Kagami Memorial Research Institute for Materials Science and Technology早稲田大学 各務記念材料技術研究所

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早稲田大学材料技術研究所 計算材料科学連続セミナー(電子材料第1シリーズ) オンライン開催 7/13~10/18

早稲田大学材料技術研究所 計算材料科学連続セミナー(電子材料第1シリーズ)2021年7月~10月 オンライン開催

 

主催:早稲田大学 各務記念材料技術研究所/環境整合材料基盤技術共同研究拠点

材料科学研究における計算の重要性は近年ますます高まっています。時間とお金をかけた実験でなくても、計算によってある程度の精度で材料特性の予測が可能になりつつあること、また実験で得られるデータ量が膨大となり、シミュレーションを含めた数値解析が必須となっていること、などが理由です。

早稲田大学材料技術研究所はこれまでに、学外者向けの材料科学のセミナー(オープンセミナー、教育プログラム)を定期的に開催してきた実績があります。こうした経験を生かし、文部科学省の共同利用・共同研究拠点として、計算材料科学連続セミナーを実施することになりました。

2021年度前期は「電子材料」を対象とするシリーズを、4名の講師の方々によってオンラインで開催します。大学院生、大学学部生、企業の研究者の方々の参加をお待ちしています。(なお、2021年度後期は「構造材料」、2022年度前期は「化学材料」のシリーズが開催される予定です。)

フライヤーのダウンロードはこちらから

1.日時

計算材料科学連続セミナーの電子材料 第1シリーズは、4回に分けて開催いたします。

第1回 「密度汎関数理論に基づく第一原理電子状態計算」
尾崎泰助先生(東京大学物性研究所)
7/13(火) 15:30-17:00、7/14(水) 14:00-17:15

第2回 「物質科学としての密度汎関数法」
押山淳先生 (名古屋大学 未来材料・システム研究所)
9/15(水) 14:00-17:15、9/16(木) 15:30-17:00

第3回 「相関機能材料の電子論」
三宅隆先生(産業技術総合研究所 機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター)
9/28(火) 14:00-17:15、9/29(水) 15:30-17:00

第4回 「電子材料にひそむ多体電子系の計算科学」
山地洋平先生(物質・材料研究機構 エネルギー・環境材料研究拠点)
10/18(月) 13:00-18:00

2.開催方法

オンライン開催(Zoom ミーティング利用)

3.セミナー内容の詳細

第1回 「密度汎関数理論に基づく第一原理電子状態計算」

7/13(火) 15:30-17:00
7/14(水) 14:00-17:15

 

尾崎 泰助 先生
(東京大学物性研究所)

密度汎関数理論に基づく第一原理電子状態計算の基礎と応用に関して講義を行う。現実物質の物理・化学的性質の包括的な理解の枠組みを与える密度汎関数理論の基本概念、定式化及びその実装を解説する。また密度汎関数理論の応用として、反応座標解析、 電気伝導特性、内殻励起現象等に関して応用事例と共に議論する。第一原理計算プログラム OpenMXのチュートリアルも実施する予定である。
第2回 「物質科学としての密度汎関数法」

9/15(水)14:00-17:15
9/16(木)15:30-17:00

押山 淳 先生
(名古屋大学未来材料・システム研究所)

密度汎関数理論は、実際の物質の静的および動的性質を、経験的パラメータを用いずに定量的に記述することに成功してきた。本講義では、密度汎関数法の多体問題の解法としての側面、分子動力学計算に代表される、ダイナミクスあるいは位相空間サンプリング法としての側面、さらには実際の物質の物性予測ツールとしての側面、を議論する。具体的には、深層学習による汎関数開発のアプローチ、Car-Parrinello分子動力学法による化学反応経路と自由エネルギー障壁決定などのトピックスを紹介する。物質科学への応用として、半導体のエピタキシャル成長、デバイス界面構造、点欠陥・線欠陥の電気的性質などを議論する。
第3回 「相関機能材料の電子論」

9/28(火) 14:00-17:15
9/29(水) 15:30-17:00

三宅 隆 先生
(産業技術総合研究所)

第一原理計算とは、実験で得られるパラメータに頼ることなく、電子論に基づき物性を定量的に記述する計算科学的手法である。本セミナーでは、標準的な第一原理計算手法である密度汎関数理論の基礎理論を学ぶとともに、磁性材料などを例にとり、現実の物質の性質を第一原理計算に基づき理解することを目標とする。電子相関の強い系を解析するための低エネルギー有効模型の導出や、不規則合金など周期性の破れた系の取り扱いも議論する。
第4回 「電子材料にひそむ多体電子系の計算科学」

10/18(月) 13:00-18:00

山地 洋平 先生
(物質・材料研究機構)

多岐にわたる物質の機能と個性の背後にひそむ多数の電子の振る舞いを、計算科学がどのように扱い、明らかにしてきたかについて紹介します。一電子の波動関数から出発して、多電子の波動関数が必要になる例として、ヘリウム原子、水素分子や磁性イオンの電子状態について、PCで実行可能な数値計算実習を交えながら学んでいきます。さらに時間が許せば、密度汎関数理論の実装に用いられている電子ガスの多体波動関数についても触れる予定です。講義の前提として、プログラミングに触れた経験と量子力学、より具体的には、水素原子のシュレディンガー方程式の解や、角運動量の合成について学んでいることを想定しています。

4.対象

一般(学部レベルの量子力学を理解していることを想定した内容です)

5.申込手続き

参加費:無料
申込フォーム:こちらのページから

4回全部に参加しても、個別の回に参加しても、どちらでも可です。
受付期間は各回の日程の1週間前の17:00までです。(ただし、各回の定員を超えた場合はその時点で受付終了とさせていただきます。)

6.お問い合わせ

事務的なお問い合わせ:
早稲田大学各務記念材料技術研究所(担当: 藤島・菊池)  [email protected]

セミナー内容についてのお問い合わせ: 早稲田大学 中 惇  [email protected]

早稲田大学各務記念材料技術研究所
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-8-26
TEL 03-3203-4782 FAX 03-5286-3771

 

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