早稲田実業野球部甲子園出場へのお祝いと激励
早稲田大学の系属校である早稲田実業学校高等部の野球部が、この度、第106回全国高校野球選手権大会の西東京大会で見事に優勝し、甲子園出場をきめました。誠におめでとうございます。また、応援・ご支援をしてくださった皆様に厚くお礼を申し上げます。
さて、甲子園出場を決めた早実野球部の部員諸君にお祝いと激励の言葉をお送りしたいと思います。
今回の西東京大会での優勝は、野球部の部員諸君が文武両道で、日ごろから勉強もしっかりとやりながら、野球の練習に励んできた成果が実ったのですから、皆さんのこれまでのご努力、ご苦労が実ったわけですので、そのことに心から敬意を表するとともに、お祝いの言葉をお送りしたいと思います。
西東京大会での優勝に満足せずに、甲子園でも是非とも活躍していただきたいので、激励の言葉をお送りします。
皆さんもご存じのように、早稲田大学の野球部も今年の春の東京六大学リーグ戦では勝ち点5をあげる完全優勝を果たしました。最終戦であった早慶戦の2日目の初めに、神宮球場で野球部のベンチ入りしている選手に激励の言葉をかけました。その時私は「君たちの気力も実力も相手を凌駕している。勝ち急がずに、必ず勝てると思って自信を持って全力で戦ってもらえば、結果はついてくる。敵に先に点を取られても、雨が降っても雷が鳴っても、何があっても、焦らずに自信をもって戦ってもらいたい。」と伝えました。
同じ言葉を早実の野球部の皆さんにもお伝えしたいと思います。甲子園では強豪校と呼ばれる高校が何校も出てくると思いますが、早実の野球部は全国屈指の打撃力によって、全国で最も競争が厳しいと言われる西東京大会を制したわけですから、君たちの力なら必ず勝てると信じて、慌てずに、焦らずに実力を出し切ってください。
試合中に「勝てるかな。大丈夫かな。負けそうだな。」と思った瞬間に勝負は決まってしまいます。どんな状況になっても、必ず勝てると思って自信を持って向かってください。
私自身も中学高校の6年間は陸上部で、大学の4年間は空手部ですごしましたが、試合に臨んだ際に、相手に飲まれるような自信が持てない時は必ず負けました。逆に、自信を持って無心で全力で向かっていった時には勝てました。勿論、監督をはじめコーチや先輩の皆さんのご指導、アドバイスを良く聞いていただきたいと思いますが、その上で、選手の皆さん一人一人が自信を持って相手に向かってください。結果は、後からついてきます。
皆さんのご健闘をお祈りしています。
2024年7月29日
早稲田大学総長