Research Theme 研究テーマ
エジプトにおける文化財の調査・研究および保存・修復と社会への普及
Research Director 所長
Member メンバー
- 近藤 二郎 早稲田大学名誉教授
- 吉村 作治 早稲田大学名誉教授
- 城倉 正祥 文学学術院文学部教授
- 田畑 幸嗣 文学学術院文化構想学部教授
- 寺崎 秀一郎 文学学術院文化構想学部教授
- 中門 亮太 文学学術院文学部准教授
- 長崎 潤一 文学学術院文学部教授
- 山崎 世理愛 文学学術院文学部講師(テニュアトラック)
- ABDELAAL, Ahmed Mahmoud Mohamed
- 岩出 まゆみ 株式会社アケト代表取締役
- 遠藤 孝治 サイバー大学 事業統制企画室 担当部長
- 柏木 裕之 東日本国際大学客員教授
- 河合 望 金沢大学新学術創成研究機構教授
- 菊地 敬夫 東日本国際大学客員教授
- 黒河内 宏昌 NPO法人太陽の船復元研究所教授
- 佐藤 桂 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所文化遺産国際協力センターアソシエイトフェロー
- 白井 則行
- 瀬戸 邦弘 国立大学法人鳥取大学教育支援・国際交流推進機構准教授
- 高橋 寿光 金沢大学・新学術創成研究機構・研究協力員/日本学術振興会特別研究員(CPD)
- 高宮 いづみ 近畿大学文芸学部教授
- 竹野内 恵太 早稲田大学文学部非常勤講師
- 中井 泉 東京理科大学理学部応用化学科教授
- 永井 正勝 筑波大学図書館情報メディア系教授
- 西坂 朗子 東日本国際大学エジプト考古学研究所客員研究員
- 西本 真一 日本工業大学教授
- 藤田 礼子 サイバー大学IT総合学部教授
- MARCOLIN, Michele イタリア文化会館イタリア語・歴史学講師
- 矢澤 健
- 山田 綾乃 東京文化財研究所文化遺産国際協力センターアソシエイトフェロー
- 和田 浩一郎 国学院大学非常勤講師
研究キーワード
エジプト学研究 、エジプト考古学、 エジプト発掘、エジプト遺跡の保存修復
研究概要
エジプト学研究所は、これまでエジプト・アラブ共和国における文化財の調査研究・保存修復の拠点として長期間にわたって活動を継続してきた。エジプト学研究所によるエジプト現地での調査・研究活動は、北から西方デルタ コーム・アル=ディバーゥ遺跡、アル=ギーザ台地西方墓地、アブ・シール南丘陵遺跡、サッカラ遺跡、ダハシュール北遺跡、ルクソール西岸・アル=コーカ地区の岩窟墓群調査、アメンヘテプ3世関連遺跡(マルカタ王宮址、王家の谷・西谷アメンヘテプ3世王墓、アメンヘテプ3世治世時代の墓群など)で実施されている。一方、文化財の保存修復活動としては、アル=ギーザ台地のクフ王の大ピラミッド南側に位置する第2の太陽の船復原研究、ルクソール西岸の王家の谷・西谷アメンヘテプ3世王墓の墓内壁画の保存修復作業、同じくルクソール西岸アル=コーカ地区におけるアメンヘテプ治世の高官ウセルハトの岩窟墓(TT 47)の復元・修復作業と遺跡環境の整備、さらには、同地区で 2013 年 12 月 29 日に発見されたコンスウエムヘブ墓(KHT02)の墓内壁画の保存修復作業などが挙げられる。また、各地の発掘調査によって出土した遺物(特に木棺、カルトナージュ製マスク、木製品など)の保存修復作業、CT スキャンによるミイラの復顔などもこれまで実施してきたが、今後はこれらの作業に加えて、3次元考古学の手法を取り入れた遺物の実測や解析・研究、地下の遺跡の探査なども積極的に取り入れていく。
上記の調査・研究は、発掘報告書、作業報告書として刊行していくとともに、積極的に国内外の学会等で発表するなど、成果の公表に取り組んでいく。また、研究所の活動報告を含め、エジプト学研究の研究論文を掲載する『エジプト学研究』の刊行も、引き続き実施していく。
さらには、日本におけるエジプト学の普及活動のため毎年実施している「エジプト・フォーラム」の開催を継続し、一般の人々のエジプト学に対する理解と啓蒙を今後も積極的に実施していく。「エジプト・フォーラム」以外にも公開研究会、公開講演会を開催することで、一層普及活動に力を入れる。関連して、日本におけるエジプト展の実施、監修、講演会などもこれまで以上に活発に実施し、上述した発掘報告書や研究書・研究論文だけでなく、一般を対象にした啓蒙書も刊行していきたい。
早稲田大学エジプト学研究所は、これまでのエジプト・アラブ共和国における現地調査や保存修復作業、および日本内外での研究報告やマスコミ(テレビ・ラジオ・新聞等)などを含む啓蒙活動(研究発表会・シンポジウム・エジプト関連の展覧会の開催等)によって、広く内外で認知された存在となっている。これにより、今後とも日本内外の「エジプト学・エジプト考古学」の研究拠点および発信拠点としての役割を担うものとして継続存続していく所存である。
これまでエジプト学研究所の所長として、早稲田大学エジプト学研究所の名前を前面に出して活動されてきた吉村作治および近藤二郎の両名は、2022 年 4 月以降も顧問としてエジプト学研究所の活動のサポートをお願いする予定である。現在、特に、日本においてエジプト学・エジプト考古学と言えば、国民の誰でもが、「早稲田大学のエジプト調査研究」・「早稲田大学エジプト学研究所」をあげるようにその認知度は高いものがある。