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東日本大震災からの10年を振り返る

「3.11からの10年を振り返る―早稲田と被災地のこれまでとこれから―」開催

早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)は、東日本大震災発生から10年となる2021年3月11日、復興の展望を発信するためのオンラインイベント「3.11からの10年を振り返る―早稲田と被災地のこれまでとこれから―」を開催。研究者、学生、職員などの関係者をゲストに迎え、これまでの活動を共有しました。イベントはZoomによって行われ、一般参加者を含む多くの人がオンラインに集まりました。

石巻市の光景、環境音とともに黙祷

イベントは WAVOC・松居辰則所長の挨拶より開始しました。松居所長は、冒頭で被災者へのお見舞いの言葉を述べた上で、学生の現地での活動や、チャリティーイベント、研究者の知見の発信など、これまで取り組まれてきた早稲田大学の復興支援について概説。また、「早稲田大学は多くのことを学ばせていただいた。それらを引き継ぎ、次世代の発展につなげていかなければならない」と、本学における震災復興支援の重要性と方針を伝えました。

学生リーダー・高平さんによる報告

つづいて、WAVOCの10年の歩みについて、学生リーダーの高平真菜さん(法学部2年)より説明がありました。WAVOCでは学生ボランティアを通じた復興支援を行っています。派遣学生に共有される「学生災害支援ボランティアの心得10か条」の主旨や、「ゴスペラーズアカペラコンサート」「早稲田駅伝」などの具体的な取り組み、2011年〜2019年の間に649回、8749人の学生が被災地に派遣されたことなどが報告されました。

地震発生と同刻にあたる14時46分には、参加者が黙祷を行いました。「ISHINOMAKIの朝日プロジェクト」を立ち上げ、現在は宮城教育大学・防災教育研修機構で特任助教を務める林田由那さんが、宮城県石巻市よりZoomを通じて現地の様子を配信。現地で14時46分に流れるサイレンの音を伝える形で、黙祷が行われました。

林田さんより伝えられた、石巻市の様子

地域連携を基軸とした研究活動

研究者による復興支援の発表では、東日本大震災発生直後より学生とともに支援活動や研究に取り組んできた、早田宰教授(社会科学総合学術院)、加藤基樹准教授(大学総合研究センター)が登壇しました。

都市・地域研究、コミュニティ開発を専門とする早田教授は、2012年よりWAVOCに設置されたJA共済寄附講座「震災復興のまちづくり」を6年間担当しました。「震災復興のまちづくり」講座は、被災地の未来に向けた創造、行動、研究における支援を行い、学生・教員が体験内容を発信していく講座です。人・地域・社会がともに成長するように設計されており、現在まで引き継がれています。早田教授は、初年度より始まった宮城県気仙沼市での実習から、スローシティ気仙沼の取り組み、岩手県陸前高田、釜石市でのフィールドワークなど、10年間の歩みを振り返った上で、「サステナビリティ市民としてのコンピテンシー(知識、能力、スキル、動機および感情的気質が互いに作用するもの)の、教育における重要性・可能性を感じた」と、得られた知見について述べました。

早田教授、加藤准教授による活動報告

地域連携学、農業経済学を専門とする加藤准教授は、2008年よりWAVOCに着任し、学生による復興支援活動に携わりながら、JA共済寄附講座「震災復興のまちづくり」を5年間担当しました。地域連携学とは、地域および地域連携の性質や実態を諸学問の成果をもとに明らかにする、新たな学問体系です。加藤准教授は、「大学における地域連携は、自己実現と自己訓練の場として機能している」と教育的意義を説明した上で、「人口現減少期に入った日本では、課題解決に向けた地域連携の役割が大きくなるとともに、大学は社会貢献を果たしていくために震災復興をはじめとした地域連携を実践していくことが重要になる」と、「震災復興のまちづくり」講座および地域連携学の今後を語りました。

早田教授、加藤准教授による活動報告

それぞれの活動や気づきを共有する学生たち

学生による復興支援の発表では、三つの団体がプレゼンテーションを行いました。

宮城県気仙沼市を拠点に活動をする「早稲田大学気仙沼チーム」は、WAVOCによる派遣ボランティアに参加したメンバーの中から、有志により開始されたプロジェクトです。これまで、仮設住宅におけるコミュニティづくりのためのお茶会や、「気仙沼みなとまつり」の手伝い、SNSによる現地情報の発信などの活動を行ってきました。鈴木汐梨さん(国際教養学部2年)は「『より多くの人に気仙沼の魅力を知ってもらう』『気仙沼が元気になるお手伝いをする』という目標を達成するために、今後は他大学や他団体とも協力していきたい」と展望を述べました。

 

学生による活動報告:早稲田大学気仙沼チーム

同じく宮城県気仙沼市を拠点とする「三陸つばき」は、震災復興のための植樹サークル。津波によって流出した建築物や木々を再生するために、倒れにくい椿の木材を被災地に届けています。種子拾い、苗木づくり、植樹などの活動に、東京都新宿区戸山ハイツの住民や、埼玉県立川越総合高校など、さまざまな団体と協働で取り組んできました。中島安さん(政治経済学部3年)は、「防潮堤建設予定地の背後地に公園を造る取り組み、漁業をはじめとした産業の復興、少子高齢化対策としての地域コミュニティの強化など、新たな課題の解決にも取り組んでいきたい」と今後の活動予定を語りました。

学生による活動報告:三陸つばき

防災意識の向上に取り組む「ISHINOMAKIの朝日プロジェクト」は、「自らが被害者になり得るという当事者意識を持つ人」を増やすための活動を行っています。主な活動拠点は東京で、中学生向けの防災ビジネスコンテストなどの啓蒙活動を行ってきました。また、石巻での合宿や、台風19号の被災地の復興支援にも取り組んでいます。土井恵子さん(政治経済学部2年)は、「これまでの活動を通じて、東北以外で育った学生であっても、被災地に意識を向けつづけることが重要であることに気づいた。これからはオンラインのメリットを生かして、東京だけでなく東北地方の中学生も参加できるコンテストにし、双方向のコミュニケーションを活性化したい」と構想を伝えました。

学生による報告:ISHINOMAKIの朝日プロジェクト

学生の引率を担った職員たちの振り返り

職員による復興支援は、外川隆・元WAVOC事務長や早稲田大学職員によって結成された「ボランティア支援プロジェクトチーム」の元メンバー(信野伸子、石森裕)によって報告されました。同チームは、東日本大震災発生後より2019年度まで活動を実施。2014年度以降は、東日本大震災以外の災害の被災地での活動を行っています。

ボランティア支援プロジェクトチーム

発表では、震災発生直後から学生ボランティアの派遣に至る経緯、瓦礫の撤去などの初期の活動、音楽サークルによる演奏会や現地のイベントの手伝いなどの中期以降の活動とともに、現地の人々とのエピソードについても言及。津波によって自宅が流された跡地での草取り活動で、学生が野菜や花の苗までを摘んでしまった体験談などをもとに、学生を引率することの難しさ、被災者の気持ちを汲みとることの重要性が共有されました。

外川隆・元 WAVOC事務長は、「今回のイベントで、学生がこれまでの活動を報告したこと自体が成果。10年活動を続けたことで、被災地に対する理解を深められたことも多かった。現地の方々や卒業生、学生、教職員の絆は、早稲田大学の宝物になっている」と総括しました。

イベントは最後に、3〜4名がグループになって感想を共有する時間が設けられた後、閉会しました。

学生災害支援ボランティアの心得10か条

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