Q: 井上ゼミの特長は?
A: 科学的分析とフィールドワークから、理論知と実践値を導く
企業が競争優位を築くためには他社との差別化を図る必要があります。しかし、製品やサービスで差別化してもすぐに模倣されてしまいます。企業の長期的な競争優位を築くためには、事業の仕組みレベルの差別化が必要です。複雑で模倣困難な仕組みをいかに構築して優位性を持続させるのか。研究室ではその理論と方法について学びます。意外なのは、模倣困難な仕組みが海外や異業種の意外な「お手本」ビジネスの模倣から生まれているということです。トヨタ生産システムはアメリカのスーパーマーケットをヒントに、中国の騰訊はイスラエルのインスタントメッセージを模倣して模倣困難な仕組みを築き上げました。「模倣のパラドクス」とも呼ばれるこの現象、その解明に取り組んでいます。
[井上 達彦教授]
神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了。独立行政法人経済産業研究所ファカルティフェロー、ペンシルベニア大学ウォートンスクール・シニアフェローなどを経て現職。2003年経営情報学会論文賞受賞。主要著書は『模倣の経営学』『ブラックスワンの経営学』(いずれも日経BP社)。
◆大学体験Webサイト 講義動画
◆WASEDA ONLINE オピニオン 「ありえない!」ことの素晴らしさ 定説を覆すブラックスワンの発見
Q: 商学研究科の魅力とは?
A: 「世界標準」で経営学を学べる!
私は起業について研究しています。修士課程において、私が興味を持っているテーマを深く研究する面白さを感じました。ゼミでは、皆毎日熱心に研究に取り組んでおり、先輩・後輩と交流しながら研究を楽しむことができました。さらに、早稲田大学には、アントレプレナー育成促進プログラムやインキュベーション推進室などがあり、起業家とのネットワークが築きやすく、研究を行うにはとても恵まれた環境だと思います。入学時は修士課程修了後、就職するつもりでしたが、修士課程の2年間だけでは物足りないと感じ博士後期課程に進学することを決めました。
[鄭 雅方さん]
台北市立大学音楽学部卒業(台湾)
早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了
博士後期課程在学生