Waseda Research Institute for Science and Engineering早稲田大学 理工学術院総合研究所

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アーリーバード、キャリアデザイン講演会を開催

12月7日(月)、理工学術院総合研究所の若手研究者育成・支援プログラム「アーリーバード」は、お茶の水女子大学助教 篠田万穂先生産業技術総合研究所主任研究員 日隈聡士先生および株式会社エマージングテクノロジーズ代表取締役社長 深澤知憲様をお招きし、研究者のキャリア形成に関するオンライン講演をしていただきました。

新型コロナウイルスにより全面オンラインでの活動を余儀なくされた中、今年の第10期アーリーバードメンバー12人が考えたwithコロナでの研究交流の2本柱は、オンライン情報交換会という「メンバー間の交流」(過去に報告:https://www.waseda.jp/fsci/wise/news/2020/12/02/5774/)と、オンライン講演会という「外部研究者との交流」でした。

今回のキャリアデザイン講演会は若手研究者にキャリアパス形成を中心に講演いただくという趣旨のもと、本学博士キャリアセンターともかかわりの深いエマージングテクノロジーズ社の深澤様から大学および研究機関に所属する研究者2名のご紹介をいただき、これに加えて博士課程学生のキャリア支援を主業とされる深澤氏ご自身にも登壇いただき、各30分ずつ、キャリア形成に関するお話・アドバイスをいただくことができました。以下は、ご講演の概要と事後アンケートでの感想の抜粋です。

お茶の水女子大学助教 篠田先生

慶應義塾大学での博士学位取得後、京都大学とフランスのEcole Polytechniqueでの研究経験、アカデミックポストを得るためにとられた手段やコロナ禍で体験したオンライン面接の準備と心構えなどに関して講演いただき、質疑にも丁寧に回答くださいました。ご自身の次のポストが決まるまでの実体験(上司からの推薦や研究室内でのコミュニケーション)を詳細に話してくださり、キャリア形成の「現場」を肌で感じることができました。

【メンバーの感想】
「博士課程を出てすぐのキャリア形成の話でしたので、在学中の自分は先を見据えて直ちに意識を変えなければと思う動機となりました。」
「女性研究者のキャリアを積み上げ方についてのご講演は、同じ女性研究者として大変参考になるお話ばかりでした。また、新しい環境に常にチャレンジしていくという前向きな姿勢を、私も今後お手本にしていきたいと思います。」

産業技術総合研究所主任研究員 日隈先生

熊本大学での大学院時代から考えていたことに始まり、産総研でのポストを得るまでのご自身の経歴と、アカデミックの世界における自分の「売り方」を講演していただき、アーリーバードメンバーの今後のキャリア形成に激励をいただきました。特にご自身のポストや研究内容が変わったとしても、研究者としての変わらない心技体があることを語ってくださり、各メンバーの研究者としての生き方を改めて振り返り・考えなおすことができました。

【メンバーの感想】
「戦略的に研究を進めていることが印象的でした。また、自分は基礎研究なので油断しがちですが、自身の研究と社会との関わりを考え直すきっかけになりました。」
「質問に対して「まだまだメインの研究者として自分自身でバリバリ研究していきたい」という旨のご回答をいただけたのは,僕自身もできることなら長く,自分の手を動かして研究をしたいと思っていたため,とても印象的でした.」

株式会社エマージングテクノロジーズ代表取締役社長 深澤様

博士課程・若手研究者に特化した就活支援システムを運営される深澤様には、研究者人材を採用する側の企業や研究所の視点をご紹介いただきました。研究者人材に期待する能力や現状をデータから示し、メンバーが採用される側として注視すべきだった能力や考え方に気付くことができました。その気付きは、若手博士人材として今後大きな強みになると感じることができました。

【メンバーの感想】
「研究者のポジションを斡旋・仲立ちしているプロの視点からの話は新しい経験になりました。企業への就活と同じでアカデミアでも採用側の視点を考えなきゃいけないということを改めて実感しました。」
「博士と大学とのマッチングにおいて、大学側の事情や採用したい人材の像を把握することが重要であることがよくわかりました。」

キャリアパスの背景と求められる人材

御三方の講演自体はもちろん、講演の度に活発に質疑応答が行われ、気づけば90分の予定時間はあっという間に過ぎてしまいました。時間が短かった分、とても濃密な講演会になったことは間違いありません。特に、12人中6人を占める博士後期課程1年のメンバーにとっては、「研究者の就活」の第一歩を踏み出す大きなきっかけになったのではないかと思います。
コロナ禍でも質の高い学術交流ができることを証明できただけではなく、新たな「先輩」を得られた、大変有意義な講演会となりました。

 

 

 

 

 

 

文責:アーリーバード第10期 福田貴斉(先進理工学研究科共同原子力専攻 D1)

付記:今回のキャリアパス講演会はメンバーの小野寺航さん(先進理工学研究科生命医科学専攻D1)の企画提案により実現しました。講演会当日に急病のため欠席となった小野寺さんに代わり、司会進行を務めた福田さんに本稿を執筆いただき、後日録画を視聴した小野寺さんにも執筆協力をしていただきました。

 

 

 

 

 

 

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