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附属・系属7校が早稲田キャンパスに集結
Mon 03 Aug 26
Mon 03 Aug 26
早稲田大学は2026年6月28日、附属校・系属校の合同説明会および個別相談会を開催。主に附属校・系属校への進学を検討する方々を対象に、各校の特色が共有されました。本記事では、当日のレポートをお届けします。
高大接続を強化する、早稲田大学の姿勢
早稲田大学 松本直樹常任理事(教育・総合科学学術院教授)
早稲田大学は附属校・系属校との連携を強化しています。附属校とは、早稲田大学と経営母体を同一とする法人であり、本学の建学の精神と伝統に基づいた教育を実施する学校です。卒業生は原則として全員が本学に進学します。一方の系属校は本学とは別法人で、独立した教育理念を持ちながら本学と高大接続教育を実践している学校。各校が特徴的な教育環境を整備しています。
附属校・系属校が早稲田キャンパスに集まり、各校の教育方針や独自のプログラムを紹介するのが合同説明会です。今回で実施10周年を迎えました。多くの来場者で賑わう当日、大隈記念講堂では附属校の卒業生が司会を務める形で合同説明会が開始。冒頭では、早稲田大学の松本直樹常任理事より開会挨拶が述べられました。「学生時代から40年が経ちますが、初めて早稲田のキャンパスを訪れ、大隈記念講堂を見た時の感動は、今も覚えております。早稲田通りから細く曲がった道を歩くと、キャンパスの中心に聳えるのが大隈記念講堂です。それを大隈銅像の前から眺めると、20度ほど北側に傾いており、圧迫感のない温かみが絶妙に演出されています。街とキャンパスが一体となる“門のない大学”としても知られる本学には、広く国民に教育を提供するという、創設者・大隈重信の理念が根付いているのです」(松本直樹常任理事)
松本常任理事は、「世界に輝くWASEDA」を目指す早稲田大学における、高大接続の重要性を強調します。「アメリカでは、ハーバード大学やイェール大学が1930年代に『世界のトップになる』という決意を固め、30年ほどをかけて現在の揺るぎない地位を得たと言われています。早稲田大学も世界のナンバーワンとして輝くためには、“オールWASEDA”で挑まなければなりません。そこには中高大一貫教育、高大接続教育を実践する附属校・系属校の存在も含まれます。附属系属校の生徒諸君には、世界で輝く意気込みで、学業やスポーツ、芸術活動に励んでもらいたいと思っています。」
合同説明会の司会を務めた、早稲田実業学校高等部卒業生の相澤郁花さん(政治経済学部4年)
早稲田大学本庄高等学院卒業生の雑賀紗友さん(商学部2年)
個性に満ちた各校の特色を、幅広い参加者へと共有
合同説明会では、各校の代表者が教育理念やカリキュラムの内容を共有。早稲田大学に進学した卒業生がプレゼンを行う学校もありました。ここでは、その一部をご紹介します。
早稲田大学高等学院・高等学院中学部
「中高一貫型の進学校では、6年分のカリキュラムを約5年に集約し、最後の1年を受験対策に用いることが多いです。しかし高校・大学受験がない本校では、そうした先取りをする必要がないため、学びでは“深掘り”を重視しています。未知なる領域で、新たな考え方を育み、他者に伝えながら、課題を解決する。実社会でも必要とされるアプローチを早期から身につけ、早稲田大学を経て世界に貢献する人材へと成長する教育を目指しています」(小川慎二郎 中学部教務主任)
早稲田大学高等学院 中学部教務主任 小川慎二郎
早稲田大学高等学院の卒業生である永安巧弥さん(先進理工学研究科 生命理工学専攻)は、中学時代に励んだ理科部の活動を紹介。現在も大学院で生物を研究していることを伝えた
基幹理工学部1年の鈴木雅人さんは、サンゴの研究を行うために早稲田大学高等学院に入学。高校時代の研究活動、学院祭でAIを開発した思い出を語った
早稲田中学校・高等学校
「早稲田大学の建学の精神は、『学問の独立』『学問の活用』『模範国民の造就』です。早稲田中学校・高等学校は、こうした独立した精神を持った人間を育成すべく、『誠』『個性』『有為の人材』を教育目標として掲げています。さまざまな領域の学習と体験、深い教養を有する人格の形成、志望・特性に基づく大学進学、実力に裏付けられた地域・社会・世界への貢献、そして各人が充実した人生を送ることを重視し、日々の教育を実施しています」(笹倉和幸校長)
早稲田中学校 校長 笹倉和幸(政治経済学部教授)
早稲田実業学校 中等部・高等部
「1901年開校した本校は、創立100周年を迎えた2001年に国分寺キャンパスへ移転。翌年より男女共学化をスタートするとともに、初等部を開校しました。校是『去華就実』と校訓『三敬主義』に基づき、一貫した初等・中等教育を行うことで、早稲田大学の中核を担う人材の育成を目指しています。現在は、初中高大連携教育の推進、探究型の学びへの変換、国際化教育の実現を軸に、教育改革を遂行しています」(恩藏直人学校長)
早稲田実業学校 学校長 恩藏直人(商学学術院教授)
早稲田佐賀中学校・高等学校
「本校は2010年、佐賀県の唐津市に誕生しました。キャンパスは唐津城の敷地内に位置し、玄界灘に近接するため、自然と文化に囲まれた学校生活を送ることができます。全国各地から集まる生徒たちに対し、大隈重信ゆかりの地である佐賀を舞台に、唐津の地だからこそ体験できる学びを提供することで、早稲田の精神を培った、さまざまな世界で活躍する人材を育てていきたいと考えています」(迎佳和校長)
早稲田佐賀中学校・高等学校 校長 迎佳和
早稲田大阪高等学校
「大阪府茨木市に立地する本校は、早稲田大学を目指す『早稲田コース』、難関国公立・私立大学を目指す『文理コース』、難関・有名私立大学を目指す『総合コース』を用意しています。『ICC(早稲田大学 異文化交流センター)』や『早稲田大学 平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)』との連携、多彩な留学プログラムなど、すべてのコースで早稲田大学の理念に基づく教育を受けることが可能です」(村上徹校長)
早稲田大阪高等学校 校長 村上徹
卒業生の勝田貴瑛さん(政治経済学部1年)は、早稲田大阪高等学校の寮生活や年間行事について説明した
卒業生の金山佳央さん(商学部1年)は、「生徒と先生の距離が近い」など、早稲田大阪高等学校の魅力を伝えた
早稲田渋谷シンガポール校
「本校はシンガポールにあります。皆さまの中には高校での留学に抵抗を抱く方もいるかもしれません。私は先日、カフェテリアで3人の生徒と会話をしました。一人は岐阜県出身だったのですが、自分の意思で留学を決めたと語っていました。もう二人はシンガポールの在住生、ベトナムからの留学生で、長期休暇時にはそれぞれの母国へと遊びに行くそうです。若い時代からグローバルな体験をしてみたいという方は、ぜひ本校への入学にチャレンジしてみてください」(篠原初枝校長)
早稲田渋谷シンガポール校 校長 篠原初枝(国際学術院教授)
早稲田大学本庄高等学院
「埼玉県本庄市に立地する本校は、豊かな自然や歴史的遺産に囲まれたキャンパスが特徴です。六大学野球早慶戦の観戦、卒業論文を伴う長時間の研究といった附属校ならではの活動、広大なキャンパスを用いた授業や部活動、地域・企業連携や国際交流を行う課外プログラムを特徴としています。生徒たちがこうした教育の中で深めるのは、人生に必要な『自分を知る』ことです。本庄高等学院は『自分探し』の学校でありたいと思っています」(半田亨学院長)
早稲田大学本庄高等学院 学院長 半田亨
卒業生の内藤千晶さん(先進理工学部2年)は、茶道部、ソフトテニス部、河川研究班、地学部、国際交流など、多彩な課外活動に注力した経験を伝えた
秋山友花さん(社会科学部2年)は、高校時代に茶道部やワンダーフォーゲル部で活動。「自分の純粋な好奇心から世界がどんどん広がっていく可能性を提供してくれる」と本庄高等学院を表現した
また、大隈記念講堂では、早稲田大学応援部によるパフォーマンスも行われました。ステージ上で繰り広げられる『紺碧の空』を初めて見る参加者も多く、会場は熱気と興奮に包まれます。
進路にまつわる悩みが解消される個別相談会
合同説明会と並行し、26号館(大隈記念タワー)では個別相談会が開催されました。ブースでは各校の職員や卒業生が、参加者の質問に回答。カリキュラムや部活動の充実、学校が立地する地域環境など、進路決定におけるさまざまな悩みに対し、丁寧な相談が行われました。
撮影=早稲田キャンパス 大隈記念タワー
アンケートの回答者には、オリジナルステッカーが配布された。ステッカーには「ワセダベア」が描かれている
こうした1日をかけて行われた附属校・系属校の合同説明会は終了。各校において、早稲田大学の理念が浸透した教育プログラムが実践されているとともに、色濃い個性と校風に満ちていることが、多くの参加者が共有される機会となりました。