文学部では、2年次から18のコースに分かれてより専門的な学びを行います。
そのうちの一つ、社会学コースでは、3・4年生の2学年で演習クラスを構成し、指導教員からの指導のもと、各種の調査・研究・発表等を行っています。
今回は、社会学コースの岡本智周教授が指導教員を担当する「社会学演習3C・4Cクラス(通称:岡本ゼミ*)」で行われた夏合宿での活動を学生に紹介してもらいます。(*以下、演習クラス名を通称名(岡本ゼミ)で記載している部分があります。)
第二篇では岡本智周教授の演習クラスが行ったセッションの内容と、夕食会の様子を学生の言葉で伝えてもらいます。
2日目 熱いセッション
2日目午前は「障害」をめぐるセッションでした。障害学の研究を行っている麦倉泰子先生(関東学院大学教授)と共に、障害者の脱施設化の動きについて、また、旧優生保護法が現在にまでもたらしている影響について、検討しました。春学期に学んだことの知見を深めたり、そのうえで議論を交わして「共生とは何なのか」「共生社会を築く可能性はいかにあるのか」について考えました。
午後の「沖縄」セッションでは、沖縄研究の第一人者、熊本博之先生(明星大学准教授)をお迎えし、前半には事前に学習した沖縄基地問題のこれまでについてチーフから発表、後半では熊本先生のお話も交えながら現在の基地問題について議論をしました。普段報道などでしかわからない事象について、様々な観点からアプローチし、問題を捉えなおすことができました。この「当たり前を疑う」姿勢は、文学部で学ぶことのできる社会学ならではだと思います。
ゼミ合宿の最後は、私たちのゼミのテーマであり、4先生の研究の軸である「共生」についての討論になりました。「差別する/される自分を自覚する」「無関心が分断を生む」など、差異を認めながら「共生」することを研究するに当たっての重要なワードがたくさん飛び出しました。ゼミ生それぞれにとって、今後の卒論など、ゼミ活動を進めていくための土台作りができたと思います。
共に学んだ仲間と先生との夕食会
これだけだと「ゼミ合宿って勉強ばかりするだけのものなのかな……」と思う方もいるかもしれませんが、各日の後には、先生方も交えて夕食会をしました。ゼミには大学3年生、4年生が集まるので、こうした会もゼミ活動の醍醐味の一つです。議論の延長について熱く語る人もいれば、どうしようもなくくだらない話をする人もいて、とても盛り上がりました。
執筆協力:岡本智周教授、2018年度 社会学演習3C・4Cクラスメンバー(今村優斗、入江克哉、大谷美也子、尾崎友哉、海藤 崚、紀野宇永、齊藤雪那、下川英恵、中矢匠、渡辺萌)