的長期介護保険(LTCI)について家族介護者の視点(シナリオ2)からシナリオ1を再検討し、考え方の変化とその理由をまとめました。最後に、上記を踏まえた上で日本の超高齢社会における公的長期介護保険の強みと弱み、持続可能性の課題とそれに対する解決策を論じました。
公的介護保険制度を完全に市場化するべきかどうかについては、各チームから公私融合案がだされたことが目立ちました。また現行の公的長期介護保険が持つ課題への解決策として、「健康な人の保険料の値下げ」「介護人材と利用者のマッチングプラットフォーム作り」「介護費用調達のための債券の発行」など、各班が独自のアイディアを提案しました。
発表後には富先生からフィードバックを受け、先生からの質問を学生同士で話し合う時間も設けられました。その後活発な質疑応答を通じてより深い議論が展開され、多角的な視点から課題を掘り下げました。最後には最優秀賞とベストスピーカー賞が発表され、最優秀チーム賞には14班が、ベストスピーカー賞には4年の奥遥輝さんと私が選出されました。
最優秀チーム(14班)のメンバー:富先生(左から3番目)を囲んで
プレゼンを作成するプロセスでは、介護保険にあまり馴染みがないこともあり問題点と解決策を挙げるのに苦労しました。しかし、リーダーを中心にグループ全体が介護保険への知識を深めて考えをぶつけ合ったことで、当日は自信を持って発表することができました。今回のフォーラムは、学生が介護分野におけるイノベーションの重要性を再認識すると同時に、超高齢社会を迎える日本が直面する深刻な財政問題・人材不足についての問題意識を高めるきっかけとなりました。
(GMP学生3年 中野琴音)