Faculty of Science and Engineering早稲田大学 理工学術院

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理工学術院について

From the Senior Dean

学術院長挨拶

知識と国際感覚、パワーを備えた人材を世界へ

理工学術院長 菅野 重樹 教授 (創造理工学部 総合機械工学科)

― 変化の時代において、理工学術院に求められているものとは何でしょうか?

現代は高度情報化社会であり、世界中で日々新しい情報技術を駆使したサービスが生まれています。その中で日本は、残念ながらアメリカや中国の勢いに遅れをとってしまっている状態です。技術立国で発展してきた日本が勢いを再び取り戻すために、技術者や研究者に求められているのは、最先端の技術知識は当然として、国際感覚と周囲をリードしていくパワーです。未来の日本の発展を担う理工学術院にもまた、この3つを備えた人材が期待されていると考えています。

この3つのうち、パワーは特に重要です。早稲田大学の学生にはパワーが十分備わっています。学内外で集まって活動する際に、本学の学生は元気よく、仲間をまとめてリードする姿が見られます。理工学術院は、こうした学生のパワーを大切にしながら、イノベーションを生み出す力と国際感覚を養っていくことで、世界を舞台に活躍する人材を育てていきます。

― 国際感覚を養う場として、理工学術院ではどのような取り組みをされていますか?

田中総長が「世界でかがやくWASEDA」と掲げるように、理工学術院では世界で活躍できる人材を輩出することを使命として、国際化を進めています。中でも英語で学び学位を取得できる英語学位プログラムについては、主に海外の教育課程修了者を対象とする9月入学に加え、2018年度より新たに日本の教育課程修了者を対象とする4月入学も受け入れを開始しました。留学生をはじめ、同プログラムで学ぶ学生が増加していることで、着々と国際化が進んでいると実感しています。

今後は同プログラムで入学した留学生と、日本人学生との交流をいかに進めるかということが課題です。日本人学生にとってはキャンパス内で日々世界を感じられ、留学生にとっては日本文化を体感でき、双方が当たり前に交流していける環境を整備していきます。これが実現すれば、本学が「Waseda Vision 150」で100%を目指している派遣留学への参加や、研究活動を通じた国際会議への参加・論文発表の経験などと併せて、学生は国際感覚を身に付けていくことができるはずです。

― 一方で、最先端の知識を身に付ける場としてはどのような取り組みをされていますか?

最先端の技術知識を学生の皆さんに身に付けてもらうには、源泉となる研究力を高めることが何より必要と考えています。理工学術院では、理工学術院総合研究所において7つの重点研究領域を定め、国内外の大学・企業・公的機関の研究受託・共同研究を進めています。十分な研究ができるよう最新の設備を導入し、研究者が活躍しやすい環境を整えました。大学全体の取り組みとしても、スーパーグローバル大学創成事業「Waseda Ocean構想」において7つの研究拠点を設置していますが、そのうち3拠点は理工系分野です。

このような国際的な研究に携わる機会は存分に準備されているので、今後はこれらに理工学術院のすべての研究者が関われるようにしていきます。理工学術院は土台作りとして、教員・研究者の学内外との連携の橋渡しや、外部資金を導入しやすい枠組みを用意することで、課題を解決していくつもりです。

― 理工学術院の魅力とは何でしょうか?

私が教員として常日頃感じているのは、教員同士や研究室同士の協働のしやすさです。研究室を横断した共同研究は当たり前のように行われていますし、何か聞きたいことがあったときにはすぐに連絡を取り合い、教え合う風土があります。

理工学術院には基幹理工学部・創造理工学部・先進理工学部と3つの学部がありますが、3学部の間にも垣根はありません。互いにポリシーを持って独自性を発揮しつつも、良いところは活かし合っています。その3学部が集まって協働することで、1+1+1が3ではなく、5にも10にもなれる。これが大きな魅力です。

これからの理工学の世界において、協働は必須です。今、世界で必要とされているIoTやAIといった技術は、特定の分野ではなくどの分野にも関係するものです。技術者や研究者は一つの分野を掘り下げるだけでなく、異なる分野と力を掛け合わせなければ、時代の変化に対応できなくなってしまいます。幸い、本学には教員・学生・卒業生にはさまざまな専門性を持つ仲間がたくさんいます。協働の風土を活かして仲間と一体になれば、世界をリードする成果を生むこともできるでしょう。

元をたどれば、理工学術院の前身である早稲田大学理工学部は、名前の通り「理」と「工」が一体となった学部として創設されました。創設者である大隈重信先生が、理学部でも工学部でもなく「理工学部」(設立当時は「理工科」)としたのは、両者が分断されるものではないというお考えがあったからだと思います。この考えはまさに現代に合致しており、理学と工学がお互い関わり合い、協働のもとに発展していくという理工学術院の理念は創設時からずっと貫かれているのです。

― 学術院長としての抱負をお聞かせください。

理工学術院は、学生数・教員数ともに早稲田大学全体の学生や教員のおよそ4分の1を占めています。私は、理工が輝くことで早稲田全体ももっと輝くはずだと考え、そのために必要な枠組みの整備をしていきます。一番大切にしたいのは、私のモットーでもある「皆さんをハッピーにする」ということ。学生・教員・若手研究者など、理工にいる全ての人が心地よく研究や学びに没頭できる環境づくりに力を尽くします。

― 理工学術院を志す皆さんへのメッセージをお願いします。

先に述べたとおり、理工学術院の学生や教員、卒業生は多様な専門性を持っています。「人」の環境が抜群に良い場所ですので、その中に飛び込めば、きっと自分の世界に広がりをもたらしてくれるでしょう。研究室に入れば、研究活動を通じて他大学や企業、公的機関とも関わるようになり、その世界はさらに広がります。専門分野と社会とのつながりを実感しながら研究活動をする中で、自分のやりたいこともきっと見つかるはずです。

また、理工学術院は、学びたい意欲を持つ学生に常に門戸を開いています。学部・学年にかかわらず、興味がある研究室をどんどん訪ねてください。振り返れば、私もロボットに夢を抱いて早稲田大学に入学し、入学直後にロボット研究の第一人者である故・加藤一郎先生の研究室の扉を叩いたことで、この道に進んでいます。人材も設備も、リソースの大きな大学ですので、ぜひ自分の興味関心に合わせて活用し、未来を切り拓いてください。

現在、本学では新型コロナウイルス感染症対策として、講義のリモート化による新しい講義スタイルの検討や密集・密接を避けられる工夫を進め、安全に大学生活を送れる環境を整えています。一方で、理工学における学びには、五感をフルに活かして、自分の手で触り、確かめるという実体験が不可欠です。物を自分の手で触り、動かし、そこで起きる現象を体験することは、シミュレーションだけでは得られません。本学では、新型コロナウイルス感染症対策を十分にとった上で、こうした体験のチャンスも用意し、皆さんの学びの質を担保していきます。ぜひ安心して、本学へ学びに来てください。

 

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