3500人を超える学生、ポスドク、社会人が受講 魅力ある起業家育成プログラムが満載

イノベーション人材育成拠点として最高評価「S」を獲得

早稲田キャンパスのWASEDA共創館

「グローバルアントレプレナー育成促進事業」は文部科学省が推進し、我が国におけるイノベーション創出の活性化のため、大学等の研究開発成果を基にしたベンチャーの創業や、既存企業による新事業の創出を促進する人材の育成と関係者・関係機関によるイノベーション・エコシステムの形成を目的とした事業です。本事業には、2014年から2016年まで早稲田大学を含む13機関が選定されました。

本事業の構想において、本学は、日本の成長戦略の実現に寄与するため、「WASEDA-EDGE人材育成プログラム」の名のもと、全学を挙げて文理融合により社会デザイン工房「共創館」を設置し、事業化マインドを持つ人材の育成、持続的イノベーション・エコシステムハブ形成に貢献することを掲げました。

プログラムでは、起業やビジネスの基礎知識や手法等の実践的講義、インターンシップを提供するアントレプールシップ教育プログラム、デザイン思考やワークデザインなどのアイデア発想法を学ぶ価値共創デザイン教育プログラム、NSF I-Corpsの事業化促進プログラムを原型とするビジネスモデル仮説検証プログラム等を通じて、鋭利な発想、体系的方法論により、グローバル展開可能な新規事業を創出するEDGE人材を養成してきました。2014年からの3年間で受講者数は累計2222人(2018年4月現在、EDGE-NEXTにおける受講者数を含めると 3500名超)、起業数は累計8件にのぼります。

WASEDA-EDGE人材育成プログラムの全体像

その結果、早稲田大学は、2018年春に実施されたEDGEプログラムの事後評価において、最高のS評価を受けました。13機関中、S評価は本学を含む3機関でした。本事業の事後評価は、「目標達成度」、「成果、計画・手法の妥当性」、「補助事業期間終了後における取組の継続性・発展性」の観点から、総合的に評価されました。評価結果は、4つの指標のうち3つがS評価であり、「所期の計画を超えた取り組みが行われている」という最高の総合評点Sを受けました。

評価コメントでは、「大学主導のよく設計された計画に則って、学生・若手研究者のモティベーション喚起、基本知識の学習、価値創出のためのアイデア発想法、課題発見段階におけるフィールドワーク、ビジネス設計のフレームワークや制約の学習、ビジネスモデルの仮説検証といった学習プロセスが実施され、かつ、「早大起業支援パッケージ」と相まって大きな成果を上げている」点が大きく評価されています。また、「学内に閉じることなく他大学への普及までも見込んだ、大規模大学として相応しい行動であり、多数の受講者や起業、新規事業及びビジネス・クリエーションコースの全学展開など、目覚ましい成果をあげており高く評価できる」とあります。本学はさまざまな教育機関の中から、イノベーション人材育成拠点としてふさわしい大学として認定されたといえます。

EDGE-NEXT 国内外へさらにすそ野を広げたアントレプレナー人材の育成へ

2017年7月10日、文部科学省平成29年度次世代アントレプレナー育成事業(EDGE-NEXT)に、早稲田大学を主幹校とし、滋賀医科大学、東京理科大学、山形大学を協働機関、多摩美術大学、富山県、株式会社本田技術研究所、一般財団法人大川ドリーム基金ら31機関を協力機関とするコンソ―シアム「EDGE-NEXT人材育成のための共創エコシステムの形成」が採択されました。

EDGE-NEXTは、EDGE プログラムに採択された大学をはじめ、これまで各地の大学で取り組まれてきたアントレプレナー教育で得られた成果や課題を踏まえて、大学等の研究開発成果を基にした起業や新事業創出に挑戦する人材の育成、関係者・関係機関によるベンチャー・エコシステムの構築を目的としています。 今回の公募には、12件が応募し、うち5コンソーシアムが採択されました。

本コンソ―シアムは、「Skyward EDGE」 の名のもと、EDGEプログラムでの成果を基盤に、参加機関の強みや国内外の産学官の英知を結集して、専門的基礎能力を有し、鋭利な発想、体系的方法論により新たな市場を開拓します。「グローバルリーダー」、「地域貢献」を体現するアントレプレナー人材のすそ野拡大に向けた「Future-EDGE人材」と、実際の起業・新規事業創出に向けた「EDGE-NEXT人材」を文理融合で養成します。

Skyward EDGE コンソーシアムの特徴

  • 協働4大学+31協力機関の新結合による先鋭的プログラム
  • 理工系・文系・医療系・芸術系など多様な専門分野を持つ大学の連携
  • 5年間で合計5,200人の多数の受講目標
  • 地域連携:山形、富山、滋賀、北九州など 全国にハブ形成
  • 海外連携:欧・米・アジアでのネットワーク構築

 

国内外との連携によるダイナミックなプログラムを展開

特長は、①欧米アジア及び国内へのダイナミックなプログラム展開、②医工などの分野特化型および美大との連携によるラピッドプロトタイピング手法を導入したリーンスタートアップ開発、コーチング導入などによる教育プログラム高度化、③本格起業前に腕試し的な経験を積むことができるインターンシッププログラムによる入口強化、ベンチャーキャピタル等から大型資金調達を実現するまでの創業支援による出口強化などです。これらの取り組みを通じて、各機関が世界を惹きつけるアントレプレナー育成拠点(エコシステムハブ)となり、日本のベンチャー・エコシステム構築に寄与し、「失敗を恐れず、前進する起業文化」の醸成に貢献することを目的としています。

正規科目群「ビジネス・クリエーションコース」を核とした教育プログラム

実施する教育プログラムのイメージ、育成するアントレプレナー像

グローバルエデュケーションセンターでは、「WASEDA-EDGE人材育成プログラム」の成果を活用し、2017年度より新たに正規科目群である「ビジネス・クリエーションコース」を設置して、文系・理系を問わず、全学部生・大学院生向けに起業や企業における新規事業化の知識を学ぶことができる実践型教育プログラムを提供しています。「ビジネス・クリエーションコース」では、意識醸成・アイデア創造・ビジネスモデル仮説検証の3つのステージを通じて、新規事業化の知識を実践的に学ぶことができ、初年度の2017年度には、1,111名の学生が参加しました。

Skyward EDGEでは、ビジネス・クリエーションコースを核に、「教育のための実践」と「実践のための教育」の二つのトラックを走らせています。「教育のための実践」では、自らイノベーションを起こす意欲を備え、将来起業あるいは新規事業創出を担うことのできる候補生を育成します。「実践のための教育」では、実践的なビジネスデザイン技法を備え、グローバルビジネスピッチ等でVC等への発信力を有する、価値起点で実際に起業あるいは新規事業創出が実現できる人材を育成します。

2017年度に実施したEDGE-NEXTにおける試み

  • バブソン大学との共同ワークショップ「デザイン思考」

    多摩美術大学×WASEDA-EDGEプログラム連携講座 ビジネスアイデアの「表現力」を鍛えよう!
    協力機関である多摩美術大学生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻との協働による講座。仮説検証プログラムを基礎に、多摩美のデザイン面のノウハウ・カリキュラムを適用して、より効果的な事業創出技法の習得を目指しました。 多摩美生、東京理科大生、早大生ら計32名が選抜により参加し、混合チームを結成して課題に取り組みました。

  • 小分けプログラム
    学部・大学院で実施される講義(アントレプレナー教育をテーマとするものに限らない)の一コマ程度を使って実施し、ビジネスに関心がなかった学生に対しても、アントレプレナー精神と本プログラムへの興味を喚起することを目指します。
  • UCSDとの連携認定プログラムであるマイクロMBA
    理系バックグラウンドをもつ大学院生、学部生を主対象に、ビジネススクール生及び社会人も巻き込んだ、MBAレベルのビジネス知識を18時間で習得できる英語による文理融合プログラムを実施しました。
  • コーチング
    2017年度にベーシック、アドバンス研修を実施しました。コンソーシアム連携として滋賀医科大学での学生、教員向けプログラムを展開しました。
  • バブソン大学との共同ワークショップ「デザイン思考」
    異文化交流 ~アイデア創造や課題抽出にかかわるワークショップ~を実施しました。
  • 富山県におけるビジネスモデル仮説プログラムの一日版を富山県立大学において開催
    25名の企業人、学生、教員が参加しました。
  • 北九州キャンパスでのアントレプレナーシップとデザイン思考のワークショップ
    北九州キャンパスにて、アントレプレナーシップとデザイン思考を学ぶ英語によるワークショップを本学情報生産システム研究科を含む北九州学術研究都市近隣の他大学の大学院生を対象にして実施しました。
  • Beyond 2020 NEXT PROJECT
    東京都産業労働局(協力機関)と東京都中小企業振興公社が開設したTOKYO創業ステーション(Startup Hub Tokyo)にて、EDGEで学んだ学生幹事らが主導してキックオフイベントを開催しました。
  • 共創館プログラム
    そのほか、数多くの共創館プログラムを実施しました。

2018年度の取り組み予定

2018年度は、これまでの取り組みからさらにバージョンアップするプログラム、新規プログラムが目白押しです。ぜひご参加ください。

  • コンソーシアム協働機関間での単位互換を開始
    2018年度よりコンソーシアムの協働機関間での単位互換を開始し、学生交流を促進していきます。全49科目を単位互換対象とします。
  • 滋賀医科大学との連携による医療分野特化型仮説検証
    新規事業創出プロセスのうち、医療現場における困りごとを解決する商品のアイデア発想から、ビジネスモデルの仮説検証までを対象とする、滋賀医科大学との連携による医療機器特化型のビジネスモデル仮説検証プログラムを実施予定です。
  • 2018年富山県新規事業創造インターンシップ
    「未来社会を創る」、「Uターン/Jターン/Iターンが起こす地域イノベーション」をテーマに、富山県における地域イノベーション、企業内新規事業創造に貢献できるアイデア創出を目指します。ワークショップと企業における実践(インターンシップ)を組み合わせた画期的な構成で、学生と企業人が共に課題に取り組む新たなインターンシップのスタイルを取ります。アントレプレナーシップ教育の第一人者を揃えた豪華講師陣によるワークショップを予定しています。
  • 多摩美術大学×WASEDA-EDGE連携講座 ビジネスアイデアの「表現力」を鍛えよう!

    2017年度の多摩美術大学×WASEDA-EDGE連携講座の様子

    昨年度の講座に加え、多摩美術大学教授による二日間の特別講座。チームビルディングによる学びの深化を取り入れ、さらにバージョンアップした内容となります。

  • コーチング
    ビジネス・クリエーションコースへの科目化に加え、コーチングを含むアクションラーニングの訓練を受けた学生TAを、PBL教育プログラムの一部に導入します。

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