Research Theme 研究テーマ
ナショナリズム理論の体系化ならびにエスニシティ理論の総合化
Research Director 所長
Member メンバー
- 飯山 知保 文学学術院文学部教授
- 小原 淳 文学学術院文学部教授
- 小森 宏美 教育・総合科学学術院教育学部教授
- 甚野 尚志 文学学術院文学部教授
- 樽本 英樹 文学学術院文化構想学部教授
- 中澤 達哉 文学学術院文化構想学部教授
- 松園 伸 文学学術院文学部教授
- 松前 もゆる 文学学術院文化構想学部教授
- 青島 陽子 北海道大学スラヴ研究センター准教授
- 池田 嘉郎 東京大学大学院人文社会系研究科西洋史学研究室准教授
- 井出 匠 福井大学教育学部准教授
- 小沢 弘明 千葉大学大学院国際学術研究院研究院長
- 小野 将 東京大学史料編纂所近世史料部門准教授
- 小野寺 史郎 京都大学人間・環境学研究科准教授
- 小野寺 拓也 東京外国語大学世界言語社会教育センター専任講師
- 神原 ゆうこ 北九州市立大学基盤教育センター教授
- 貴堂 嘉之 一橋大学大学院社会学研究科教授
- 衣笠 太朗 神戸大学大学院国際文化学研究科講師
- 篠原 琢 東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授
- 鈴木 健夫 早稲田大学名誉教授
- 武井 彩佳 学習院女子大学国際文化交流学部国際コミュニケーション学科教授
- 長與 進 早稲田大学名誉教授
- 黛 秋津 東京大学大学院総合文化研究科教授
- 三ツ井 崇 東京大学大学院総合文化研究科教授
研究キーワード
研究概要
1980 年代の英米で本格化したナショナリズム研究は、 90 年代末までに 構築主義(constructivism)、 原初論(Primordialism theory)、エスノ象徴主義(Ethnosymbolism)という図式のもとで論争が繰り広げられ、文化人類学・民族学・政治学・社会学・歴史学の領域を超えて世界レベルで深化するに至った。構築主義の研究には、カルチュラル・スタディーズやポストコロニアル・スタディーズも加わり、 ナショナリズム研究の論壇はいっそう活況を呈した。しかし重要なのは、 2010 年代以降、いずれの理論も限界が指摘されはじめたことである。具体的には 2010 年代までにおもに以下の四潮流が出現している。
(A) E・ゲルナー、 E・ホブズボーム、 B・アンダーソンらのいわゆる近代論構築主義
(B) P・ヴァン・デン・バークらの原初論本質主義
(C)A・スミス、 J・アームストロングらのエスノ象徴主義
(D)P・ギアリー、 F・カールタ、 C・ヒルシ、 M・ヴィローリ らの社会構成主義
特に(D)は歴史学によるナショナリズム理論およびエスニシティ理論の総合の可能性を示すものとなっている。このような状況から、当該研究分野の蓄積が多い日本の歴史家を中心にアジア初のナショナリズム研究センターを設置し、 (D)を切り口に同研究の総合化・体系化を図ることを、本研究所の最大の目的としている。