大隈重信から関係は始まった メキシコ特別講演会

2017年12月15日にメキシコと日本との交流促進を目的とした、「メキシコを知る~日墨二国間関係を通じて~」が開催され、100名近い学生・教職員・一般の方々が参加しました。

当イベントは、日本とラテンアメリカの将来に資する、人材の発掘・教育を行っていくために作られた早稲田ラテンアメリカプロジェクトが主催したものです。会に先立ち、司会の早稲田ラテンアメリカプロジェクト責任者、岩村健二郎法学部准教授は、「文化的かつ実践的な高度人材をこのプロジェクトを通じて育成していきます」と挨拶を行いました。

Bilaterial Relation Mexico-Japan: Current situation and perspective と題した駐日メキシコ大使カルロス・フェルナンド・アルマーダ・ロペス閣下の講演では、まず初めにメキシコの観光資源・経済・貿易・産業・政治連携などの現状について紹介。1888年に日本がアジア以外の外国との初めての平等条約を結んだ国がメキシコで、その時の外務大臣が大隈重信であった事を説明し、「日本とメキシコは長年友人関係にあり、これからも将来的にもそうである。是非一度、ビジネスや留学、投資などでメキシコを訪れてほしい」と語ったほか、「ハネムーン、第2のハネムーンでもお越しください」と笑いを誘いました。

両国の連携において、教育分野での協力を推し進めていく事が非常に重要だとも述べ、学生からの、防災研究における大学間における連携についての質問に対しては、「先進国であり、地震国であり、友好国である日本との連携は必須」と述べ、これまで多くの地震で被災してきた両国間での研究推進の必要性を説きました。また、政治学を学ぶ学生の「北朝鮮の脅威がある中での、メキシコと日本の今後の政治協力の形とは?」という質問に対しては、「メキシコは核兵器・核実験共に強く反対している。国連の決議にも賛成しており、日本・韓国との連携を強めている。今後とも防衛分野含め強く日本とは連携協力していく」と述べました。

続いて登壇した前川製作所の前川正雄顧問は、前川製作所の海外進出をメキシコからスタートした経緯を含め、今後の製造業の展望について講演。自身のアメリカ留学を経緯に、メキシコを含む中南米と繋がりが深まり、ビジネスに発展した過去を振り返りました。今後の製造業のあり方について、「20世紀型の大量生産の時代は終わりつつある。使い手にとって、使いやすい便利なローカライズされた製品を作る必要がある」と、現場に入ってモノづくりを行う重要性を強調しました。会場からの「トランプ政権以降、日本企業の海外への投資熱は冷めている。メキシコへの投資をどう考えますか?」と言う質問に対しては、「日本の産業界、とりわけ工作機械メーカーは伸びていくと思う。新しいニーズに応える企業は需要が高い」と答え、今後の見通しが明るい事を示しました。

アルマーダ・ロペス大使が講演会の中でも言及したように、両国間の発展には大学間の協力関係をより強固に密接にしていく必要があり、本学においても、メキシコのみならず、ラテンアメリカ諸国の大学との教育・研究の連携を深め、これらの地域に貢献する人材の育成に努めてまいります。

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