Research Theme 研究テーマ
都市と 美術に関わる諸問題の研究
ー建築学・都市計画・社会学・美術史・文学の視点から
Research Director 所長
Member メンバー
- 長田 攻一 早稲田大学名誉教授
- 塚原 史 早稲田大学名誉教授
- 池田 祥英 文学学術院文学部准教授
- 金 敬黙 文学学術院文化構想学部教授
- 小沼 純一 文学学術院文化構想学部教授
- 坂上 桂子 文学学術院文化構想学部教授
- 田中 智之 理工学術院創造理工学部教授
- 宮城 徳也 文学学術院文化構想学部教授
- 池田 理哲 岡山理科大学工学部建築学科講師
- 大石 久和 国土学総合研究所所長、オリエンタルコンサルタンツ最高顧問
- 大内 政男 建築設計工房M一級建築士事務所主宰
- 小川 綾子 東京都江戸東京博物館学芸員
- グリュロワ ジェフレ ブリュッセル自由大学建築学部教授
- ゲイル レヴィン ニューヨーク市立大学特別栄誉教授
- 河野 昌広 早稲田大学文学学術院非常勤講師
- 小藪 明生 早稲田大学文学学術院非常勤講師
- 慎 重進 成均館大学校建築学科名誉教授
- 冨田 章 東京ステーションギャラリー館長
- 楢山 満照 女子美術大学教授
- 藤井 由理 早稲田大学理工学術院総合研究所研究院客員教授、藤井建築研究室一級建築士事務所
- フラングヴィレ ヴァネッサ ブリュッセル自由大学専任講師
- 古谷 誠章 早稲田大学栄誉フェロー・名誉教授
- ペルグリムズ クレール ブリュッセル自由大学研究員
- 桝田 倫広 東京国立近代美術館主任研究員
- 森 万由子 東京ステーションギャラリー学芸員
- 薮野 健 早稲田大学栄誉フェロー・名誉教授、日本芸術院会員、二紀会理事
- 山村 崇 東京都立大学都市環境学部准教授
- 由良 茉委 東京国立近代美術館研究補佐員
研究キーワード
研究概要
本研究所では都市と美術に関わる問題を多角的に研究することを目的とする。同名の研究所の設置はこれで 3 期目にあたるが、都市という大きな問題を扱っているため、取り上げるべき課題はいまだ数多くある。また都市の変貌の速度もきわめて早く、大きいため、再考すべき課題も少なくない。これまでの 2 期で実施したさまざまな活動を通して得た手法を十分に活かし、新たな未来の都市像へと続く問題を考察して行く。
コロナの収束から落ち着きを見せた今日、コロナ前の都市とそこに暮らす人々の状況は変貌し、新たな価値観が出てきていると考えられる。地球温暖化における環境悪化の問題、迫りくる自然災害の恐怖、戦争などによりもたらされる経済不安。これらは都市生活に少なからず影響を与え、そこに暮らす人びとの価値観を変え、都市自体の変貌が迫られていよう 。
世界の大都市では、車線を減らして緑化を進めたり、鉄筋にかわる木造の構造物を増やすなど、環境問題とリンクして、暮らしやすさ、心地よさが益々追及されている。こうしたなか、物理的な問題と同時に、人々の精神的部分を支える美術の都市における役割は、ますます大きくなっていくと考えられる。
本研究所では、こうした状況を踏まえ、これまでの活動を基盤として、3 つのテーマのもと、 引き続き研究を展開することを目指している。
以下、 具体的テーマと 詳細である。
(1)「都市の空間デザインと街づくり」
都市において、人びとの生活空間はどのようにあるべきか。利便性、防災、景観、心地よさなど、現実的な生活と美的要素とはどうかかわりあえるのか。都市における街づくりの問題を、世界にも目を向け、多角的視点から考える。
(2)「都市の表象と歴史」
都市生活とそこに生きる人々の様子が、絵画や彫刻など美術作品、文学作品などにおいてどのように表象されてきたか。作品を紐解くことで、「都市生活」とは何かを問う。つまり、都市に生きる人々の精神性の表われについて、歴史的考察を含めて探求する。
(3)「都市のなかのアート作品と美術館」
都市空間におけるアートの存在とその意義を探る。美術館、ギャラリー、パブリックアートなど、都市のなかで美術はどのような意味を担うのか。また建築や土木におけるデザイン的要素はどのような美術的価値があり、それらは人々にどのような影響をもたらすのか。都市とアートをつなぐ問題について考える。
以上の研究を行うにあたり、美術、文学、建築、都市計画、社会学の各分野を専門とする研究所員・顧問から研究所を構成することで多角的視点を保持する。さらに関係する分野の招聘研究員を国内外から招き研究活動を行うことで、視野を広げ、質の向上を図ると同時に、研究活動や成果について広く学外に発信、提言することを目指す。
具体的活動としては、以下の 2 つを核として展開する。
①研究会・シンポジウムなどの開催
研究所員、招聘研究員、その他ゲストスピーカーを招いて研究会やシンポジウムを開催し、多様な分野からの研究視点を交流させる機会を設ける。研究会はこれまでも、他分野の教員、専門家、そして学生たち若い人々が交流し、意見交換をするのに大変有効な場となってきたので、今後も多くの機会を設けていきたい。とくに、実際に美術展、建築施設などを見学することを交えた見学研究会についても、 機会を増やしていく。
②まちあるきワークショップの実施
これまでの研究で得たノウハウを活かし、さらに展開させる形ですすめる。過去の実績には、「丸の内」、「天王洲」、「西新宿」、「原宿・表参道」 における調査があるが、今後、対象地区を増やし、広げていくことで、各地域の特色を比較検討しながら捉えることができるようにし、 東京の全貌をつかめるようしたい。 また研究成果を広く 公開することで提言へとつなげていくことを目指す。
具体的には、研究所員が中心となって、毎年特定の地区を設定して「都市空間におけるアート」の役割について調査する。成果については、成果をそのつど本にまとめて出版し、シリーズの刊行物とする。