自分を信じて焦ることなく、周りに流されないことが大切 UNHCR・小宮理奈さん

Rising Star 挑戦者たち

学生生活を通して得た視点や能力を生かし、最前線で活躍する学生と校友を紹介します。

今回はUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の小宮理奈さんに、大学での学びや経験、社会とのつながりを語っていただきました。

今、世界で起きていることは他人事ではない

今世界では紛争や迫害から逃れた難民が増え続けている。小宮さんは、その複雑な背景に立ち向かい難民の保護や援助にあたっている国連機関UNHCRの職員(日本政府によるJPO派遣)として働いている。タンザニアのニャルグス難民キャンプでの勤務を経て、現在はヨルダン・アンマン事務所の准保護官として、難民受け入れのオペレーションの改善や難民認定作業にやりがいを感じているという。

国際機関で働くことは、中学生の頃には決めていた。「海外で人の役に立つ仕事がしたいと思い、『国際公務員になるには』という本を愛読書にしていました」

具体的に難民支援の仕事を意識したのは、大学1年生の時、国連UNHCR協会事務局長を務めていた根本かおるさんの講演を聴いたことだった。「根本さんのお話に感激して、人道支援の最前線で活躍できる難民支援に興味を持ちました」。大学時代には、夢を実現するために着々と準備を進めた。英語で調査して模擬裁判をする「国際法研究会」に所属し、仲間と切磋琢磨しながら国際法の理解を深め、2年生の時には「アジアカップ」や「ジェサップカップ」などの国際大会に出場、友だちの輪を海外にも広げた。さらに、内閣府が次世代のグローバルリーダーを育成するために実施している「世界青年の船」にも参加。日本と世界13カ国の若者が1カ月半の共同生活やディスカッションを通して文化交流を図るプログラムで、ここでの経験が小宮さんの進路を決定づけた。「パレスチナ問題についてディスカッションをしていたら、中東出身の参加者が感情的になり涙を見せていました。この時、アイデンティティに関わる問題は自分が思っている以上に深刻だということを目の当たりにしました。さまざまな国の参加者と友情を育む中で、国際協力の現場で働きたいと強く思いました」

その後は「大学に悔いなし」と3年間で単位を取得して卒業し、国際機関への応募条件の一つである修士号をとるため、英国の大学院へ。「学部の先生に国際機関で働きたいと相談すると、難関だから他の道を考えたら?という意見が多かった。でも、決意は揺るぎませんでした。夢を実現するには自分を信じて焦ることなく、周りに流されないことが大切だと思います」

難民キャンプにてブルンジの子どもたちと。

日々、難民支援に携わる中で見えてきたのは、世界で起きている紛争や難民問題は誰にとっても他人事ではないということだ。「日本にいると、まさか自分が誰かを苦しめる加害者になっているとは思いもしません。でも普段使っている携帯電話を例にとっても、部品や材料は世界のどこかの生産地とつながっていて、利益を得る者と損害を被る者がでる。結局、私たちは完璧な善人でいることはできないんですよね」

難民支援の現場を知れば知るほど、自らの課題は増えていくと話す小宮さん。世界中の人々の人権を守るために、活躍の幅は広がり続けている。

小宮理奈さん UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)ヨルダン・アンマン事務所 准保護官

2010年早稲田大学法学部卒業。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)修士課程修了。UNICEFウガンダ事務所や国際NGO(ケニア)、国連UNHCR協会、UNHCRカスル事務所(タンザニア)での勤務を経て、現職。マイブームは、台湾旅行で出会った中国茶。

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