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Waseda University Tsubouchi Shoyo Award

顕彰「早稲田大学坪内逍遙大賞」

早稲田大学坪内逍遙大賞とは

早稲田大学では、本学の文科を創設した坪内逍遙の残した精神を現代に活かすべく、「早稲田大学坪内逍遙大賞」を2007年に創設いたしました。この賞は、文芸・文化・芸術活動のなかから、隔年で、「大賞」1名、「奨励賞」1名を選んで顕彰することを目的としておりま す。副賞として記念のメダルと大賞100万円、奨励賞50万円を贈呈いたします。

本賞の趣旨と意義

21世紀に入り、グローバル化の波にさらされ、文化と文化が衝突あるいは融和するなかで、私たちは、今まさに文化の大いなる転換点をむかえています。そのような状況にあたり、過去から継承した多様な文化遺産を検証し、その伝統を継承するとともに、新たな創造を再構築しなくてはなりません。建学の当初より、文学・演劇・芸能をはじめとする多様な文化領域において多くの人材を輩出してきた早稲田大学は、新しい文化創造の場として、またその発信源として、中心的役割を果たしていかなければならないとの使命を深く認識する次第です。

2007年に迎えた本学創立125周年を記念して、近代日本の文芸・文化の創造者ともいうべき坪内逍遙博士の偉業を顕彰すると同時に、その精神をひろく未来の文化の新たな創出につなげるという願いから、文芸をはじめとする文化芸術活動において著しい貢献をなした個人(もしくは団体)を顕彰すべく、「早稲田大学坪内逍遙大賞」を創設いたしました。また、これからの文化の担い手としての才能を応援すべく、奨励賞を併せて創設いたしました。あまたある文芸・文化関係の賞のなかで、広く開かれた独自の意義をになう賞を目指してゆきたいと考えております。

本賞創設の経緯

坪内逍遙の名を冠する賞は、すでに1994年に逍遙の生まれ故郷である岐阜県美濃加茂市の手で創設されております。坪内逍遙の業績の顕彰と演劇文化の発展を目指した賞として、毎回演劇界で活躍した人々が受賞されていま す。この「美濃加茂市坪内逍遙大賞」は、 2004年度の第10回までは毎年選考が行われてきましたが、それ以後は隔年の授賞と いうことになりました。

早稲田大学は、演劇博物館、會津八一記念博物館、大学史資料センターを包摂する文化推進部が2007年4月に発足したのを機に、美濃加茂市との間で同年春に文化交流協定を締結しました。この協定の精神には、本学の地域連携の理念があり、その一 環として、坪内逍遙大賞を共に支えていくということが約束されております。具体的には、早稲田大学と美濃加茂市とが、隔年でそれぞれ独自の選考基準に基づきつつも、坪内逍遙大賞を選考し、結果的に毎年の授賞を実現しようというものです。美濃加茂市 坪内逍遙大賞が、演劇人の顕彰であるのに対して、早稲田大学坪内逍遙大賞は、坪内逍遙の業績に鑑み、文芸をはじめとする文化全般に貢献した人々を顕彰することを目指しております。

坪内逍遙の業績

坪内逍遙は1883年に早稲田大学に着任し、翌々年に『当世書生気質』『小説神髄』を発表して以来、わが国における文芸の発展と翻訳による西欧文化の紹介・移入の中心を担うことになりました。周知の通り、西欧の新しい文学形式である小説の実作とその理論摂取のさきがけとなり、来るべき言文一致運動の素地を構築し、自邸内に文芸協会を設立し、西欧演劇理論の影響の下に、演劇理論とその実践を成功させ、わが国演劇界の理論的指導者となったのです。この間、教育事業にも挺身し、東京専門学校時代の早稲田大学に文学科を創設し、教育者としてもすぐれた業績を上げました。またその晩年には『シェークスピヤ全集』四十巻、『新修シェークスピヤ全集』四十巻を刊行して、シェークスピア全訳を完成させるなど、多方面にわたって活躍しています。逍遙こそは、一国内の文化事業が世界の文明に貢献するという可能性を信じて、文化全般にわたり、創作・評論・研究・翻訳の諸事業を担い、その結集としての数々の教育事業を振興させました。

この新たなる文明開化ともいうべきグローバル化の時代に、このような逍遙の足跡を慕い、逍遙が近代日本の黎明期に果たした役割の重要性に対する思いを新たにし、むかえつつある時代にとって真に意味のある文化的指針を提示すべきではないでしょうか。 2007年10月、建学125年を迎え、坪内逍遙大賞と名づけた本賞を創設したゆえんです。

坪内逍遙大賞の選考とスケジュール

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