戦略構想力
担当教員:淺羽 茂教授
内容
当ゼミでは、優れた戦略を構想するプロセスについて議論することを目的とする。他の授業で学ぶであろう戦略分析・策定手法、優れた戦略の内容、成功をもたらすロジックは当ゼミの議論の主たる対象ではない。戦略策定プロセスにはどのような難しさがあるか、分析結果はどのように解釈されるべきかを議論する。優れた戦略を生み出すものは、さまざまな手法を駆使した分析ではなく、経営者のセンスであり、それゆえ「経営はサイエンスではなくアートだ」と言われることがある。当ゼミで行うことは、その経営者のセンスの中身を覗いてみようという野心的な試みとも言える。参加者は、既存のビジネス・ケースから興味深い戦略を選んだり、実際にかかわった戦略事例を持ち寄ったりして、その戦略の策定プロセスを吟味する。この議論をもとに、ゼミの後半では、プロジェクト研究論文作成の指導を行う。参加者が相互に発表、コメントし合い、論文を仕上げていく。論文のテーマは多様でありうる。明確な現実的問題意識をともなっていれば理論的な研究でも構わないし、論理的であれば(何らかの理論がベースにあれば)事例分析や特定の企業の戦略策定でも構わない。