第23回「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」贈呈式 受賞者挨拶 ― 鈴木 エイト 氏

【草の根民主主義部門 大賞】
『自民党の統一教会汚染 追跡3000日』

書籍(小学館)

鈴木 エイト 氏の挨拶

ジャーナリストの鈴木エイトです。よろしくお願いいたします。

長年、草の根的に調査報道を継続してきたので、その意味でも草の根民主主義部門で大賞をいただけたのは非常に嬉しいです。ありがとうございます。
今年は色々な賞をいただいたのですが、実は賞金をもらえるのは初めてでして(笑)。今、統一教会サイドからSLAPP訴訟を2件起こされているため、そういう意味でも賞金は非常にありがたいと思っております。

僕に対して起こされた訴訟の会見の取材に実はわざわざ行きました。そのことを先ほど吉岡忍さんに話したら「そういうやんちゃなところが良いんだよね」と言われたので、その姿勢は貫いていきたいと思います。でも、あまり他の方の模範になるような取材手法はしていないので、そこはどうかなとは思っていますけど(笑)。

『受賞理由』にいろいろありがたいことを書いていただき、ありがとうございました。選考委員の武田徹さんからは「ジャーナリズムの原点」という言葉をいただいたので、本当に自分がそんな評価を受けて良いのか少し気になるところではあります。自分はオープンソース的に情報を公開して、いろいろなメディアと共に事件を追っていきたいと思い、安倍元首相銃撃事件後に『やや日刊カルト新聞』の藤倉善郎さんと一緒に「統一教会関係議員リスト」を作り公開しました。いかにファクトを記録しておくか、問題意識を継続するかということが重要だと思っています。

事件当日、自分の存在がクローズ・アップされるであろうことは、報道の途中で判りました。そして今は自分自身が事件の傍観者・第三者的な立場からある意味事件の当事者になっていったと感じています。それは山上徹也被告が安倍元首相を銃撃した動機面において僕の記事を基にしていたことが判ったからです。そういった点でも事件の公判は今までにない展開になってくると思います。そのような意味においても自分に何ができるのか、自分にしかできないことを続けていきたいと思います。統一教会の偽装勧誘の阻止活動を始めたのはもう21年前になりますが、最初はそのような活動家的な立場から段々報道する側になっていきました。自分はあくまで職分として有権者・国民に適切な情報をいかに提供できるか、ということを心掛けてやっています。

これは現在進行形の問題です。山上被告の裁判もそうなのですが、自分は関わっていくつもりです。政治家との問題もまだ未解明なことが多々あります。今後も引き続き注目してもらえるとありがたいです。

報われない時期からずっと支えてくれた家族であったり、当初から自分のことを見出してくれた編集者の方々、そして、事件後に知り合ったメディア関係者の方々、本当に尊敬できる方だとか、ずっと支援してくれている仲間のライターであるとか、そういう方たちと共に今回の賞をいただいたことを一緒に祝いたいと思います。本当に自分の妻・子供からの応援が一番有難いと思っています。

今日は本当にどうもありがとうございました。

Page Top
WASEDA University

早稲田大学オフィシャルサイト(https://www.waseda.jp/top/)は、以下のWebブラウザでご覧いただくことを推奨いたします。

推奨環境以外でのご利用や、推奨環境であっても設定によっては、ご利用できない場合や正しく表示されない場合がございます。より快適にご利用いただくため、お使いのブラウザを最新版に更新してご覧ください。

このままご覧いただく方は、「このまま進む」ボタンをクリックし、次ページに進んでください。

このまま進む

対応ブラウザについて

閉じる