当校の歴史は1911年の工手学校設立に遡ります。その設立以降、夜間の教育機関として、工学・芸術分野における人材育成を行ってきました。1964年に産業技術専修学校、1978年に専門学校、2001年に芸術学校と改称し、2011年度には創立100周年を迎え、建築デザインの高等教育に特化した新しい体制がスタートしました。
当校は早稲田大学の学部や独立した大学院と並列する一つの組織と位置付けられており、建築科(2年制)と建築都市設計科(3年制)の2学科を開設しています。早稲田大学と同様、春学期(4/1~9/20)と秋学期(9/21~3/31)の2学期制をとっており、授業は平日月~金の18:10~21:35に早稲田大学西早稲田キャンパス内で行っています。
学科は建築科(2年制)と建築都市設計科(3年制)から構成されており、両科とも1、2年次は共通授業となっています。また、建築科を卒業後、建築都市設計科3年次へ進学する学内編入制度があるほか、他の教育機関から建築都市設計科2・3年次への学外編入制度があります。
建築科は製図などの実践的導入基礎教育を中心とした1年次の<ベーシッククラス>と、応用・専門教育を中心とした2年次の<プロフェッショナルクラス>の2年制とし、卒業時に一級・二級建築士の受験資格が取得できます。(一級建築士の免許登録には4年以上の実務経験が必要)
建築都市設計科は、建築科の2年間に建築デザインについてより高度なデザイン的専門性をプラスした3年次の<ディプロマクラス>を加えた3年制とし、卒業時に専門士の称号および一級・二級建築士の受験資格が取得できます。(一級建築士の免許登録には3年以上の実務経験が必要)
芸術学校と創造理工学部建築学科との授業連携により、建築学科設置科目の一部授業における芸術学校生の特別聴講制度があります。また、早稲田大学の学部学生が、新たなスキルを得るために、夜間を利用し、ダブルスクール生として芸術学校に在学しています。
大 学院創造理工学研究科建築学専攻修士課程に芸術学校系大学院研究室を開設し、専門学校と大学院とのユニークな一貫教育体制としてハイブリッド・デザイン コースがスタートしました。この一貫教育体制により、建築都市設計科(3年制)には、大学院(修士課程2年制)との計5年間で、国家試験受験資格と専門士 の称号が取得でき、大学院修了時には修士の学位が授与されます。
大学院への特別選考制度の対象者は以下の通りです。(全てに該当する者)
芸術学校の学生は、早稲田大学の施設を学部生・大学院生と同じように利用することができます。そのなかには、日本最大級の蔵書を有する大学図書館、国際シンポジウムが行われる会議場、夜間まで利用可能なコンピュータルーム、400台を超えるドラフターを有する製図CAD室も含まれます。
芸術学校の学生を一言で形容すれば、〝多種多彩〟という表現がいちばんぴったりくるかもしれません。昼間は仕事をしながら夜間は芸術学校に通う学生、他の教育機関で建築とは異なる分野を勉強しながらダブルスクールをこなす学生など、多種多彩な背景を持つ学生が集っています。
一方、芸術学校の教員も多種多彩です。大学等で教鞭をとる先生だけでなく、大手総合建設会社で大きな部署の責任を背負っている企業人、個人事務所を構えて世界中で活躍する建築家などを多数擁し、これら実務経験のある教員による授業科目を多数設置しています。こうした人々を招き入れることができるのは、100年という伝統を持つことはもちろん、芸術学校の授業が夜間に行われているためです。
こうした多種多彩さは、あなたが芸術学校に加わることで、さらにその広がりを増していきます。
芸術学校は、早稲田大学創立150周年(2032年)を見据えた将来構想を策定しました。
これは大学として決定したものではなく、あくまで芸術学校における構想段階のものです。今後も引き続き議論を深め、必要性と適切性が認められるものについては正規の手続きを経て順次実現していきます。
(最終更新日:2023年6月29日)