国際部国際課
山本 修平(2010年入職)

世界と早稲田を繋ぐ「窓口」

 -現在担当されている業務について教えてください。

国際部国際課は主に、海外の大学や国際機関との交渉窓口の役割を担っています。地域ごとにチームがあり、私は“米州・オセアニアチーム”に所属していて、特にアメリカや中米地域の大学との留学に関する協定書の締結や、海外大学・政府機関等からの来訪対応などに携わっています。研究者データベースなどを利用して、来訪目的に合った学内の部署や研究者をマッチングし、国際共同研究のサポートをするのも私たちの仕事です。こうした担当地域内の業務以外にも、文部科学省のスーパーグローバル大学創成支援事業において、早稲田大学が世界大学ランキングトップ100を目指す“タイプA”に採択されたことから、国際部における年間計画の策定等を行っています。また、国際機関でのインターンシップにおける交渉・学内選考から、専任職員の海外派遣研修の交渉・調整、外国人留学生や海外の篤志家とのネットワーク作りによって寄付金を募る業務など、国際関係の業務に幅広く取り組んでいます。

-特にどういった点にやりがいを感じますか。

 なんといっても、ルーティーン業務が少なく、刺激的な日々を過ごせる点です。その中で、学内外の人とアイデアを出しながら、協力して業務を進めていくことにやりがいを感じますね。学外の人の考え方に触れられるのは国際課の特色ではないでしょうか。そして、海外の方とのやり取りが多いため、様々な文化や考え方の違いを日々感じています。それぞれ時差やカレンダーが異なる環境で、いかに効率的に仕事を行うかを意識するようになりました。また、海外からの要人来訪の担当をすることもあり、直接アテンドする貴重な機会が得られます。アジア初のノーベル経済学賞を受賞したアマルティア・セン氏の来訪に際しての行程などは、私が担当し、関係各所との交渉や調整を行いました。国際課としては他にも、中国最大のECサイトであるアリババの会長、ジャック・マー氏の来訪対応もしており、このような要人の来訪対応は、緊張感とともに大きな満足感も得られますね。逆に、出張で海外に行ける機会も多いです。今年は既に4回のアメリカ出張を控えています。

多様な文化間でのコミュニケーションを助ける「寛容性」と「表現力」

 -本学に応募したきっかけは何でしたか。

 就職活動の当初は海外との関わりが多いことを条件に、民間企業も考えていましたが、しだいに利益の追求を目的としない非営利団体に強く惹かれていきました。その中でも、学生や教員をサポートし、その成果が広く世界に還元される大学職員を第一志望としました。自分の出身校ということもありますが、早稲田大学は当時から国際化が進んでいたことが大きな理由です。海外にいくつかオフィスを持っているので、今後はサンフランシスコやシンガポールなどの英語圏のオフィスでも働いてみたいと思っています。世界中の人に早稲田大学の良さを伝えながら、世界の「今」を学内に還元していくことで、早稲田大学のさらなる発展に貢献したいですね。

 -早稲田大学職員を目指す皆さんへメッセージをお願いします。

 昨今日本では、大学の国際化を促す動きが活発になっています。これは18歳人口の減少により、海外からも優秀な人材を呼び込む必要があるからです。国際化は、大学が生き延びていくために重要なキーワードになっているといえるでしょう。その中で早稲田大学は、日本で最も多くの留学生を受け入れていたり、海外から多くの研究者が訪れていたりと、国際化の最先端を走ってきました。そうした中で、国際課に限らず、どの部署でも日本語が堪能でない学生や研究者と接することは今や日常茶飯事です。英語をはじめとする言語能力があるに越したことはありませんが、現在は翻訳ツールを駆使することでそれを補うことも可能です。それ以上に、多様な国の考え方や宗教、文化を受け入れる力が必要です。こちらの考え方や実現したいことを単純明快に、論理的に説明できる力を併せ持ち、ミスコミュニケーションを減らすことが求められます。学生のうちに多くの人と出会い、寛容性と表現力を養って、ぜひ社会人のスタートダッシュを良いものにしてください。

取材・文=佐藤 聖(文化構想学部1年:公認サークルマスコミ研究会所属 学生ライター)
撮影=髙橋 榮

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