データサイエンティスト育成へ、産官学金融界と国内最大級のコンソーシアムを設立

D-DATaプログラムがキックオフシンポジウムを開催

2017年11月27日、早稲田大学D-DATaプログラムがキックオフシンポジウムを開催しました。本シンポジウムは、D-DATaプログラム運営事務局(理工学術院/実施責任者 朝日透教授)が文科省「データ関連人材育成プログラム」の採択に伴い、最大級の産学官金融界とのコンソーシアムを設立し、始動するのを機に開催したものです。コンソーシアムには、本学の他、お茶の水女子大学、東京理科大学、山形大学、東京女子医科大学、奈良県立医科大学、日本女子大学、理化学研究所、産業技術総合研究所などに加えて、企業(日本アイ・ビー・エム(株)、ソフトバンク(株)、野村證券(株)、(株)bitFlyer、(株)ブレインパッド、(株)みずほ銀行、LINE(株)、(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ、Institution for a Global Society(株)、(株)オプトホールディング、(株)大和証券グループ本社、日本電信電話(株)、(株)日立製作所、(株)三井住友フィナンシャルグループ、ヤフー(株)、(株)エマージングテクノロジーズ、オルトブリッジ・テクノロジー(株)など)・経済団体及び業界団体を含む24参画機関と12連携機関が参加しています。

大学院生、研究者、産業界から200人以上が参加

会場は西早稲田キャンパス63号館で来場者は200人以上となり、会場は熱気に包まれました。シンポジウムでは、学生・若手研究者・企業・政府・メディアの方々に対し、本D-DATaの事業、及び早稲田大学データ関連の人材育成と研究推進の中心的拠点「データ科学総合研究教育センター(2017年12月設置 理工学術院/センター長 松嶋敏泰教授)」、及びWASEDA NEO(COREDO日本橋)で推進する「スマートエスイー(文部科学省enPiT-Pro(エンピットプロ)採択事業(理工学術院/事業責任者 鷲崎弘宜教授))」など、本学の取り組みを紹介しました。

写真:熱心に聞き入る来場者

第一部は、理工学術院/情報企画部長の山名早人教授が司会進行し、開会宣言では、鎌田薫総長が「本日参加された学生の皆さんは、ご自身の学んでいる学問分野や日頃の活動にどのようにデータを活用していけるかという観点でシンポジウムに参加いただき、自身のキャリアデザインを描くために、早稲田大学を徹底的に活用してください。また、ご参加いただきました企業関係者の皆様には、本学の取り組みをご理解いただくとともに、文系・理系の両方の学生との交流を深め、高度にデータを活用できるグローバルリーダーを、産学官の“協働”を通して継続的に育成していけるよう、ご支援をお願い申し上げます。」とメッセージを送りました。

写真:開会宣言をする鎌田薫総長

写真:司会進行役の山名早人教授

また来賓挨拶として、文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課の宮地俊一氏が登壇し、本学のデータ教育・研究への期待を述べました。基調講演として理工学術院/IEEE Computer Society 2018年会長の笠原博徳教授、特別講演としてデータサイエンティスト協会代表理事の草野隆史氏も登壇し、社会におけるコンピューターサイエンスの現状や、サイエンティストのニーズについて説明しました。

写真:文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課の宮地俊一氏

写真:理工学術院の笠原博徳教授

写真:データサイエンティスト協会代表理事の草野隆史氏

専門性+データサイエンスの融合へ、早稲田のらしさ

第二部では、本学の取り組みについて紹介がありました。司会は、商学学術院の樋原伸彦准教授がつとめました。本学に12月1日に新たに設置されるデータ科学総合研究教育センターについて、松嶋教授は「私たちはデータサイエンス学部を作るのではなく、専門性+データサイエンスの融合拠点として本センターをつくることで新たな教育と研究を展開して行く。各々の専門分野の知見にデータを読み解く力を融合させる。研究者マッチング、データ分析研究コンサルテイング、データサイエンス教育など、本センターは教育・研究の様々な機能を用意して、全学に展開すると共に、学外へも広げていき、産学官協働のスキームもつくっていく」と語りました。

写真:理工学術院の松嶋敏泰教授

D-DATa実施責任者の朝日教授は、「本プログラムの目的は、データ関連スキル×高度な専門性人材の重点育成です。ビジネス力×データサイエンス力×データエンジニアリング力を備えた人材像を社会に送り出すことを使命としています。本コーソーシアムは世界を相手にしています。能力に応じて受講できる科目を多様に設置していきますが、産官学金融の皆様と協働し、文系・理系、博士・ポスドク・女性人材と幅広く早稲田大学らしい総合的キャリア支援も行います。理化学研究所、産業技術総合研究所等とAIの高度な教育プログラムも早々に始まります」と教育プログラムの具体的な説明がありました。

写真:理工学術院の朝日透教授


図:(上下2枚とも)会場で朝日透教授より説明された早稲田大学「高度データ関連人材育成(D-DATa)プログラム」

スマートエスイー事業責任者の鷲崎教授は、「本事業は、人生100年時代&Soceity5.0時代の学び直しをテーマとしています。13大学21組織、会員5000企業超と、AI・IoT・ビッグデータに代表される最先端の情報通信技術およびビジネスとの接続について、体系的かつ高度で短期の実践教育ネットワークを、産業界・複数大学の協働により開発・実施し、成果を広く全国へ普及させることで、国内における同分野全体の社会人学び直し機能の強化への貢献を目指す支援事業です。すでに様々な企業と開発や関連する展開の取り組みが始まっています。例えば本学もキャンパスを置く北九州ではスマートエスイー以前より地域コンソーシアムがあり社会人教育がはじまっています。そのような取り組みをスマートエスイーでは、全国規模の産学コンソーシアムを設立のうえで全国へと展開していきます」と自身の研究の紹介も兼ねた具体的な説明がありました。

写真:理工学術院の鷲崎弘宜教授

高度データサイエンティストの発掘とキャリア開発に向けて

さらに、第二部後半では、「グローバルな連携から世界トップレベルと肩を並べる人材育成のために」と題して、朝日教授がモデレーターとなりパネルディスカッションが行われました。パネリストとして、理工学術院/産業技術総合研究所 特任フェローの尾形哲也教授、日本アイ・ビー・エム株式会社東京基礎研究所副所長・技術理事の小野寺民也氏、Lunascape株式会社 代表取締役社長の近藤秀和氏、理工学術院清水佳奈准教授、株式会社リバネス 代表取締役社長 COOの高橋修一郎氏、政治経済学術院の野口晴子教授、一般社団法人日本オープンオンライン教育推進協議会(JMOOC)常務理事・事務局長の福原美三氏が登壇しました。データ人材は、これからのビジネス界やアカデミアにおいて土台となる、不可欠な人材となっていく等の意見があり、産学による活発な議論が行われました。最後に、理工学術院/理工学術院長竹内淳教授より閉会宣言がなされ、シンポジムは盛況のうちに幕を閉じました。

写真:パネルディスカッションの様子

写真:閉会宣言をした理工学術院の竹内淳教授

我が国のSociety5.0の核となる人材育成を

産業界ではデータ関連技術(AI、IoT、ビッグデータ、セキュリティ等)が急速に発展する中で、高度なデータを担うサイエンティストを求めています。このような産業界のニーズを受けて、早稲田大学は、文系・理系を問わず、博士人材等のデータ関連スキルを強化しつつ、将来の博士学生候補である学部・修士学生やキャリアモデルとなる社会人も巻き込むカリキュラムを提供します。Society5.0の核となる先端技術の開発や融合ビジネスの現場などに人材輩出するため、協賛金等を活用し、財政的に自立可能な組織を確立します。人材不足の深刻化が叫ばれている先端IT人材を産官学金融の各界へ輩出することを目指しています。

用語解説

  • 1 文部科学省 データ関連人材育成プログラム
  • 我が国が第4次産業革命を勝ち抜き、未来社会を創造するためには、AI、IoT、ビッグデータ、セキュリティ等を扱うデータ関連人材の育成・確保が喫緊の課題として、博士課程学生・博士号取得者等の高度人材に対して、データサイエンス等のスキルを習得させる研修プログラムを実施することにより、我が国社会で求められるデータ関連人材を育成し、社会の多様な場での活躍を促進するための事業(出典:文部科学省

  • 2 早稲田大学「高度データ関連人材育成(D-DATa)プログラム」
  • 文科省「データ関連人材育成プログラム」採択に伴い、代表機関と参画機関から成るコンソーシアム運営協議会により運営。連携機関の協⼒のもと、博⼠課程学⽣とポスドクのデータ関連スキルを強化しつつ、将来の博⼠課程学⽣候補である学部⽣・修⼠やキャリアモデルとなる社会人も巻き込むカリキュラムを提供する。Society5.0の核となる先端技術開発や融合ビジネスの現場などに人材輩出するため、協賛⾦等を活用した⾃⽴可能なスキームを確⽴するための組織。本年11月27日にキックオフシンポジウムを開催(出典:早稲田大学博士キャリアセンター

  • 3 早稲田大学「スマートエスイー:スマートシステム&サービス技術の産学連携イノベーティブ人材育成」
  • AI、IoT、ビッグデータの技術を組み合わせたスマートシステム&サービスに基づくイノベーション人材育成のための全国的な社会人学び直し事業「スマートエスイー」をWASEDA NEO(東京都中央区・コレド日本橋)を拠点に開始(出典:WASEDA NEO

  • 4 早稲田大学「データ科学総合研究教育センター」
  • 私⽴総合⼤学の強みを最⼤限に活かし、理⼯系・⼈⽂社 会科学系の専⾨領域の知⾒と、データ科学との融合を図るプラットホームを提供することにより、総合 知・新しい知の創造と複雑でグローバルな社会問題解決を⾏うことができる⼈材の育成と、⼤学全体の 研究⼒の向上を目的とする。国内のみならず、海外の大学や企業とも大規模なネットワー クを形成し、世界の先進的モデルの拠点として、実践的な教育と研究の普及に努め、グローバルなデー タ駆動型社会を担う。

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