第21回「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」贈呈式 受賞者挨拶 ―立山 芽以子 氏

【草の根民主主義部門 大賞】
ムクウェゲ 女性にとって世界最悪の場所で闘う医師

 映画 「TBSドキュメンタリー映画祭」にて上映

立山 芽以子氏の挨拶

今日は本当に素晴らしい賞をいただきありがとうございます。人の取材をするのは得意なのですが、話すのは苦手なので紙を用意してきました。

今回の作品を作った理由ですが、この便利で清潔で安全な今の日本の私たちの暮らしは一体何によって支えられているのだろうか?ということをちょっと考えてほしいなと思って、こういった作品を作りました。マスコミの役割は、人々に世の中で何が起きているのかを知ってもらう、ということも大事なのですが、世界で起きていることを、「遠い」とか「自分に関係ない」とか、「自分はコンゴの人じゃなくて良かったな」「日本人で良かったな」という風に思わないで、「自分のこと」として想像力を働かせて考えてもらうこと、そして共感すること。そして何よりもそれが行動につながっていくということが大事だという風に思っています。マスコミを通じて知ってもらい、考えてもらい、想像力を働かせてもらうことによって、きっと世の中は変わっていく、と思ってこの仕事をずっとしてきました。今回いただいた賞はその原点、自分の仕事の原点を思い起こさせてもらうことになりました。

最近は新型コロナの影響なのか、マスコミの問題なのか、日本人の関心が狭くなっているのか、国際ニュースですとか国際報道が減っているのが個人的には気になっています。今回の受賞を機に国際報道の重要性ですとか、世界の事を自分の事として考えること、想像したり共感したりすることが、また広がっていくといいなと思いますし、そうしたマスコミの役割が再認識されることを願っています。
今回いただいた賞金はすべてコンゴのムクウェゲ医師のパンジ病院に寄付させていただこうと思っています。本当にありがとうございました。少しでもコンゴの女性の皆さんにお役に立てればと思っています。

本当に今日はありがとうございました。

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