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早稲田大学図書館の取り組み

特集:地域社会のより良い未来を目指して

  • #教育
  • #研究活動

Wed 07 May 25

特集:地域社会のより良い未来を目指して

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Wed 07 May 25

早稲田大学図書館は、学習環境の充実や情報資源の集約を通じ、教育・研究機能の向上を目指しています。亀山渉図書館長(理工学術院教授)が、近年の取り組みと成果について説明します。

撮影=早稲田キャンパス 中央図書館

撮影=早稲田キャンパス 中央図書館

学術情報資源の拠点として新たな時代の教育と研究を支援する

歴史の中で機能を拡充させてきた早稲田大学の図書館

早稲田大学における図書館の原形は、1882年の大学(東京専門学校)創立時に設置された「図書室」です。以来、約140年に及ぶ長い歴史の中で、施設を拡充してきました。現在は中央図書館、キャンパス図書館(高田早苗記念研究図書館、戸山図書館、理工学図書館、所沢図書館)、学生読書室、教員図書室、坪内博士記念演劇博物館図書室、国際文学館研究書庫など、20を超える図書館・図書室を備えています。

早稲田大学図書館は、本学における教育、研究、社会貢献活動を支援すべく、三つの使命を掲げています。①国内外の学術情報資源を収集管理し、本学の学生および教職員の利用に供する②本学の学術活動成果の公開と発信を支援する③国内外の研究図書館と連携し、世界の学術情報発展に寄与する──です。学術情報資源となる図書を収集・保存することはもちろん、学生の学びをサポートし、世界の教育・研究にも貢献することが、私たちの役割です。

デジタル化時代の学びのためにデータベース連携を推進

教育においては、学生の主体的な学びを実現する「アクティブライブラリ構想」の下で、発話やグループ利用が可能な「ラーニング・コモンズ」を図書館内に設置してきました。また、LA(ラーニング・アシスタント)やレファレンスカウンターが資料収集や論文執筆をサポートするなど、図書館全体を機能的な学習空間として整備しています。

一方、デジタル化が進む現代においては、オンラインリソースの活用も欠かせません。早稲田大学では1980年代より学術情報システム「WINE」の整備を始めており、現在は学術情報の統合検索システムとして機能しています。2019年からは、慶應義塾大学との連携により、日本で初となる図書館システムの共同運用を開始。電子目録情報の標準化などに取り組み、両大学が所蔵する資料の横断検索が可能になりました。2024年には学生証による両大学図書館への入館が可能になり、大学院生ならば相手校の資料を取り寄せ、自校で貸出手続きができるようになりました。

また近年の学術界では研究成果を誰でも自由に閲覧できる「オープンアクセス」の重要性も高まり、本学も国内外のさまざまなデータベースと連携を進めています。情報の電子化は研究者間のみならず、教育にも有効です。引き続きデジタル化推進、情報リテラシー教育にも注力していきたいと考えています。

世界の学術情報発展に寄与し教育・研究の質を向上させる

図書館機能の中核である蔵書の収集にも力を入れており、2023年度末の総蔵書数は580万冊を上回りました。国内私立大学ではトップの水準であり、寄贈をはじめとする関係者の協力、歴史の蓄積の成果といえるでしょう。なかには日本文学を中心とした貴重書も多く、海外の研究者の利用も増えています。学術機関としての国際的なプレゼンス向上は、次世代の人材育成にもプラスの影響をもたらすはずです。

中央図書館の入口には、「QUAE SIT SAPIENTIADISCE LEGENDO(知恵の何たるかを読むことによって学べ)」という、古代ローマの将軍・カトーが残した言葉が記されています。今後も知恵の宝庫である図書館を、多くの方々に活用していただけるよう、機能のアップデートに努めてまいります。

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