Kagami Memorial Research Institute for Materials Science and Technology早稲田大学 各務記念材料技術研究所

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〔開催報告〕計算材料科学連続セミナー 電子材料第2シリーズ 第3回「密度汎関数法にもとづく計算物質材料科学」

計算材料科学連続セミナー 電子材料第2シリーズ 第3回「密度汎関数法にもとづく計算物質材料科学」を開催いたしました。

講師は、物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(MANA)主任研究者/グループリーダーの宮崎剛氏が務めました。セミナーはPart1からPart3までに分けて行われました。Part 1では、前半に密度汎関数法による第一原理計算の基礎的な理論と実際の計算の流れ、そして第一原理計算の結果から得られる物質の構造と電子状態、様々な物性に関する情報の説明が行われました。後半では、半導体表面や有機導体の例に対する実際の計算例が紹介され、実験結果に依存せずに定量的な計算結果を得ることが可能な第一原理計算の有用性が具体的に示されました。Part 2では、第一原理計算を大規模系に適用する際には計算量が急激に増大し、大規模系の第一原理計算が困難であることが最初に示されました。その後、大規模系に対する第一原理計算を可能とするオーダーN法などの計算手法が紹介され、これらの手法によって研究可能となった例として強誘電体界面と半導体表面上の3次元ナノ構造に対する研究例が紹介されました。最後のPart3では、講師の研究グループが英国のグループと共同開発した大規模第一原理計算プログラムCONQUESTというプログラムの紹介が行われました。プログラムの概要、最近このプログラムが寛容型オープンソースライセンスによって一般公開されたこと、そして半導体ナノ構造物質に対する応用研究例が示されました。また、複雑系に対する分子シミュレーションで現れる局所構造を教師なし機械学習による次元削減法で解析する手法が最後に紹介され、大規模第一原理計算にもとづいた複雑系に対する構造モデリングへの展望が議論されました。

今回は電子材料第2シリーズの第3回目でしたが、企業・大学・研究機関等から多くの研究者および学生の方々にご参加いただき、盛況のうちに終えることができました。ご参加頂きました聴講者の皆様に感謝申し上げます。

第3回「密度汎関数法にもとづく計算物質材料科学」
宮崎 剛(物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(MANA)主任研究者/グループリーダー)

日時:2022年11月22日(火)14:00~17:15、11月24日(木)14:00~15:30

開催方法:オンライン(Zoomミーティング利用)

参加人数:42名
〔内訳〕学内6、学外32(大学14、企業等17、研究機関1)、講師他4

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