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ロボット技術の活用で暮らしを豊かに

シンポジウム「スポーツとロボットの新しい設計」を開催

「石の上にも三年」ということわざがあるように、アスリートや音楽家が高いレベルの技術を修得するためには、動作の自動化・修正・改善に時間をかけることが必要です。近年では、プロ野球球団がバーチャルリアリティ(VR)トレーニングを採用する等、テクノロジーを活用し、より効率よく技術の習熟をサポートする取り組みが注目を集めています。相乗効果として、人間に近い動きをするロボットの設計も進んでいます。

スポーツにおけるロボット技術の活用はどう変わっていくのか、そして、スポーツ科学の観点から人間の体を理解し、どこまで人間に近いロボットが設計できるのか、という二つのテーマに基づき、2019年12月7日、健康スポーツ科学拠点ICT・ロボット工学拠点主催の合同国際シンポジウム「スポーツとロボットの新しい設計」が開催されました。

喜久井町キャンパスのグリーン・コンピューティング・システム研究開発センターにて

本シンポジウムでは、東京大学先端科学技術センターの稲見昌彦教授が「デジタルサイボーグ」と「超人スポーツ」について語りました。

近年、人工知能を含む情報技術の進歩やロボット技術の発展により、バーチャル社会が構築され、様々な作業が自動化されているため、効率的な生活を送ることが可能になってきています。しかし、場合によっては、これらの技術に生活のすべてを委ねるのではなく、自身の体でやりたいことはやりたいようにできるという選択肢も必要です。例えば、自分の代わりにロボットがレストランでおいしい食事をしてくれても嬉しくないはずです。

稲見教授は、VRやロボット工学を用いて、人間の認識・行動能力を拡張・支援する「人間拡張工学」について説明し、それに基づき、状況に応じて身体の自由自在な編集が可能となるデジタルサイボーグについて話しました。例として、共同作業や技能の共有に役立てるよう作られた遠隔二人羽織ロボットや人間国宝である職人の紙すきの基本動作を1日で修得できるVR疑似体験を挙げました。

また、人間拡張工学を活用し、人と機械が一体となって、年齢や障害などの身体差によるバリアがなくなり、電動アシスト全方向車椅子を用いてドリフト走行等のテクニックで競い合う車椅子レースのように、誰もが参加・応援できる超人スポーツの取り組みについても紹介しました。2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催にあわせ、超人スポーツ・グランド・チャレンジが開催されることも発表し、「普段、スポーツをしない方でもスポーツシューズやポロシャツを使うように、超人スポーツの用具として開発されたような人間をする技術を、より安価で幅広く提供し様々な方に日常的に使っていただくことを考えたい」、と話しました。

稲見昌彦教授 (東京大学先端科学技術センター)

稲見教授に続き、古屋晋一氏(ソニーコンピュータサイエンス研究所 リサーチャー·プロジェクトマネージャー)、大須理英子教授(早稲田大学人間科学学術院)、渡辺啓太氏(桐蔭横浜大学 専任講師)、岩田浩康教授(早稲田大学創造理工学部)、Nick Whiting氏(Technical Director, Epic Games)、岡村尚美氏(ミズノ株式会社 研究開発部)、そして川井貴志氏(株式会社DELTA 所属)は、音楽演奏における感覚技能の熟達支援システム開発や、全身協調を促進させるVR・BF(バイオフィードバック)デバイスを用いたスポーツ技能習熟支援システムの開発等、様々なテーマについて講演を行いました。

講演者の詳細はこちら

開会の挨拶で健康スポーツ科学拠点のリーダーである矢内利政教授は、「機械による体の機能拡張という技術がどんどん進んでいくにつれて、この新たな技術で何ができるかを想像できなければ、それを使いこなすことは難しいので、人間の脳への挑戦になってくるのではないか思います」、とコメント。さらに、閉会の挨拶でICT・ロボット工学拠点のリーダーである菅野重樹教授は、「人間は、自分の能力をどんどん高めたいという気持ちが尽きないと感じます。そういう視点は、ロボット研究者にとっては非常に興味深いところなので、これからも、この2つの拠点による連携を強め、議論を深めていきたいです」、と話し、イベントを締めくくりました。

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