戦略的人材マネジメント
担当教員:杉浦 正和教授
内容
このゼミ(通称「総合の人材ゼミ」)は、「つまるところ『ひと』と『組織』が大切だ」と思う方のためにあります。総合の人材ゼミでは、広く経営において人材マネジメントおよび組織マネジメントの観点からアプローチしていきます。この分野には「ハード」(戦略・組織・制度)と「ソフト」(人材・スキル・組織文化・価値)の両面がありますが、「ひと」と「組織」に関心のある方であればどのようなテーマでも受け入れ可能です。
総合の人材ゼミの目的は、皆さんが業務を通じて培ってきた「持論」を、「議論」と「理論」を通して別の角度から見直してよりレベルの高い「私論」に昇華し、再度「実務」にフィードバックしていくことです。論文というフォーマットは大切にしつつも、自由な発想を大切にします。そして、ゼミの活動とプロジェクト研究論文(PP)の執筆を通して、個別の実践的課題に対応する力と全体を俯瞰する力の双方を獲得することが最終的な目標です。
春学期には、まず「PP とはなにか」についての摺り合わせを行います。そのうえで、お互いの問題意識を発表しあって認識のレベルをチューニングし、各自の論点を明確化させると同時に相互理解を高めていきます。秋学期にはドラフトを書き進めると同時に各自のテーマに沿って発表を行いゼミ生同士で意見交換しあうことで考えを結晶化します。総合プログラムにおいては最後にプレゼンテーションがありますので、そのための効果的技法も学びます。それらの活動を通じて、それぞれの参加者は、業務に応用できる豊かなアイディアに辿り着くことを目指しています。
総合の人材ゼミでは、ゼミ自体を「人材マネジメント」の実践の場と考えています。1期生の活躍により、既存の枠に縛られない「クリエイティブな学びの場」が出来てきたと思います。「プロの人材ゼミ」やOB/OG との交流も盛んです(2013 年現在で現役・卒業生合計で66 名)。ゼミの同期を同心円の中心として、縦横にネットワークを広げて行っていただきたいと思います(ゼミ内では「縁リッチメント」と呼んでいます。)
ゼミには5つの運営基本原則があります。
- 学びを、楽しむ
- リーダーシップを、共有する
- 理論も実践も、追求する
- 超えて、繋げる
- 未来を、創る。
これらをもとに、ゼミを共同で運営する実践を通して「学習者精神」を涵養し、在学中はもちろん卒業後も活動を楽しんで欲しいと願っています。「人材ゼミ」の略称は、自称したものではなく自然にそう呼ばれるようになったものです。そのことを私は本当に誇らしく思っています。「人材の、人材による、人材のためのゼミ」――それを共に創ることに関心のある方は、ぜひ応募を検討してください。