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【わせとしょ探検隊!】第6回 中央図書館に眠る資料(おたから)の山~早稲田大学図書館を調査せよ!~

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 こんにちは!LIVSメンバーの市村です。4月に入り、この早稲田大学にも春がやってきます。春と言えばやはり、卒業と入学でしょうか。1年生の頃、入学式を終えて期待と不安でどきどきしていた自分を思い出す時期となりました。新入生の方々にとって図書館は、大学生活で利用することが多くなるであろう場所のひとつかと思います。授業や、そこで求められるレポート課題のためには、参考文献がとても大きな役割を果たすことでしょう。参考文献を適切に探す方法を知っていれば、大学生活の役に立つかもしれません。

詳しい使い方がまだわからない、という新入生の方も、普段から利用しているけれど、図書館のことをもっと詳しく知りたいという方も。一緒に探検しながら、図書館の利用について学びつつ、図書館それ自体についても学んでいきましょう!早稲田大学には複数の図書館が存在していますが、今回は「中央図書館」にスポットライトをあてて調べていきたいと思います。どのようなお宝が待っているのか、早速探検に出発です。

探検へ出発!~WINEを使用してみる~

中央図書館にやってきました。入り口のゲートに学生証をかざすと、左手奥にずらりと並んだPCが見えます。こちらのPCでは、早稲田大学図書館の蔵書を検索できる「WINE」を利用することができます。WINEはご自宅のPCからでも、スマートフォンからでも利用できますので、目的の蔵書を予め検索しておくことも可能です。このWINEが利用できるPCは館内に多数設置されているので、館内で調べたいことができたときには、一度辺りを見回してみるとよいかもしれません。

 入館ゲート


WINE検索用PC

さて、それでは早速検索してみます。今回は中央図書館について調べていきますが、まずは「早稲田大学図書館」という広いキーワードを用いて調べていきます。キーワード検索で「早稲田大学図書館」を入力し、検索範囲を中央図書館に絞ります。WINEで範囲を絞らずに「早稲田大学全コレクション」で検索すると、中央図書館以外にも、戸山図書館や学生読書室など多岐にわたる資料を検索できます。資料が多すぎて目的に沿ったものが見つけられない、という場合には、検索範囲を限定するとよいかもしれません。


ここでまず私の目にとまったのは、『早稲田大学図書館年報』。これはどうやら、3階の雑誌コーナーに所蔵されているようです。年報、ということは、この1年間の図書館について知ることができる資料でしょう。最近の図書館について知るのにはとても適している資料なのではないでしょうか。


続いて、『早稲田大学図書館史:資料と写真で見る100年』という資料も下に表示されています。こちらは「年報」とは違い、図書館の歴史を「流れ」として把握できる資料のようです。まずこの図書館の歩んできた歴史を知れば、図書館への理解も深まるのではないでしょうか。というわけで、『早稲田大学図書館史』を一番最初に見てみることにしました。

早稲田大学図書館100年の歴史を垣間見る

2階右手奥にある「2階参考図書コーナー」に、ありました、『早稲田大学図書館史』。1990年に編集されたこの資料は、150ページ以上にわたる詳細な年表と、豊富な写真が特に印象的な資料です。中には着物に羽織袴姿で勉学に励む男子学生の写真もあります。こうした学生が登場する写真は、学生にとって当時の大学をより身近に感じさせるものですね。また、今では図書館を見渡すと男子学生、女子学生の姿をともに見かけます。しかし、資料にある写真に写っているのは男子学生ばかりです。かつての進学状況においては、女子学生は少数であった社会、教育の状況がこうした写真から見て取れますね。

 2階参考図書コーナーの様子

 配架されている『早稲田大学図書館史』

また、このとき「図書館」として写真が掲載されているのは、現在の中央図書館ではありません。現在の中央図書館は「総合学術情報センター」の一部として、完成予想図のCGの姿で登場します。現在自分が利用している建物がまだ「予想図」であった頃の本というのも、時の流れを感じさせます。こうした長い歴史の中で続いてきた早稲田大学の図書館は、どのようにして始まり、どのような歴史を歩んできたのでしょうか。創設期からの詳細な年表を見てみると、一番はじめの項目は明治15年。1882年の10月に、東京専門学校にあった講義棟の一室として図書室が開設されたことが記されています。今の中央図書館の規模を考えると、信じられない小ささです。このあたりの早稲田大学図書館の歴史については、昨年のLIVS連載記事『地下書庫探検隊!-発掘!早稲田のBBN第二弾-』の第12回、『図書館の知られざるあれこれ』内にて詳しくご紹介しています。ご興味を持たれた方は、是非こちらもご一読ください!

その後明治35年10月に早稲田大学が開校それと同時に早稲田大学図書館も竣工され、10月27日に開館へ至っています。現在の総合学術情報センターが早稲田図書館史に姿を現すのは、1980年の3月、創立100周年記念事業基金計画の候補として構想が検討されはじめた時点です。こうして構想が実現し、実際のものとなった場所に立っていると思うと、なんだか感慨深いものがあります。講義棟の一室から始まった図書館の歴史は、こうして今現在につながっていることがわかります。

1年間の早稲田大学図書館が丸わかり!~『早稲田大学図書館年報』~

では、現在の図書館はどのような活動をしているのでしょうか。マクロ的な歴史を追った後は、ミクロ的な活動履歴を追ってみましょう。階段を上ってたどり着いたのは、3階の雑誌コーナーです。こちらには様々な雑誌や新聞が所蔵されています。これらのバックナンバーも、「バックナンバー書庫」に豊富に保管されていますので、もし「あの雑誌のバックナンバーが読みたいけれど、もう手に入らない!」という方がいらっしゃれば、一度WINEで検索してみてはいかがでしょうか。

 バックナンバー書庫には雑誌のバックナンバーがずらり

『早稲田大学図書館年報』が所蔵されているのは、雑誌コーナーの中の「早稲田」の書架です。こちらには、早稲田大学に関する雑誌が数多く所蔵されています。その中にあったのが『早稲田大学図書館年報』!さて、最新の『早稲田大学図書館年報』は、2016年度のものでした。これによると、2016年度は開館25周年の節目の年であり、様々な記念行事が行われたそうです。イベントや記念展示、ノベルティグッズの配布、そしてVR企画など、たくさんの企画が行われたことが記載されていました。2016年度にすでに在学されていた方には覚えのある企画もあるのではないでしょうか。

そして、我々LIVSの活動もしっかり掲載されていました。LIVSの活動としては、『りぶまぐ!』の創刊、わたしの一行キャンペーン、#文庫川柳、こんな本があったんだ!(展示企画)、地下書庫探検隊!、学生協働ワークショップin東京 2016でした。LIVSスタッフとして関わった活動が、こうして記載されているというのは誇らしさを感じられます。こうした企画に関わってみたいという方は、ぜひLIVSスタッフへのご応募を!(LIVS公式ホームページ

他にも図書館の詳細な情報がたくさん詰まっており、これを読めば2016年度の図書館について完璧に学べそうな一冊です。ちなみに、2016年度末においての中央図書館の所蔵図書は合計2,817,325冊だそうです。先ほど調べた図書館史で学んだ、一室の図書室からは考えられない規模にまで大きくなっていることが、この数字からも読み取れますね。ちなみに、この『早稲田大学図書館年報』はオンラインでPDF版を読むことができます。この記事で最近の図書館の活動についてご興味を持たれた方は、ご一読ください。

 雑誌コーナー 早稲田大学に関する書架


『早稲田大学図書館年報 2016』

さて、ここまで見てきた資料に共通して特徴的なことは、どちらも写真が豊富であること。年表だけでなく、その頃の様子や行事が具体的に把握できるというのは、写真の大きな利点です。文字、そして文章はもちろんとても重要なメディアですが、写真や映像から得られる情報量というのもとても大きなものです。図書館を、より知ることができる写真や映像メディアはあるのでしょうか。再びWINEで検索してみましょう。

音声・映像資料の宝庫!AVルームへ

「図書」館といっても、所蔵されているのは図書だけではありません映像音声も、重要な資料としてしっかり所蔵されているのです。そうしたメディアを検索するにはどうすればよいのでしょうか。一番手軽なのは、検索範囲を「AV資料」に絞ることでしょう。それだけで、中央図書館であれば主に4階のAVルームに所蔵されている資料に検索対象を絞り込むことが可能です。では早速、先ほどと同じく「早稲田大学図書館」をキーワード検索し、今度は検索範囲を「AV資料」に限定します。すると、一番上に出てきたのは『早稲田大学図書館.昭和63年度』という資料です。昭和63年というと、ちょうど今から30年前です。30年前の図書館はどのような様子であったのか、知ることができる映像資料であると思われます。

そして、その下には『早稲田大学総合学術情報センター』という映像資料も。この建物の名前がそのまま資料になっているからには、中央図書館についても知ることができるのではないでしょうか?この2つの資料を目的に、4階に向かってみましょう。

映像で見る、早稲田大学図書館30年前のすがた

さて、4階AVルームにやってきました。こちらを利用したことのある方というのは、2,3階を利用したことのある方と比べて少ないのではないでしょうか。そこで、利用の仕方を簡単にご説明します。といっても、映像資料の場合は白い紙に、CDなど音声の資料の場合は黄色い紙に必要事項を記入して、受付の方に学生証と一緒にお渡しするだけです。必要なことは全てガイドされていますので、その場に書かれている注意事項をしっかり守って利用しましょう。

 こちらのカウンターで必要事項を記入しましょう

それでは、まず『早稲田大学総合学術情報センター』という映像資料を見てみましょう。こちらはDVDの資料ですが、再生してみると20年以上前の映像で、この総合学術情報センターが完成したときの紹介映像でした。ソバージュをかけたリポーターの女性が時代を感じさせます。この映像によると、この当時、総合学術情報センターの延床面積は東京ドームのおよそ2.6倍に当たるそうです。そんなに広大な建物だったとは!利用しているだけではわからない情報もありますね。そして、中央図書館入り口に刻まれている言葉は、”QUAE SIT SAPIENTIA DISCE LEGENDO”(読むことによって、知のなんたるかを学べ)という、ローマのカトーの言葉なのだとか。図書館にぴったりの言葉です。映像を見ていると、この当時、WINEとカード目録が併用されていたことが見てとれます。デジタルとアナログの境目のような図書館の様子も、90年代前半の特徴かもしれません。その後、詳しい利用案内もされており、この当時からレファレンスカウンターが存在していることも紹介されていました。「○○についての資料を探しているけれど、うまく見つけられない」「○○についてもっと詳しく調べたい」など、利用者の疑問を解決してくれるレファレンスカウンターは、今でも存在しています。検索に不慣れな新入生の方や、より詳しく資料を探したい方は、是非ご活用ください。

 DVD資料


時代を感じるフォント


かつてのWINE


かつてのWINEを利用する方たち

続いて、『早稲田大学図書館,昭和63年度』という映像を見てみましょう。こちらはなんと、8mmテープでした。人生初と言っても過言ではない8mmテープを、緊張しつつもデッキに入れます。利用の仕方はしっかり書かれていますので、慣れない機材でも安心です。所々映像の乱れはありますが、8mmテープもしっかり再生できました。こちらはまだ現在の中央図書館が建設される前の図書館の様子です。職員とおぼしき方が学生の方々を連れて図書館を案内し、利用方法を説明している「図書館オリエンテーション」の様子が映されています。この映像を見て目を引いたのは、目録カードの入った棚がずらりと並んでいる様子です。すっかり電子化された図書館に慣れており、カード目録をほとんど利用したことがない私にとっては、このたくさんのカード目録がとても新鮮に映りました。もし同じ棚に入ったカードを探したい人がいた場合は探すのを待つしかなかったのでしょうか。また、事務室においてある黒電話も時代を感じさせるものでした。

 8mmテープ


「おりえんてーしょん」が趣深さを醸し出す


かつての図書館。オリエンテーションをPRする垂れ幕


ずらりと並ぶカード目録の棚

映像で見ると、当時の様子が明確に伝わってきました。ここで気になってきたのは、昔の図書館の様子。この映像よりも、さらに昔、図書館はどのように利用されていたのでしょうか。先ほど検索した際に、『早稲田大学図書館利用案内』という資料がありました。この資料は1961年から発行されており、地下1階の研究書庫に所蔵されているようです。それでは、エレベーターを使って一気に地下へ降りてみましょう。

地下に広がる資料(おたから)の山!~地下書庫を行く~

さて、4階から地下へとやってきました。地下は「地下書庫探検隊!」企画のときに巡りましたが、今回の「わせとしょ探検隊!」でも巡ることになりました。WINEによれば、『早稲田大学図書館利用案内』ト10の書架に所蔵されているようです。地下書庫をずんずん進んで見つけた、お目当ての資料!そのすぐそばにも、興味深いお宝がありましたので、まとめてご紹介いたします。

まずは、『早稲田大学図書館増築記念絵はがき』。「絵はがき」というと観光地で買うような、カラフルで鮮やかなイメージですが、この絵はがきが発行されたのは昭和30年4月。まだまだ写真はモノクロの絵はがきでした。5枚の絵はがきには、図書館の全景や書庫、階段ホールなどが写し出され、当時の増築が喜ばれていたことがうかがえます。


約60年前の図書館の外観と館内の様子の絵はがき

そして、『早稲田大学図書館利用案内』よりも前の『早稲田大学図書館閲覧案内』という資料も同じ棚に配架されていました。こちらは1955年に発行されたもので、まだ漢字に旧字体が用いられ、慣れない文字が並んでいました。内容だけではなく、文字そのものからも時代が感じられるというのは興味深く感じました。最初の注意書きには、「閲覧室内では脱帽のこと」「下駄履きの入館は厳禁」といった、今では必要性の薄れた文言もありました。

利用方法としては、受付で学生証を提示し、入館証を受け取り入館する。資料を借りる際には図書閲覧用紙に必要事項を記入して入館証を添えて貸出係に提出、というのが流れだったようです。この当時は、図書館の利用者は直接書架に入ることができなかった「閉架式」であったために、このような手順を踏んでいたのでしょう。今では入り口のゲートに学生証をかざすだけで入館できますが、当時はやはり紙と人が重宝されていたことがわかりますね。1956年の『早稲田大学図書館閲覧案内』は所蔵されていませんでしたが、1957年の閲覧案内は、すでに漢字が旧字体ではなくなっていました。その後、1958年の閲覧案内には、映画フィルム(8mm)が新たに所蔵されたことが書かれています。翌年には視聴覚センター、マイクロ・リーダー室、視聴覚ホールが追記され、所蔵されている図書館資料も多角化されてきていることが読み取れます。先ほどWINEで見つけた1961年の『早稲田大学図書館利用案内』から、「脱帽」の注意書きがなくなるほか、閲覧案内では「ポケットサイズの注意書き集」といった装いであったのが、この年からはサイズも大きくなり、「新入生向けパンフレット」といったような趣に変化しています。「閲覧」案内から「利用」案内に変わったことも、単に図書資料を読むだけではない、様々な資料が所蔵された「図書館」への変貌の一端が表れているのかもしれません。

 「閲覧」から「利用」へ

図書館を巡る(たんけんする)、資料(おたから)と出会う

ここまで中央図書館をぐるりと探検してみましたが、いかがでしたでしょうか。60年前の資料から貴重映像まで、様々なお宝を発見できたかと思います。現在の図書館を巡りながら過去の図書館のことを学ぶというのは、なかなか興味深く、発見の多い探検だったと感じています。気になるテーマを調べることはもちろん、図書館をなんとなく巡るだけでも、そこには新たな発見が溢れていることと思います。ここまで読んでくださったあなたも、ぜひ一度、わせとしょ探検してみませんか?探検し本と出会うことで、「知のなんたるか」を学ぶ機会をきっと得られることでしょう。

ここまで続いた連載も、次回で最終回となります。どんなお宝が待っているのか、次回もご期待ください!

今回の発掘成果

バックナンバー

* この記事の図書館書庫内の画像、資料の写真、データベースの画像は、早稲田大学図書館・各データベース提供元の許可を得て撮影・掲載したものです。図書館内あるいは 図書館資料・データベースを許可なく撮影すること、インターネット掲載は厳禁です。またこれらの画像の無断転用を禁止します。

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