誰もが使える義手の実現へ情熱を持って取り組む 創造理工学研究科・加藤陽さん

Rising Star 挑戦者たち

学生生活を通して得た視点や能力を生かし、最前線で活躍する学生と校友を紹介します。

今回は大学院創造理工学研究科博士後期課程2年の加藤陽さんと、株式会社CINRAの野村由芽さんに、大学での学びや経験、社会とのつながりを語っていただきました。

誰もが使える義手の実現へ情熱を持って取り組む

大学院修士課程と博士後期課程を5年間一貫で学ぶ早稲田大学博士課程教育リーディングプログラム。この実体情報学博士プログラムで電動義手を研究しているのが加藤陽さんだ。機械系と情報・通信系合わせて12専攻のバックグラウンドを異にする学生が、場を共有して日々の研究・学習生活をおくる同プログラムの研究スペース「工房」で、義手を動かすためのプログラミングや装置の考案に日々取り組んでいる。「義手は事故などで失ってしまった体の機能を補い、マイナスからゼロに近付ける。それだけではなく、機械の力で人間の力をさらに強化し、元の力よりプラスにもできることが面白いんです」と加藤さんは語る。

幼い頃から「スター・ウォーズ」や「機動戦士ガンダム」などの映画やアニメに出てくるロボットが大好きな少年だった。義手の研究に興味を持ったのも、「映画やアニメの登場人物たちは、義手を自由に動かしている。それがなぜ現実でできないんだろう」という素朴な疑問からだった。アメリカ・マサチューセッツ工科大学メディアラボ所属、自身も両足義足であるヒュー・ハー教授の「障がいは人にあるのではなく、それを補塡できていない技術にある」という言葉に感銘を受け、どんな人でも思い通りに動かせる義手の実現を目指している。

留学先の研究室のメンバーと(加藤さんは左端)

実は、加藤さんの祖父にあたる故・加藤一郎教授はかつて早稲田大学のロボット研究の第一人者で、日本初となる電動義手の製作にも携わっていた。実体情報学博士プログラムも、加藤一郎教授がかつて教え子たちと取り組んだ、学部横断のロボット研究を下地にして生まれたものだった。そして今、加藤さんは祖父の教え子の一人である菅野重樹教授のもとで研究に取り組んでいる。気付けば、祖父が目指した道を自身も歩んでいた。「祖父を知る教授から、『加藤先生の研究を越えるものを』と言われることもありますね」と加藤さんは笑顔で話す。

現在は自身の研究に加え、後輩の指導や研究発表の準備なども行い、朝10時から夜9時まで工房にいる日もある。工房は各研究室を仕切る壁がないため、研究が行き詰まった時には研究室に関係なく、学生同士が質問し合うことができる。「ここでは専門外の分野について、詳しい人が近くにいて、気軽に話を聞きに行ける。日々のコミュニケーションによって研究が進んでいると実感します」。今後はその特長を生かし、研究室の垣根を越えたチームで共同研究を進めることが課題という。「実体情報学博士プログラムの一期生として、後輩たちのロールモデルとなるような取り組みをしていきたい」と意気込む。思い描く未来の実現に向け、加藤さんは今日も研究に向き合っている。

加藤 陽さん 創造理工学研究科博士後期課程 2年

東京都出身。2010年、早稲田大学創造理工学部入学。2014年に当時研究指導を受けていた藤江正克教授に紹介を受け、早稲田大学実体情報学博士プログラムに進んだ。博士2年時に米国のカリフォルニア大学バークレー校へ半年間留学。そこで学んだオンとオフの切り替えを大切にしている。オフの時間は趣味のバスケットボールやアメリカンフットボールの観戦を楽しむ。

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