- 研究番号:20P11
- 研究分野:science
- 研究種別:プロジェクト研究
- 研究期間:2020年04月〜2023年03月
代表研究者

山口 潤一郎 教授
YAMAGUCHI Junichiro Professor
先進理工学部 応用化学科
Department of Applied Chemistry
URL:http://www.jyamaguchi-lab.com/
研究概要
二つの有機分子がもつ異なる官能基の交換反応が進行すれば、高い原子効率で一挙に二分子の変換が可能となり、無駄のない効率的な分子の構造修飾ができる。このような官能基交換反応は古くから盛んに研究が行われてきたが、二種類の単結合を切断し官能基を交換する反応はほとんど知られていなかった。これを実現するためには、二種類の結合を切断可能な触媒の設計/選択が必要である。我々はすでに、結合切断化学の推進により、不活性の結合を活性化し、他の結合に置き換える新奇有機反応を多数見出している。例えば、芳香環上にあるエステル、ニトロ基、エーテル結合が対象である。さらに、すでに知られているハロゲン化物、チオエーテル、シアノ基などの結合活性化を組み合わせることができれば、2分子間の不活性結合の活性化を促し、交換反応(メタセシス)が起きると考えた。本研究では、2種類の不活性結合を効率的に活性化し、交換しうる触媒の開発を目的とする。