7校ある附属校・系属校と早稲田大学の架け橋になる仕事
-今現在どのような業務を担当されているのか、お聞かせください。
高大接続推進課という部署で、主に早稲田大学の附属校・系属校との連携に関する業務を担当しています。附属校・系属校というのは早稲田大学に関連のある学校で、本学には2つの附属校と5つの系属校があります。
附属校は大学と同一法人の学校で、中学と高校があり、卒業生全員が早稲田大学に進学できます。系属校は大学とは別の学校法人で、学校により小学校から高校まであり、早稲田大学への推薦進学率は学校によって異なります。早稲田大学の学部入学者の内訳をみると、この附属校・系属校からの推薦入学者は、全体の20%弱を占めています。これは最大のボリュームを占める一般入試に次いで、指定校推薦と並ぶ多さです。
大学側から見ると、この附属校・系属校をより良くすることで、本学の優秀な学生の確保につなげるという目的があります。また、附属校・系属校で、小中高の段階から、本学の教育理念をもとにした一貫教育を実施することで、大学において、中核的な役割を担う人材の育成が期待できます。一方の、附属校・系属校側には、大学への推薦枠に加えて、本学の知的財産・人的財産を小・中・高それぞれの段階で還元できるという利点などがあります。
その双方にとってプラスになるようなきっかけを作っていくことが私の仕事です。
具体的には、大学と附属校・系属校間の連携、交流を促進するようなプログラム、イベントの企画実施や、附属校・系属校教職員向けの研修、附属校・系属校に関わる広報活動全般から、推薦入試関連の業務、別法人である系属校への役員等派遣に関わる法人的な業務、大学の理事会が附属校・系属校政策を検討するための資料作成、提案など、「附属校・系属校」に関わる多種多様な業務を行っています。
2回の育児休業取得 仕事と育児の両立
-育児休業を取得していますが、休業をして感じたことを教えてください。
育児休業は、前配属部署の教育・総合科学学術院にいた9年間の間に2回取らせていただきました。育児休業を取得してよかったことは、やはり産前・産後休業の期間も含めて、子供の赤ちゃん時代にじっくり向き合えたことです。子供は今もかわいいですが、育児で行き詰まったとき、赤ちゃん時代の写真を見てかわいかったなぁと振り返ってエネルギーをもらえることもあるので、子供だけに集中できたあの時間は大きな財産だなと思っています。
一方で、休業期間に自分の仕事をカバーしてくれた周りの方には申し訳ないという気持ちは正直ありました。特に子供2人とも、出産の時期が繁忙期と重なってしまって本当に申し訳なかったです。そんな状況でも、しっかりと周りの方がカバーしてくれたので非常にありがたかったです。周囲のサポートのおかげで育児休業を取れたという気持ちは忘れないようにしたいなと思っていますし、自分がサポートする番になったら、全力でそうしたいと思っています。
-どのように仕事と育児を両立していますか?
復帰後は短時間勤務制度を利用して働いています。限られた時間の中で、いかに効率よく仕事を終えるかというのは常に課題です。仕事においても家庭においても、すべての事項に納得できるまで無限に時間を使うことはできない、ということを前提に、何を大事にすべきか、何を省略できるかということを日々考えながらやっています。ただ、仕事をする上で人間関係の構築が大事なもののひとつだと思っているので、以前よりコミュニケーションに割ける時間も限られてしまうことには、もどかしさを感じることもあります。
現在は、感染症拡大防止のために、状況によって在宅勤務制度も利用できます。在宅勤務の際は、通勤時間がない分、普段よりも長く働くことができて、結果としてとても助かっています。
また、両立は大変ですが、全く性質の違う仕事と育児を両立することで、むしろ救われている部分もあります。例えば、育児は子供のペースで進んでいくことが辛いと感じることもありますが、仕事で、自分のペースで考えたり集中することで、自分を取り戻せたり、逆に仕事で疲れているときに、子供のかわいさに救われるということもあります。両方やることで私の中でバランスが取れている部分は大きいと感じています。
-本学に応募されたきっかけはどういったものでしょうか。
大学時代に所属していたゼミの先輩が、他大学の職員になったことがきっかけでした。それまでは大学職員という仕事があることも、大学に就職するということも考えたこともありませんでした。先輩の話を聞いて、そうした道もあるのだなと思い、今は自分の母校でもある早稲田大学で働いています。
-早稲田大学職員を目指す皆さんへメッセージをお願いします。
大学で働くことの良い点は、自身の日々の努力の結果が、人の成長や、研究などの社会貢献につながっているというところだと思っています。それが私のやりがいにもなっています。様々な場面で頑張っている学生や研究者、教育者の姿を見ると自然と応援したくなります。努力の還元先が人の成長にある仕事に興味がある方にとっては、理想的な職場だと思います。
「早稲田大学」という点で見ると、他大学と比較して、職員の裁量が大きいという話を聞きます。教員と職員の関係でもそうですし、管理職と一般職の関係でも、それぞれの立場で、意見を言ったり提案したりできる環境があると感じています。そうしたところにも、とてもやりがいを感じています。自分の考えたことを実現したいと考えている人にとっても、早稲田大学はとても魅力的な職場なのではないかと思います。