本研究所は1938年、各務 幸一郎氏・良幸氏父子のご寄付により、鋳物研究所として創立され、石川 登喜治博士を初代所長に迎え、研究活動を開始しました。
当初は、鋳造および鋳物材料の研究が主体でしたが、その後の工業技術の発展に対応して塑性加工・表面加工・粉末冶金などの分野への拡大、さらには工業材料の分野ではセラミックスや半導体などの電子材料の重要性の増大に鑑み、これらの分野の増強を図ってきました。このような経過により、1988年10月21日、創立50周年を契機に名称を「各務記念材料技術研究所」と改めました。
現在、当研究所では18名の流動研究員により、基幹研究とプロジェクト研究を中核とした多様な研究が展開されています。
各務記念材料技術研究所は、文部科学省の認可を得て、2018年4月1日から「環境整合材料基盤技術共同研究拠点」として拠点活動を開始することとなりました。その目的は、材料と環境の調和・融和をコンセプトとした「環境整合材料」を提案し、長寿命、リサイクル、省エネルギーの方向性の下、環境整合材料の基盤技術の確立を通して持続的かつ発展的な社会の構築を目指すものです。この理想を実現化するため、これからも我々はより一層の努力を重ねていきたいと思っております。変わらぬご支援・ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。