Art and Architecture School早稲田大学 芸術学校

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受験生の方へ

Students Speak

在校生からのメッセージ

二年生

芸術学校での学びを最大化し、将来へつなげる

浅野 裕梨 ASANO Yuri
建築科2年在籍
立教大学文学部卒業 IT 企業勤務

私が建築や空間に興味をもったのは大学生のときに行ったフランス留学がきっかけでした。自分が暮らす街に美しい景観、居心地のよい広場や空間があることで気持ちよく暮らせることを身をもって経験し、将来は自分が生まれ育った日本で、場所のデザインを通して人々の生活を豊かにしていきたいという思いが生まれました。帰国後、働きながら通えて文系出身の人でも建築を学べる学校を探していたところ、芸術学校に出会いました。手を動かしながら設計の力を身につけることができるカリキュラム、個性を伸ばす指導、先生方の熱意に惹かれ芸術学校に入学することを決めました。

1年次の設計表現の授業では、まず有名な建築家の住宅の図面のトレースや作図を通して、図面の読み取り方、作図の手法を学びました。このときに一線一線に対して細やかなアドバイスをしてくださる先生方の指導に驚いたとともに、自分の手で描くことで図面の重要性を理解することができたと思います。ベーシックデザイン演習でのスケッチ課題や5m キューブ、都市型住宅の設計課題においては、自分がどのような建築を設計したいのか、それを表現する空間はどのようなものか、何度もスタディを重ね、自分が思い描く建築を形にしていく楽しさを覚えました。課題提出後の講評会では、先生方のフィードバックからの学びはもちろんですが、クラスメイトの作品から影響を受けたり、自分にはない視点・アイデア・表現方法の気づきを得ることもあります。これはバックグラウンドの異なる、個性豊かな学生が集まる芸術学校だからこその環境だと感じていますし、自分の表現の幅を広げる上でよい刺激になっています。

2年次では授業の内容がより実践的になり、深くなってきたことを実感する毎日です。1年次よりも積極的に建築の知見を深める姿勢を持ち、多角的な学習を心がけるようになりました。これからも「働きながら学べる」という今の環境に感謝すると同時に、限られた時間を有効活用しながら芸術学校での学びを最大化し、夢の実現に向け前進していきたいと思います。

個人の成長する姿を求める学校の雰囲気

イ スリン LEE Surin
建築科2 年在籍
東京学芸大学教育学部卒業 IT 企業勤務

社会人になるまで建築の勉強をしたことがありませんでしたが、友だちの影響を受け興味を持つようになりました。数ある専門学校の中でも早稲田大学芸術学校を志望した理由は夜間に授業が行われ、社会人でも会社に通いながらしっかり建築の勉強ができるためです。また、一度も建築の勉強をしたことがなかったため、始めることに対して大きな不安がありましたが、芸術学校は理系文系に関係なく誰でも建築の勉強を始めることができ、そういった他分野の知識を持つ人材を大切にしている点も本校を選択した理由の一つです。

実際に入学してみると、建築の知識がある人や絵のスキルが高い人、デザインが上手な人がいることで力の差を感じることがありました。しかし、本校で定めた一年生の目標は「まずは建築を好きになること」であり、先生方も高いレベルではなく個人の成長する姿を求めていました。そういった本校の雰囲気により、力の差を感じても大きな負担にはなりませんでした。

ただ、会社に通いながら毎日学校に通うことが簡単なことではありませんでした。一年次は学校に個人の作業スペースがないため、製図に必要な道具や作成した模型を会社に持っていくなどの不便があったり、平日は会社と学校があるため土日を使って課題をこなすなど時間に余裕がないことが多々ありました。しかし、一年間の勉強や課題を通して建築のデザインや製図、模型作りをできるようになったことに成長を実感し、次のステップへの期待が高まりました。こういった実感と期待が建築の勉強のモチベーションとなり、現在も会社と勉強の両立ができていると感じております。

すでにスタートを切った二年次は、一年次より求められるレベルが高くなったと感じております。課題のスケールもボリュームも大きくなりましたが、先生方のサポートと一年次に培ったスキルをもって学校生活に取り組んでいます。今や入学時に抱えていた不安はなくなり、純粋に建築を楽しんでいます。現在入学を検討中の方も様々な不安を抱えていると思いますが、芸術学校は建築を学びたい気持ちがあれば楽しく学ぶことができる機会が溢れている場所です。

建築を初めて学ぶ人でも勉強しやすい環境

中山 凜 NAKAYAMA Rin
建築科2年在籍
川越工業高等学校建築科卒業 建設会社勤務

私が早稲田大学芸術学校に志望した理由は、現在、勤務している会社から早稲田大学芸術学校を紹介され、ここで、建築の専門知識や設計デザイン概論などを学ぶことを薦められました。

今、現場監督として仕事をしていますが、高校3年間建築を学んだだけでは足りないと感じていました。早稲田大学芸術学校では、基本的な知識だけでなく、図面の表現方法や、有名な建築家の作品、建築の歴史に、構造計算など今後の将来に役に立つことが主体的に学べる所だと感じ、勉強する環境がとても恵まれていて、是非ここで勉強してみたいと思い入学を決めました。

教授陣は、大手建設業で勤務されていたり、建築家として活躍していたり、その方々から教わる授業は、とてもわかりやすく勉強がしやすいです。分からないことを質問した時も丁寧に教えてくれて、建築を初めて学ぶ人でも勉強しやすい環境だと思います。日本ではなく、海外の有名な建築家の作品を学ぶ講義でも、教科書のような資料だけでなく、教授の方々が実際その建築物を見に行った時に撮った写真も見られて資料だけでは分からないことも沢山学べたり見つけたりすることが出来ます。

1年生では基礎中心の勉強が多く、図面のトレースや各種構造説明の講義など幅広く、そして詳しく教えてもらえるので、初めて建築を学ぶ人でも、しっかりと理解することができると思います。2年生になり、設計課題の規模も大きくなって、1年生の時よりもやりがいを感じとても楽しいです。講義の内容も、法規や様々な時代の建築など、どんどん本格的になってきて様々な知識を身につけることができると思います。

卒業後は、現在勤務している建設会社で、施工管理者として仕事をし、一級建築士、一級建築施工管理技士など、様々な資格を取得することを目標に勉強を続けそれを達成出来るようになりたいです。そして一人前の施工管理者になって会社に貢献し、お客様の要望に応え、安心、快適な生活を送れるような家づくりをしていきたいと思います。

ゴールが見えない中でも諦めずに手を動かし続けること

山﨑 亮輔 YAMAZAKI Ryosuke
建築科2年在籍
早稲田大学人間科学部卒業

私は早稲田大学人間科学部に在学中、建築の授業を受講する中で、建築に興味を持ち始めました。学部3年次から佐藤将之ゼミに所属し、環境心理や建築計画、都市環境を学びました。そして、さらに建築について知見を広めたいと感じ、学部4年次からダブルスクールという形で本校へ入学しました。

本校に入学してからは毎日充実した時間を送ることができています。その理由は二つあります。一つは様々なバックグラウンドを持った人がいるからです。同級生には、プロダクトデザインをやっていた方や、社会人の方など様々な方が在籍しています。そのため、同じ課題でも全く異なった考え方や設計プロセスを学ぶことができ、幅広い視点から建築を捉え、新鮮かつ楽しみながら設計課題に取り組むことができています。二つ目は、熱心な先生方しか在籍していないところです。私は、1年間ダブルスクールをしながら在学していたこともあり、授業と課題に追われる毎日を送っていました。そのような中でも、一年時住宅設計課題ではコンセプトを考え、形に落とし込み、プレゼンができるまで力をつけることができました。忙しい中でも、そこまで力をつけることができたのは、入学当初から、熱心にご指導して下さる先生方がいたからだと感じております。一つ質問をすれば、二倍や三倍の情報量で丁寧に説明をして下さります。また、先生方から声をかけ気にかけて下さることも多々あり、非常に恵まれた環境で1年間学ぶことができました。

1年間学ばさせて頂き重要だと感じたことは、設計に対して真剣に取り組む重要性です。設計にはこのくらいやればいいというゴールが明確にありませんでした。いい案が早く出ることもあれば、いくら考えてもピンとくる案が出ないことも多くあります。そんなゴールが見えない中でも諦めずに手を動かし続けることで、徐々に設計が分かるようになっていったと感じています。また、忙しいながら切磋琢磨できる友人も多くできたため、高いモチベーションで授業や課題に取り組めています。

現在は大学も卒業したため、構造事務所でアルバイトしながら芸術学校に通っています。今後は、実務と学校での学びの双方から建築を捉え、より建築に対しての知見を深めることで、技術を磨いていきたいと思っております。

「大丈夫」―先生から励ましの一言をいただき入学を決意

リン シャレット シャングツイン LIN, Charlotte hsiangchuin
建築科2年在籍
カリフォルニア大学 ロサンゼルス校経済学部卒業 建築設計事務所勤務

幼いころにペンキ屋さんで色見本帳を手に取り、はじめてデザインに興味を持ちました。「将来はデザイナーになる!」という夢を持ったまま学生時代を過ごしましたが、大学受験のときに周りの影響を受け、経済学部へ入学。デザイナーになる憧れを捨てた私は会計の道へ進みましたが、アメリカから東京に引越して、モダンとオリエンタルなアートが融合している環境で生活して行くうちに、見たことのない芸術や設計に出会い、再びデザインに対する興味が湧いてきました。好奇心で建築のプログラムを調べてみたら、早稲田の芸術学校を見つけ、「でも今更デザイナーなんかになれない。日本語でちゃんとした授業を受けたこともない」の思いを抱えながら説明会に出てみました。そんな不安の塊の中、赤坂先生から「大丈夫」の励ましの一言をいただき、芸術学校への入学を決意しました。

一年目は建築の基礎から始まり、先生の方々からのご指導やアドバイスを受けながら設計に入り込みました。最初は頭の中に浮かぶイメージをどのように紙に落とし込むかにすごく迷いましたが、様々な課題を重ねていくうちにデザインの知識を身につけ、設計の面白さに夢中になりました。

二年目からは一年間学んできた基礎に深掘りし、住宅以外のビルディングタイプに視野を広げ、さらにデザインと建築の歴史の細かい世界に入り込みました。規模の大きい課題にチャレンジすることによって、一年のときにはできなかった発想を見つけ、空間の利用者が自由に楽しめる作品を設計する力を身につけたいと思います。仕事と学校を両立するのはとても大変ですが、やっと長年憧れだったデザイナーの夢に一歩ずつ近づくことができました。様々なバックグラウンドから来ているクラスメイト達にも出会えて、同じ目標に向かっている仲間を見つけることもできました。振り返ってみると、赤坂先生の「大丈夫」の一言を信じて、芸術学校に入って本当によかったと思っています。

継続した先に見えるものがあるはず

岡田 孝太 OKADA Kouta
建築都市設計科2年在籍
同志社大学文学部卒業 建築設計事務所アルバイト

以前から都市景観やまちづくりに興味があり、それを形成する主要な要素としての建築に惹かれておりました。大学では文学部で詩を専攻しており、答えのない問いを考えることの楽しさに気づき建築設計を勉強したいという思いが芽生えていました。一度建築とは関わりのない企業に就職して働いていましたが、やはり建築を勉強しないと後悔するという想いに駆られ、芸術学校の入学を決めました。

数ある学校の中で芸術学校を選んだ理由は学習する生徒の多様性と学習環境の充実具合です。まず芸術学校には様々なバックグラウンドを持つ学生がいます。自分と同じように会社を辞めて入学する人、大学で異なる分野を勉強しつつダブルスクールで勉強する人、他にも多種多様な学生がおり、そんな人達と切磋琢磨し合いながら学習する日々は充実しています。また設計課題でもそれぞれのバックグラウンドを活かした作品を見ることができ、非常に刺激になります。

次に芸術学校は学習環境が充実している点です。施設は早稲田大学の施設をそのまま使うことができ、豊富に蔵書がある図書館は頻繁に利用しています。また芸術学校ならではの環境として2年生からは24時間利用できるスタジオがあり、学生一人ひとりに割り当てられるので設計課題など自分がしたいだけすることができる環境があり、これは非常に大きなメリットだと思います。また施設の環境だけでなく講師の方々の力というのは非常に大きいと思います。普段の講義もですが、設計課題における講師の方々とのエスキスは非常にためになり、自分の考えとは異なる角度での指摘を受け、そこからまた新たな気づきを得ることで作品の質を上げることが出来るので非常に有意義な時間です。

振り返ると、1年次は課題を期限通りに出すのも精一杯で、まわりの既に経験のある人との差に悩んだりして何とかついていった1年だったと思います。2年、3年も変わらず食らいついていく日々になると思いますが、継続した先に見えるものがあるはずなのでこの芸術学校という場で引き続き頑張りたいと思います。

“建築+α”の特技や経歴を持った個性豊かな同級生と先輩

北 真梨香 KITA Marika
建築都市設計科2年在籍
関西学院大学総合政策学部卒業

私は小学生の頃から図工や美術の授業が大好きでした。特に、絵を描くことよりも立体をつくることが好きで、気づいた頃には漠然と建築の分野に興味を抱いていたように思います。しかし、建築を本格的に学びたいと決意したのは大学生になってからのこと。大学時代、私は総合政策学部に所属し、国際、経済、環境、都市、文化といった様々な学問領域を横断的に学んでいました。そのおかげで自分の視野は大きく広がったものの、卒業後の進路を真剣に考えた時、やはりものづくりに関わることがしたい、もともと興味があった建築を、より専門的に学んでみたいという思いが強まり、この道を選ぶことにしました。

芸術学校を選んだ決め手としては、専門学校だからこそ集中的に建築を学べること。さらに、文理の領域を超えた教育方針や、学生の年齢もバックグラウンドも様々という点で、社会に開かれた学校であることにも魅力を感じていました。そのように柔軟でのびやかな教育方針は、どこか大学時代の環境と通じるものがあり、自分に向いているのではないかと思ったのです。

実際に入学してから一年が経ちましたが、この学校で出会った同級生や先輩方は実に個性豊かで、この学校に来ていなかったら出会えていないような人ばかりです。皆それぞれに “ 建築+α ” の特技や経歴を持っているため、建築に限らず自分の視野や興味を広げてくれるような仲間の存在は、自分にとって大きな刺激になっています。

学校生活について言えば、“ 楽しい” という言葉が真っ先に出てくるほど、充実した一年でした。日々の授業はもちろんのこと、建築セミナーや芸術展、建築講演会といった行事を通して、建築をより多角的に学ぶことができたと感じています。また、普段私は昼間にアルバイトをしながら学校に通っていますが、それらを両立させることができるのも、この学校ならではのことです。設計課題が忙しい時にはその両立が大変になることもありますが、先生方は自分のアイデアを広げるためのきっかけをたくさん与えてくださるので、あまり課題が捗っていない場合も躊躇わずにエスキスを受けることが大切です。二年生は一年次に比べてよりレベルアップが求められますが、限られた時間だからこそ、集中して建築を学んでいきたいと思っています。私自身、今後の学校生活を通してどのように成長していけるのか、とても楽しみです。

三年生

エスキスで否応なく自分の世界を広げてくれる

小森 惠太 KOMORI Keita
建築都市設計科3年在籍
京都大学工学部卒業

学校に通って建築を勉強するとは、どういうことかなと思います。

建築科では、主に設計課題を行い、学校には、一緒に勉強する友達と教えてくれる先生がいます。設計課題では、課題ごとにそれぞれ設定される要件と敷地に対して、各自が案を作ります。週ごとにエスキスが開催され、そこに行けば、自分が考えている案について発表でき、それに対して先生、もしくは友達がコメントをしてくれます。コメントは多岐にわたり、案の根幹を成すコンセプトを揺るがすようなものから、ディテールの寸法の調整のような細かいことまで至ります。

僕にとって学校に通う意味というのは、このエスキスにあると思っています。エスキスではこの一週間、自分で精一杯考えたことを、全く違う考えを持っている他人に聞いてもらうことができます。そこで帰ってくる反応というのは、自分の想定内のものから、全く自分が思いもよらないものまでいろいろあります。時には( いや、割と) 何を言ってるんだろうと、一見的外れに思えるものもありますが、僕はどんな反応であれ、一旦そのすべてを受け入れ、もらったコメントをなるだけ案に反映させるようにしています。

それは、どんな言葉であれ他人の発した言葉は、否応なく自分の世界を広げてくれ、案が、小さな自分の自我や趣味趣向の範疇に収まることを防いでくれるように思うからです。毎日時間をかけ、昼夜を問わず打ち込んでいる案のおもしろさが、少しでも他人に共感してもらえるようなおおらかなものに育てばと思います。

芸術学校の人たちは、普通の大学とは違って、これまでに学んできた学問や年齢がばらばらで、その分かけてもらう言葉も多様なものになります。学生は絵を大学院までみっちり勉強してきた人から、高校を卒業したての人まで、先生も、建築の形の強さを信じ続ける人や、建築の社会性に重きを置く人まで、それぞれの個性があります。その多種多様さが、学校全体の風通しの良さに繋がっています。

プロによる経験に基づくアドバイス

都築 基史 TSUZUKI Motofumi
建築都市設計科3年在籍
北里大学理学部卒業

芸術学校にはとても満足しています。

2年生からはほぼ24時間つかえるスタジオが与えられ、大きな模型を気兼ねなく作成することができたり、プレゼンボードを印刷したりすることができるため、課題提出前などは特に活用しています。また国内でも指折りの蔵書数を誇る早稲田大学の図書館が使えます。理工学図書館には建築関連の本がかなり充実しており、気になった建築家の作品があれば図書館に行けば大抵の場合、すぐに図面を見ることができます。このスピード感はタイトに設計課題を進める上で非常にパワフルで恵まれた環境だと思います。

座学の講義は必要十分な、設備・施工・法規の授業と、豊富な意匠デザイン・構造・ランドスケープの講義のウェイトが、私にとっては丁度良いものでした。建築界の前線で実務をしてらっしゃる先生方の講義はとても熱量のあるもので、特に週に一回行われる設計課題の授業では、1ユニット5名ほどに分けられ、ひとりずつエスキスをしていきます。プロによる経験に基づくアドバイスは、まずは生徒が何をしたいのかを汲み取ってくれ、その上で的確なアドバイスをもらうことができます。2年生の後半ごろから生徒それぞれの特色が少しずつ設計に現れ始め、赤坂校長の個性を伸ばすというフィロソフィーが生きていると感じます。

夜間開講の学校ということもあり、様々な年齢の多彩な同級生と知り合えるのも魅力の一つです。お互いの設計に意見を交換したり、時には一緒に建築を見に行ったり、バックグラウンドの違い、それぞれが得意な分野を持っているので、生徒同士で話すことによって課題が解決していくこともあります。時には友人、時には教師というような良い関係性が築けるのもこの学校の魅力のひとつです。

私は理学部で生物物理学を専攻した後にメーカーに就職したものの肌に合わず、以前から興味のあった建築を学ぼうと退職し、芸術学校に入学しました。地理的な問題から以前の職場と芸術学校の両立はできそうになかったため、昼間はアルバイトをしながら生計をたてています。

芸術学校は主に春学期と秋学期にそれぞれ2つの設計課題が出題されるのと同時に、他の授業でもレポートなどがあり、意欲的な学生にとっては余裕があると言えば嘘になります。時間のマネジメントの仕方も重要です。

芸術学校は建築を本気で学びたい人にとっては想いの分だけ得るものが多い学校です。このような環境が身近にあったことに感謝しています。

大学では癌細胞について研究していました

奈良岡 拓真 NARAOKA Takuma
建築都市設計科3年在籍
東京理科大学基礎工学部卒業 建築設計事務所アルバイト

大学では生物系の学科を専攻し、癌細胞について研究していました。しかし在学中に以前から好きだったデザインや形というものを提案する仕事がしたい、目に見えない細胞とは対極のスケールにある建築と自然、それらの関係を探りたい、本当の意味で人の健康的な暮らしに貢献したいという思いが強くなり、建築を学ぶことに決めました。入学の決め手は様々な異分野を学んだ人たちが集う環境であることと、デザイン力の育成に力を注いでいることでした。

芸術学校の授業を通じて感じたことは、芸術学校の先生方は心から建築が好きだということ。そしてその熱意に引き込まれ、自分も建築が好きだという気持ちが増しているということです。

1年次では実際に手を動かしてドローイングをし、模型を作ることで徐々にアイデアが生まれ、身体感覚で形を生み出すことの大切さを学ぶことができました。また図面やプレゼンシートにおいて、自分の考えやコンセプトを相手に伝える難しさを実感しました。

2年次では建築史や建築材料、構造、法規など、建築設計をする上で必要な基礎知識の習得に励み、レポートを書くことで思考を掘り下げる楽しさ、自分が実際に赴いて触れた建築に対して抱く感情、主張を再確認し、建築家を志す上で文章を書くということがいかに大切な行為なのかを学ぶことができました。

また設計という過程は造形力や美的感覚だけでなく、ニーズを把握する視野の広さ、合理性、計画力など、総合力が求められ、一筋縄ではいかない厳しさも実感しています。

今年度は素直に面白い、心地良いといった建築・空間デザインを考えるだけでなく、日頃から視野を広げ社会が抱える問題を意識すること。それらを解決することにより、新たな可能性を切り拓き、価値を見出す設計を目指していきたいです。

芸術学校に通う生徒には多くの年齢層の方がおり、様々な分野を学び、経験を経ながらもやはり建築という存在に惹かれ、学び始めたという点においては皆、共通しています。人それぞれに個性があり良いと思う建築を共有するだけでなく、自分と違った建築に対する考えを持つ人もおり、刺激を受ける日々を送っています。

卒業後は実務を経て1級建築士の資格を取得し、将来的には建築家として独立するのが目標です。今後も自分が好きな建築を学べているということに感謝して、設計という過程を楽しみながら、日々精進していきたいです。

建築の不思議な魅力にはまってしまった

橋本 亜沙美 HASHIMOTO Asami
建築都市設計科3年在籍
早稲田大学国際教養学部卒業 建築設計事務所アルバイト

私は元々2年制のコースで入学しましたが、今年度から3年制のコースに編入しました。入学前は2年間も夜間の学校に通い続けることが出来るのかと不安な気持ちがありましたが、振り返ってみると本当にあっという間の2年間でした。

この2年間学校に通って一番後悔していることは、課題提出までの時間管理が上手くいかなかったことです。2年次は1年次と違い設計の課題が夏季課題を含めて5つ課されます。1年生の授業のスケジュール感でいた私は、毎週毎週エスキースでアップデートをしていくスピードについていけませんでした。春学期の2課題は提出時間に間に合わず、講評を十分に受けられないというとても悔しい想いをしました。秋学期以降もいつもギリギリまで迷ってしまう癖は抜けず、現在も苦しんでいますが、皆さんは自分なりの時間感覚を身につけて毎回の課題を提出していけるように心掛けていってもらえたらと思います。

おそらく皆さんが入学して、課題に取り組んでいく上で、毎回何も後悔のない状態で提出することはなかなか出来ないと思います。時には(いや、恐らく常々)思うようにいかず、悔しい思いをすることもあるかと思います。ですが、私が特に意識するようにしていたことは、その課題毎にこれだけは絶対に頑張ろうというものを自分で決めることです。全てを完璧にすることは出来なくても、少しずつ自分のペースで取り組んでいけば、出来ることが増えていくことを実感していけるのではないかと思います。

この2年間建築を学んでみて、建築を考えることはある意味で自分の考えや想いをさらけ出していくことと等しいと感じることがあります。学部時代までたくさん経験してきた、調査に基づき自分の意見を論述することではなく、形態や空間・プログラムといったもので建築としてどう表現していくのかを考えることは、私にとっては今まであまり経験のないことでした。自分の外側を剥がされていくような感覚になり、辛いときは本当に心が苦しくなることが多々あります。ですが、全然上手くいかなかった課題が終わった後でも、不思議と「もう忘れたい」と思うことはなく、振り返ってみると「今回も楽しかったな」と思える建築の不思議な魅力にこの2年間ですっかりはまってしまったようです。

今こう思うことができるようになったのは、建築への熱い想いと強烈な個性を持った先生方の熱意ある指導のおかげだと思っています。そして経験値やバックグラウンドが全く違う同級生と、課題について議論したりアドバイスを貰う時間はとても楽しく、このような人たちに出会えたことは私にとってかけがえのない財産であり、これからも大切にしていきたいと思っています。

卒業生

日々建築に魅了されながら充実した毎日を過ごしています。

早川 玲未 HAYAKAWA Reimi
建築都市設計科 2017年卒業
早稲田大学大学院創造理工学研究科修士課程在学中

美大で、アートやデザインの社会的関係性を勉強する中で、建築という分野に関心を持ち、芸術としての建築という思想に惹かれ入学しました。1年次はダブルスクールだったため、毎日学校に通うことだけで精一杯でしたが、熱心な先生方やTAさん、そして同級生に助けられながら日々課題に取り組んでいました。そのため、本格的に建築に向き合えるようになったのは2年次からだったように思います。2年次からはスタジオでの作業が可能になり設計課題に集中できる環境が整うため、より一層濃密な建築漬けの日々となりました。同級生と切磋琢磨しながら過ごすスタジオでの時間は有意義なもので、各々が課題に向き合う時間だけでなく、建築について同級生と語り合う時間も楽しく、時にはインスピレーションを得られたりと、大変充実しています。

2年次の設計課題では、自分に合った設計手法や表現をとにかく手を動かして必死に模索していたように思います。振り返ってみると、熱心な先生方の指導のおかげで、図面も全く書けない状態から、自分なりに建築を考え表現できるまで成長できているのを実感しています。課題を重ねるごとに、同級生の様々な個性がより強く現れてきているのも印象的で、各々のバックグラウンドを活かし設計に取り組む姿もこの学校ならではなのかと思います。そのような日々の中で、もっと多くのことを学びたいとの気持ちから3年次への編入を決めました。

また、現在構造設計事務所でアルバイトをしています。授業で、今まで知らなかった「構造の美学」というものに触れ、建築の新たな魅了を知り理解を深めたいと思ったのがきっかけです。構造の世界は、一から学ぶことばかりでとても勉強になっています。アルバイトと学業の両立により、分野を超え幅広く建築の魅力に触れることで、表現や思考の幅が広がりました。そして、第一線で活躍されている先生のもとで、少しでも実務に関われることは大きなモチベーションとなっています。芸術学校には、建築セミナーや芸術展、学外展示など多くのイベントもあります。それらを通して他学年との交流もうまれ、上級生はもちろん、下級生から刺激を受けることも多くありました。とても勇気のいる決断でしたが、芸術学校に入学して本当に良かったです。建築を学べる幸せを感じつつ、日々建築に魅了されながら、残り少ない学生生活を楽しみたいと思います。

2017年度卒業設計作品
「Ginza Mobius -Miharabashi Art Center-」
早川玲未 Reimi HAYAKAWA

多角的に物事を見て、自分で答えを見つけに行くことを建築から学びました。

高橋 賢泰 TAKAHASHI Yoshiyasu
建築都市設計科 2017年卒業

大学のころから建築に興味を持ち始め、就職して仕事をしている中でどうしても建築がやりたい、学びたいという気持ちが強まりこの学校に入学しようと決意しました。

1年次には建築についてほぼ何も知らない状態で学び始め、なにも描けない状態で図面をトレースし始めました。しかし、必死になって夢中で手を動かして図面が完成するとなんとなくですが、その建築を理解できたような気がしてきます。本を読むように図面をトレースするということはその建築を読むこと、理解することだと思いました。

2年次では濃密な授業が多く、建築史から構造・施工まで幅広く学び、また、設計課題の比重も大きくなります。その分、建築との濃密な時間を過ごすことができ、とても充実した生活を送りました。スタジオでは同級生に自分の設計をお互いに見せ合ってアドバイスしあい、エスキスでは講師陣からの手厚い指導のおかげで、課題ごとに自分が成長している実感がありました。この学校に入学して建築を学んで、入学する前よりもさらに建築が好きになり、もともと2年制の建築科でしたが、もっと学びたい、もっと成長したいと考え3年編入学を決意しました。

3年次では少人数制で濃密なエスキスを受けることができ、アイデアが出て来ないときや自分の考えが形にならずに辛いときでも、先生方が根気強く指導してくださり、最後にはきちんと形になり建築まで導いてくれます。現在は昼に設計事務所で働き、夜は学校で建築を学ぶという建築漬けの毎日で大変ですが、実務に直接関わりながら学校で課題に取り組むことで建築への考え方がより深まり、設計課題に活かされて来ていると思います。芸術学校に入って大学生のころより学びたいという意欲が高くなり、また、その意欲に応えてくれる講師の方々がいてくれてこの学校で建築を学べているということがモチベーションにつながり、自分の成長につながっています。卒業後はアトリエ系設計事務所に入所し、学校で学んだことを活かして実務経験を積み、いずれは建築家として独立したいと考えております。

2017年度卒業設計作品
「AOYAMA Cemetery Park」
高橋賢泰 Yoshiyasu TAKAHASHI


入学後の授業は期待以上で、他所では得がたいものでした。

kato生来モノ作りが好きで大学では情報工学を専攻、卒業後はシステム会社にてSIとして勤務。しかし、コンピュータシステムでは社会の量的豊かさは実現できても質的豊かさは実現できないことに違和感を感じ、学生時代から興味のあった建築デザインの世界へ転身。ただ建築士という職能に必要なスキルを学ぶのではなく、建築デザイナーとして必要な総合的なデザイン力を学べると考え芸術学校へ入学しました。入学後の授業は期待以上で、出自も専門も異なる様々な人たちが同じ志をもって一堂に会することで、極めて多様で多角的、横断的な知の結集が見られ、そこから得られた濃密な知識・経験は他所では得がたいものでした。また設計演習においてただコンセプトやプログラムを設計する思考作業にとどまらず、造形やプレゼンなど具象化・表現作業にまで行われる徹底した指導は極めて実践的で、この環境を存分に活用し貪欲に学ぶ気概を以って臨めば、芸術学校は間違いなく建築デザイナーを目指す者にとって最良の選択だったと思います。

加藤潤一KATO Junichi
  • 2011年度建築設計科卒業 1977年生まれ、京都府出身。大阪大学大学院基礎工学研究科情報数理系専攻修了。システム会社に勤務し、2009年に早稲田大学芸術学校建築設計科に入学。卒業後、大阪市立大学大学院工学研究科都市系専攻後期博士課程へ進学。現在在学中。

先生からのフィードバックの積み重ねが私を大きく成長させた。

jason建築に強い興味をもつようになったのは、ニューヨーク大学で映画の脚本制作を学んでいる時でした。脚本家になる夢を断念し、紆余曲折を経てミシガン大学の電気工学部に入学した後も、建築への関心は弱まることがありませんでした。卒業後、仕事で来日。半導体等の会社で働きましたが、いずれもinspiringではありませんでした。悶々とした日を送るようになり、「建築家を目指せばよかった」と口にするように。そんな私を見かねて、当時早大の助手だった妻が「じゃあ、やってみたら」と芸術学校を紹介してくれました。その一言が建築と芸術学校との出会いをもたらしたのです。芸術学校で一番好きだったのは、先生方が根気強く指導して下さったことです。特に赤坂先生、鈴木先生、内木先生からのフィードバックの積み重ねが私を大きく成長させてくれました。現在は早大大学院の古谷研究室に所属しています。芸術学校で感じたpassionを忘れず、今後も建築の勉強に励みたいです。

ジェイソン・フェアバンクスJason FAIRBANKS
  • 2012年度建築都市設計科卒業 アメリカ出身。ニューヨーク大学芸術学部脚本専攻卒業後、ミシガン大学電気工学部卒業。その後来日し、早稲田大学芸術学校建築都市設計科へ入学。卒業後、特別選考制度で早稲田大学大学院創造理工学研究科建築学専攻へ進学。2014年度に大学院を修了し、現在は日建設計に勤務。

建築で生きていく上で、かけがえのない仲間に巡り会えた。

nishiyoshi 芸術学校に入学したきっかけは、講師陣はじめ学校環境の魅力でした。講師陣の魅力のみならず、デザインに特化したカリキュラム、スタジオでの自由な創作など理想的な環境で建築を学べることが分かり、自分の決断にとって大きな動機となりました。大学とのダブルスクールを3年間続け、卒業後は早稲田大学大学院へ進学することができました。これも芸術学校特有の進学制度、また先生方の多大なサポートがあったからこそ選ぶことのできた進路であり、芸術学校に入学して本当に幸せだったと思います。 在学中で最も印象に残っていることは、教室全体が学ぶことへの真剣さに満ちていることでした。これは、夜学の芸術学校ならではの雰囲気ではないかと思います。それぞれの学生が全く違ったバックグラウンドを持ちながらも情熱をもって建築に取り組む姿勢は大きな刺激であり、その中でこそ成長できた自分があると思います。毎夜同期と建築について熱く議論した日々も忘れられない思い出であり、今の自分の原動力となっています。 芸術学校では設計を中心に学び、大学院では建築の歴史を専攻、現在の仕事は施工管理です。一見不連続な道程に思われるかもしれません。しかし私自身にとって芸術学校で学んだことは、現在まで建築を考える上での礎であり、今の仕事に就くひとつの契機となっているように思います。例えば、どのような建築が「本物」なのか、自分はどのような建築をつくりたいのかということを初めて本気で考え悩んだのは、芸術学校の設計課題に取り組む中であり、先生方に指導頂いた際に生まれた純粋な問いだったように記憶しています。現代には様々な建築が溢れていますが、現在も仕事として建築に携わる喜びを感じることができるのは芸術学校で頂いた教えのおかげだと思います。また、卒業後も芸術学校の同期とは定期的に会う機会があり、そこでお互いの近況を話すことができるのは自分にとって大きな支えとなっています。このような関係が続けられるのは、芸術学校でお互い真剣に、情熱を持って建築に取り組み、その時間を共有していたからこそだと思います。建築で生きていく上で、かけがえのない仲間に巡り会えたことも芸術学校に入学してよかったと思う理由のひとつです。

西吉永一NISHIYOSHI Eichi
  • 2008年度建築設計科卒業 1987年生まれ、香川県出身。早稲田大学人間科学部とのダブルスクールを経て、早稲田大学芸術学校建築設計科卒業。特別選考制度により、早稲田大学大学院創造理工学研究科建築学専攻に進学。早稲田大学創造理工学術院建築学専攻修士課程修了。現在、株式会社竹中工務店に勤務。


(最終更新日:2019年7月9日)

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