(株)早稲田大学アカデミックソリューション ティムソン・ジョウナス(2009年新卒入職)

早稲田の知を未来へ、図書館業務で支える

これまでの経歴について教えてください。 

本学の第一文学部(現文学部)を卒業後、他大学の大学院を経て、新卒採用で入職しました。これまで、図書館事務所の資料管理課と利用者支援課、国際学術院の大学院アジア太平洋研究科にて勤務し、現在は、グループ会社である(株)早稲田大学アカデミックソリューション(以下WAS)に出向しています。 WASでは、業務委託を受けて大学運営に必要なソリューションを提供しており、私は、利用者対応をはじめとする図書館の運営に関する業務を担当しています。

特に印象に残っている業務は何でしょうか。

これまで、図書館事務所やWASでの勤務を通じて、様々な視点から図書館業務に携わってきました。本学には20を超える図書館があり、教育や研究を支える重要な役割を担っています。   

最初に配属された図書館事務所の資料管理課では、外国語図書の選書業務などを担当しました。選書にあたっては、既存の蔵書との継続性を持たせつつ、本学においてどのような研究が行われているのか、世の中の動きの中で今後どのような図書が必要になるかを十分踏まえた上で、新たな蔵書構築を検討する必要があります。図書館は教育・研究の要なので、本学の今後の展望を常に考えながら仕事に取り組んでいました。   

その後、図書館事務所の利用者支援課では、情報や資料を探している学生等に対して支援を行うレファレンス業務や、文献の検索方法等をレクチャーする図書館講習会などの授業支援を担当していました。単に学生へ必要な情報を提供するだけでなく、学生自らが必要な情報にアプローチできるよう、情報の探し方も伝えるようにしていました。   

図書館での業務においては、レファレンスでのやり取りを通して提供した情報・文献をもとに教員や学生の研究が一気に進んだり、書籍を執筆された教員や研究者から謝辞に名前を載せて頂いたりと、大きなやりがいを感じています。図書館は、単に本を借りられれば良い訳ではなく、教育・研究の拠点としての付加価値が求められると考えています。現在は、WASにおいて図書館業務のマネジメントを担当しており、全ての利用者が図書館を有効に活用できるよう日々取り組んでいます。    

また、大学院アジア太平洋研究科では入試・広報を担当しておりましたが、学内でも国外からの留学生の多さがトップクラスの研究科ということもあり、世界中の優秀な学生をターゲットにして学生募集を行うことは大変有意義な経験となりました。また、コロナ禍においては、それまで紙媒体による出願・審査だったところを完全オンライン化し、いつどこにいても出願および審査ができる形に整えることで、世界中の出願者および教員の役に立てたことは非常に思い出深い仕事の一つとなっています。 

職員として働きながら、大学院に進学されたそうですね。

大学院アジア太平洋研究科から再び図書館事務所の資料管理課に配属された時に、本学職員を対象とした学位取得制度を利用して大学院に進学しました。その大学院では図書館に関することではなく、大学経営について学びました。あえて大学経営を学んだ理由は、大学の中の図書館の立ち位置や従来の図書館業務への概念を変えたいという思いがあり、大学経営・大学運営という視点から「図書館」を考えたかったからです。   

大学院進学と業務の両立という面では、簡単ではありませんでしたが、無事学位取得に至ることができました。当初、業務や家庭のバランスを考えて、自分にとって最適なタイミングだと考えて進学を決意しましたが、勉学を開始してまもなく現在のWASに出向、さらに複数部署を取りまとめる管理職を拝命し、忙しくなりました。そこで自身の仕事の取組み方を見直し、スケジュール、タスク管理を徹底し、仕事は日中に終わらせて、夜は大学院の勉強することでやりくりしていました。本学には、学位取得等の自己研鑽を後押しする気風がありますので、自身のキャリア構築に向けて能動的に行動しやすいと思います。   

大学院で学んだことが、大学職員としての仕事にどのように活かされていると思いますか。

図書館業界だけではなく、大学を取り巻く世の中のトピックや学内の経営関連の動向にも意識が向けられるようになったと感じています。歳を重ねるにつれて、目の前にある仕事をただこなすのではなく、その背景にまで考えを及ばせ、「なぜこの仕事が必要とされているのか」、「なぜこの仕事をやっているのか」、「他にどんなことができるのか」ということに目を向けることが大切になっていくのだと思います。  

大学が描く新たなビジョン、価値の創出に向けて

本学の職員を目指す皆さんへのメッセージをお願いします。

大学が社会に対して、どのような関連性があるのかを意識していてほしいと思っています。大学は、研究成果を発信するというアカデミックなところと、社会のために人材を輩出していくという、2つの異なる要求を受けて対応していく場所だといえます。大学そのものが政治的、社会的なダイナミズムの中に存在していることに気づき、大学の外の世界がどうなっているのか、大学の中の世界がどうなっているのか、それらを含めて、大学がどういうことをしていくべきかを考えるのは非常にワクワクする仕事だと思うので、そういった側面に興味を抱いて欲しいと思います。また、入職後は様々な部署に、ジョブローテーションで配属されていきますが、自分がなぜそこに配属されているのかを自分自身で意味付けできる人、自分が持ち合わせている知識や経験を業務に結びつけていくことができる人、新たなビジョンを描くことや新たな価値を付与できるような人が求められていく時代になっていくと思います。大学を変えていきたいという意欲に満ちた人と一緒に働きたいと考えています 。

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