- 研究番号:25P51
- 研究分野:technology
- 研究種別:プロジェクト研究
- 研究期間:2025年10月〜2028年09月
代表研究者

山口 誠一 准教授
YAMAGUCHI Seichi Associate Professor
基幹理工学部 機械科学・航空宇宙学科
Department of Applied Mechanics and Aerospace Engineering
URL:https://www.amech.waseda.ac.jp/laboratory/219/
研究概要
カーボンニュートラルを実現するためには,分散再エネ電源や水素利用技術の大量導入が計画されている.これにより,供給側では,大幅なCO2排出量削減が可能なことは間違いないが,電力供給体系が不安定化するのは必至である.需要側では,エネルギー消費の50%が熱であることを考えれば,熱利用技術の基盤となる熱流体システムの更なる性能向上が求められる.しかし,従来のようなデバイスや個別システムの性能向上の積み上げでは,さらなる大幅な性能向上や脱炭素化には限界がある.このため,デジタル技術としての制御技術の向上が必須である.
そこで,本プロジェクトでは,熱流体システムの統合システム化技術や最適制御技術の基盤技術の構築から,その社会実装までをも目指した取り組みを進める.ここでは,ソフトウエアとしての制御技術だけではなく,ハードウェアとしての機器やセンサの効果的連動を実現する技術構築を同時に進め,熱流体システムのダイナミクスの究明を進めながら,最適制御の実現を目指していく.この際には,シミュレーション技術などを有効活用し,これまで不明瞭であった熱流体の「見える化」を可能とすることによって,導入効果の予測や検証技術まで行えるエコシステムまでを構築し,柔軟で強靭なエネルギー需給体系を実現した未来社会像の早期実現に貢献する.