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「Nekropolis -roppongi void crematorium-」芳村 哲次 OSHIMURA Tetsuji

3年次卒業設計

敷地は、東京都港区六本木の[ハーディバラックス]と呼ばれる、在日米軍の占有敷地ヘリポートと都立青山公園一帯で、東に新国立美術館などの高層再開発エリア、南にビルの密集した六本木繁華街、西に青山霊園が面している。敷地の大半が立ち入りを禁止され、青山公園の深い緑に周囲を覆われ周辺道路は敷地よりも下、または地下を通過していることなど、都市から切り離されている。そのため、この場所に米軍占有地があることはほとんど知られていない。

この敷地は、東京の中心で周辺から断絶された巨大な空洞である。この場所は、東京/日本の[外]としてここにある。いずれ返還されれば、その土地価値を有効活用しようと都市は安易に高層高密の街を創り出すだろう。

東京の中心にある静寂に包まれたこの空洞を守り囲い込むように、都市の根源的問題を解きほぐし、追憶の風景を指し示す火葬場と墓地を計画する。

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