- 研究番号:19P51
- 研究分野:technology
- 研究種別:プロジェクト研究
- 研究期間:2019年10月〜2022年09月
代表研究者
天野 嘉春 教授
AMANO Yoshiharu Professor
基幹理工学部 機械科学・航空学科
Department of Applied Mechanics and Aerospace Engineering
URL:http://www.amano.mech.waseda.ac.jp/hp/
研究概要
多くの国々が、人類の活動領域を広く宇宙に広げようとしている。初めに、国際宇宙ステーションISSを起点にして太陽系へと拡大し、最終的には有人の火星探査を目指している。有人宇宙探査は、国際宇宙探査協働グループISECGが定めた国際協働によるISSの次の長期目標である。有人宇宙探査には、多くの克服すべき技術的課題、膨大な費用が掛かるなどの問題があるために、多くの国々が国際協働の形で、持続的に共通目標を掲げて取り組む必要がある。この有人宇宙探査は、世界的に大きな流れが形成され始めている。日本はこれまで、多く地球観測衛星、科学衛星、ISS、月探査かぐや、小惑星探査はやぶさなどの成功を収めてきた宇宙探査先進国である。今後、日本が主導的な立場で無人・有人宇宙探査を、他の多くの国々と進めていくためにも基盤となる科学・技術の継続的な研究が必要である。
月・惑星の起源や進化の研究、宇宙資源の利用にあたり惑星全域にわたる化学元素成分情報を取得することは不可欠である。宇宙機の軌道上から遠隔探査で天体の元素分布を計測する唯一の方法は、核分光法である。天体表面から放出されるガンマ線や中性子を計測する事で、天体表面の全域を構成する元素分布を求めることができる。また、中性子分光法は遠隔探査で水の濃度を求めることができる唯一の方法である。高性能核分光計開発を核とし,月惑星探査のための基盤となる技術を開発することで,月惑星探査技術の開発を目指す。