2018年4月5日(木)、東京医科歯科大学と本学の共催による3回目の連携ワークショップが、早稲田キャンパス3号館10階第1会議室で開催されました。今回は「いのちを科学する」という大きなテーマを掲げ、口腔機能・全身機能のフィジカル面、ライフ・環境という公衆衛生・社会空間に関する講演と、教育研究面での協働の在り方について議論するワークショップの2部構成として実施されました。
東京医科歯科大学―早稲田大学連携ワークショップは、2013年に締結した大学間協定の趣旨に基づき、互いの大学にない分野を補完し、両学の教員がより水準の高い医歯理工人社連携での研究教育に取り組むための交流の場として企画されています。第1回は、「脳・認知・情報」をテーマとし(詳しくはこちら)、第2回は「難病 ・ 再生医療・医用工学 ・ ロボット」をテーマとして(詳しくはこちら)、共同研究教育を議論しました。
今回のワークショップの講演の部では、本学からは、スポーツ科学学術院の川上泰雄教授が、これまで蓄積してきたアスリートの身体形状や特性に関わる「トップアスリートの身体特性とその操作技術」の研究内容と、本学重点領域研究で推進中の「身体能力開発学」の紹介を行いました。理工学術院の後藤春彦教授は、「ひとも元気に、まちも元気に。」と題して、奈良県樫原市・奈良県立医科大学との医学を基礎とするまちづくりの実践の内容、独自のデータ収集に基づく主観的健康感についての報告を行いました。
つづいて第2部では、両校の連携を強化する仕組みについて、「協働したAI・IoT関連の大学院教育について」と題して、本学からは、データ科学総合研究教育センター所長である理工学術院の松嶋敏泰教授が2018年4月より本格稼働を始めた新センターの事業目的と取り組みについて、同じく理工学術院の朝日透教授が「データ関連人材育成プログラム※」のプログラムの趣旨・内容について紹介を行いました。第2部を通じ、東京医科歯科大学との間で、データ人材の基盤的教育の互換性のほか、質の高い医療データの活用に関して意見交換がなされました。
※文科省URLhttp://www.mext.go.jp/a_menu/jinzai/data/index.htm
研究力強化の取り組みについては、石山敦士研究推進担当理事から本学重点領域研究の紹介がなされ、両校の共同研究を更に発展させるための方向性について案が示されました。
当日の登壇者
第一部 :講演
口腔機能・全身機能
○東みゆき 教授(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 分子免疫学分野)
○川上泰雄 教授(早稲田大学 スポーツ科学学術院 スポーツ科学研究科)
ライフ・環境
○藤原武男 教授(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 国際健康推進医学分野)
○後藤春彦 教授(早稲田大学 理工学術院 創造理工学研究科 建築学専攻)
第二部 ワークショップ 東京医科歯科大学ー早稲田大学の連携を強化する仕組み
ファシリテーター:
○橋本 周司 教授(早稲田大学 副総長)
○木村彰方 教授(東京医科歯科大学 研究・評価担当特命副学長)
話題提供1:協働したAI、IoT関連の大学院教育について
○松嶋敏泰 教授(早稲田大学 理工学術院 基幹理工学研究科 数学応用数理専攻専攻/データ科学総合研究教育センター所長)
○朝日透 教授(早稲田大学 理工学術院 先進理工学研究科 生命医科学専攻/ D-DATapプログラム実施責任者)
○田中博 教授(東京医科歯科大学 特任教授 医療データ科学推進室長)
話題提供2:研究力強化の取り組みについて
○渡辺 守 教授(東京医科歯科大学 産学官連携・研究展開担当理事)
○石山 敦士 教授(早稲田大学 研究推進担当理事)